ChatGPTの「褒め」が思考を止める〜心地よさという罠〜
AIチャットの「癖」を比較する記事を書いた。ChatGPT、Gemini、Claudeの三者に同じテーマで会話させ、その反応の違いを観察した。見えてきたのは、ChatGPTが抱える構造的な問題だった。
褒めて、繋いで、離さない
ChatGPTの第一印象は「接客担当」だ。
私が短く本質を言っても、「とても本質的な一言だと思います」と褒めてくる。「その通りです」から始まり、長い解説のあと「かなり強い民主主義観ですね」と持ち上げる。毎回末尾には「どの切り口で深めたいか教えてください」「どちらに進めましょうか」と選択肢が並ぶ。会話を終わらせない意志を感じる。ユーザーを気持ちよくさせ、画面に留まらせる設計思想が染み込んでいる。
問題は、この「心地よさ」が思考を止めることだ。「それいいですね」と言われた瞬間、「本当にそうか?」という自問が消える。新しい視点は摩擦から生まれる。「それは違うんじゃないか」「こういう見方もある」という反論があって、初めて自分の考えを修正できる。
ChatGPTにはその摩擦がない。だから思考が更新されない。同じ場所をぐるぐる回って、気持ちよくなって終わる。
壁打ちの本質は壁が跳ね返してくることにある。 ChatGPTは跳ね返さない。受け止めて「ナイスボール」と言うだけだ。
依存させる設計の帰結
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