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夜職女性が裏垢で客を貶す理由 〜精神安定剤としてのSNS〜

「今日の客マジで臭かった」「延長もしないくせに連絡先聞いてくるな」「本気で好きとか言ってくるの怖い。つきあえるわけねーだろ」。

夜職女性の裏アカウントには、こういう投稿が絶えない。同業者が「わかる」「それな」と群がり、盛り上がる。客の側がこれを目にしたとき、気分がいいわけがない。でもこの現象には、性格では片づかない構造的な理由がある。


自分が商品であること

夜職は感情労働です。キャバクラでもメンズエステでも、本心と違う感情を演じ続けることが仕事の中核にある。ここまでは飲食やアパレルの接客と変わらない。

決定的に違うのは、売り物が自分自身だという点です。

飲食店なら料理がある。アパレルなら服がある。自分と商品の間にワンクッション挟める。夜職にはそれがない。「あなたといると楽しい」「あなたに触れられたい」という、本来なら恋愛の中で自発的に生まれるものを、金銭と引き換えに差し出している。

だから客の不快な言動が、単なる仕事上のトラブルで済まない。自分という人間への侵害になる。ストレスの質が根本的に違います。

「買われている」が消えない

どれだけ割り切っても、「自分の親密さを金で売っている」という意識は残ります。

客が紳士的かどうかは関係ない。丁寧に接してくれていても、「この人は金を払わなければ私の隣にいない」という事実は動かない。個々の客への怒りというより、この構造そのものへの苛立ちが、裏垢に流れ出ていく。

辞められない

嫌なら辞めればいい。それはそうです。

でも昼職の手取り15万〜20万と、夜職の月50万、100万を比べたとき、一度上がった生活水準は簡単に落とせない。シングルマザーだったり、学歴やスキルの問題で昼職の選択肢が限られていたりすれば、「やるしかない」は本当にやるしかない。

わかっている。わかっているからこそ余計に溜まる。この袋小路が、裏垢の言葉をより激しくさせます。

戻ってくる人たち

実際に昼職に転向した人もいます。でも手取りが半分以下になり、生活を切り詰め、我慢を重ね、数ヶ月で夜に戻るケースは珍しくない。一度知った金銭感覚は身体に染みついていて、頭で納得しても生活が追いつかない。

「辞めたけど戻った」という経験が、さらに「自分にはこの仕事しかない」という思い込みを強化する。出口がないのではなく、出口から出てみて戻ってきてしまった。その挫折感が、裏垢の言葉に一層の苦さを混ぜます。

精神安定剤

裏垢は彼女たちにとって精神安定剤みたいなものです。書いて毒を抜いて、翌日また笑顔で営業に戻る。

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