辺野古転覆事故続報〜保険なし登録なし同意なし
前稿(3月16日時点)を公開してから24時間で、かなりの事実が動きました。続報としてまとめます。
未登録が確定した
国土交通省と内閣府沖縄総合事務局は3月17日、平和丸・不屈の2隻がいずれも海上運送法に基づく事業登録・届出を行っていなかったと正式に確認しました。産経、日経、時事、共同が同日中に報じています。
前稿では「許可を取得していたかは現時点で確認が取れていない」と書きました。確認が取れました。取っていません。
ヘリ基地反対協議会は「ボランティアで運航していたため登録していなかった」と説明しています。ただSNSには乗船料7,000円、4,500円の投稿が残っています。金を受け取っていたなら、ボランティアという言い分は通りません。
保険もなかった
海上運送法に基づく登録を行えば、安全管理規程の策定と船客傷害賠償責任保険への加入が義務付けられます。逆に言えば、登録していなければ保険に入る前提がそもそも存在しません。
togetter上のまとめでは東大教授の玉井克哉氏が「不定期航路の登録がないなら船客傷害保険にも未加入の可能性がある。もしそうなら無保険の車で死傷事故を起こしたのと同じ」と指摘しています。
武石さんの遺族、骨折した生徒の保護者に対して、誰がどこから賠償するのか。ヘリ基地反対協議会にそれだけの資力があるとは思えません。学校法人同志社か東武トップツアーズが被るのか。保険の空白は、そのまま賠償の空白になります。
旅行代理店は東武トップツアーズ
前稿では「代理店の名称は公表されていない」と書きました。
研修旅行のしおり11頁に「TOBU TOP TOURS」のロゴが掲載されています。東武鉄道グループの連結子会社、東武トップツアーズ(本社・東京都墨田区)です。3月17日22時の時点で同社から公式のコメントは出ていません。
旅行業法上、手配旅行であっても安全確認義務は残ります。海上運送法の登録があるか。保険に入っているか。船長の資格は何か。これらを確認せずに修学旅行生を乗船させたとすれば、代理店の責任も問われることになります。
しおりに金井牧師の名前がある
しおり13頁には、3月14日のプログラムとして「開会礼拝」が記載されており、講師は金井創牧師です。事故の2日前、金井さんは270人の高校生の前で礼拝を行っています。
そしてしおり3頁の校長文には、2002年の研修で元読谷村長・元社民党参議員の山内徳信氏が講演した旨が書かれています。
学校は会見で「運航主体を把握していなかった」と繰り返しました。開会礼拝の講師に呼んだ人物が、2日後に船を出す船長だったのに、です。
同志社が責任を認めた
3月17日午前11時、同志社国際高校で記者会見が始まりました。3時間を超えています。
学校法人同志社の瀧英次常務理事は冒頭でこう述べました。「今回の事故の責任は設置者である学校法人同志社にあると考えています」。西田喜久夫校長は「認識、判断に甘さがあった」と頭を下げ、出席者全員が約10秒間、黙礼しました。
会見で出てきた事実をいくつか。
出航の可否は現場一任でした。西田校長によれば、当日朝、教員が金井牧師と打ち合わせた際、波浪注意報について「特に言及はなく、出航に疑念も話されなかった」とのこと。教員が乗船しなかった理由は「まだ把握していない」と答えています。
保護者への説明も問題です。学校は「抗議船」とは伝えていません。「基地反対を唱える人が乗る船」と連絡し、保護者からの同意は取っていませんでした。
瀧常務理事はさらにこう言っています。プログラムの内容を学校法人として把握していたかと問われ、「把握していなかった。管理体制としてご批判を受けている点だと認識している」。
辺野古コースの海上見学は2015年に陸上からの見学として始まり、2023年から船に切り替わっています。船に変わった時点で、リスクの性質がまるで違います。その判断がどこで、誰によって行われたのかは、まだ明かされていません。
第三者委員会を3月中にも設置すると表明。保護者説明会は3月24日に予定されています。
負傷者は14人になった
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