うつ病で離婚は「仕方ない」のにガンだと許されない理由
ガンを理由に離婚したら、責められる。
うつ病を理由に離婚しても、責められない。同じ病気なのに。
Xで、うつ病を患い37歳で離婚した男性のポストが190万回近く閲覧されていた。元妻に「病気のあなたと子供を持つつもりはない」と告げられ、休職、退職、無職、蓄えなし。生活保護を本気で考えたという。そこから管理職まで這い上がった。15年経った今も苦しい日々が続いている、と。

休職から無職、蓄えゼロ、生活保護の手前まで落ちて、そこから管理職に復帰した。この道のりは、うつ病を知らない人間が想像するより遥かに長い。それだけは、先に書いておきたかった。
置き換えてみる
このポストへの反応が気になった。
「15年も鬱が続いてるなら仕方ない」「34歳で子供を諦めろとは言えない」「結婚式の誓いを盾に被害者ぶるな」。離婚した元妻を支持する声が目立つ。
では「うつ病」を「ガン」に換えてみる。
「ガンの夫と子供を持つつもりはないと告げて離婚しました」。これに「仕方ないよね」と言えるだろうか。「被害者ぶるな」と書けるだろうか。15年闘病している人に「それ、病気じゃなくて性格の問題では」と。
書けない。書いたら炎上する。
でもうつ病なら、書ける。書いても燃えない。むしろ共感される。
気づいていない
表立って「うつ病は甘えだ」と言う人は減った。「精神疾患も病気です」「メンタルヘルスは大切」。みんなそう言う。
でも具体的な場面になると本音が出る。「精神疾患の人と子供を作らない判断は正しかった」「うつ病以前に性格の問題があるのでは」。Xのリプライ欄に並んでいたのは、そういう言葉だった。
書いた人たちに悪意はない。差別しているつもりもない。自分は現実的な意見を述べているだけだと思っている。
そこが厄介だと思う。
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