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【その日のパリは死んでいた!】ゴルゴ13の舞台を旅する(8)ブービートラップ


作品名:【ブービートラップ】(SPコミック2巻収録)

Part1.  あらすじ 

空前の大規模ストライキが発生しているパリ・コンコルド広場で警官に襲われるゴルゴ。『警官が一体なぜ??』
なんとか返り討ちにしたが、それ以降も街ゆく人に次々と襲われるゴルゴであった。

・・・実は数日前、ゴルゴはフランス保安局から、内閣総辞職を要求するストを計画している労働総同盟書記長アンドレ・ゼギーの暗殺を依頼されていた。しかし国家治安庁は保安局が計画した非常手段によるスト回避策を察知し、その中止を厳重に命令した。
そして、この国家の恥ともいえるトップシークレットを知るものの口を塞ぐことを要求したのである。

ストが始まったため、パリの街の交通は完全に麻痺しており、脱出は困難であった。ゴルゴ殺害のためのブービートラップ(罠)が仕掛けられ、何人の敵が潜んでいるともわからない街に1人取り残される。。という内容。 

余談ですが、この作品が発表されたのは1969年の5月ですが、1年前の1968年5月、パリでは五月危機 - Wikipediaと呼ばれる大規模なストライキがありました。本作品はこの五月危機を背景に作られたといえます。  

Part.2  ゴルゴの名言

フランス保安局の官僚から依頼を受ける際、依頼人に対しゴルゴはターゲットを消す理由の説明を求めます。金を受け取ったら殺し屋はさっさと仕事を・・といらつく依頼人の言葉を遮ってゴルゴは言い放ちます。

オレが生きながらえてきたのは・・・
 片道通行をやめてスポンサーといつも往復通行にしてきたからだ!
 それが嫌ならなかったことにしてくれ・・・

うーむ。カッコイイ。
大金を積む依頼人にもヘコヘコせず、自分のポリシーを貫き通します。
これから明らかになっていくゴルゴの超人的な能力だけでなく、
こういう仕事に取り組む慎重な姿勢・哲学をもっていることもゴルゴのシブいところでもあります。

ゴルゴ13には、様々な名言が出てきます。
これからもいろいろと紹介していきたいと思います。

Part.3  ナチスのブービートラップ作戦とは

逃走中にある女性”シャルル・リネット”の車を奪ったゴルゴは、
彼女の家があるオレアルン河岸まで逃走します。
彼女の家まで逃げ込んだゴルゴ。 
そして、服を脱ぐようゴルゴは彼女に命じます

逃げたりはしないわ!だから服を脱ぐのはゆるして!』
と嘆願するシャルル・リネット。しかしそんな彼女のセリフから、彼女も刺客の一人だと見破るゴルゴ。

「ふつうのマドモワゼルなら、男に服を脱げと言われたら、想像するのはひとつだ・・・・」といって彼女も排除するゴルゴでしたが、絶命の瞬間、彼女は「ブービートラップ作戦からは逃げられない」と言って事切れます。

「一人のおれを狙うのに、いやな名前をつけたものだ。。。」

==================================ブービー(booby)は、元々英語で「どじ」「まぬけ」「ばかもの」といった意味の単語です。

日本では特にゴルフなどのコンペにおいて、最下位から2番目の順位を指す言葉(ブービー)として使われることが一般的ですよね。
「ブービー賞」なんて賞もあったりします。


第二次世界大戦の末期、ドイツ軍は連合軍の進撃を遅らせるために「ブービートラップ(仕掛け爆弾)」を多用しました。

【ブービートラップの内容】
 • 日用品や玩具に爆薬を仕込む
   退却する際に、懐中時計・万年筆・ライター・酒瓶・食料缶詰・おもち  
   ゃなどに爆薬を仕掛けました。進駐した連合軍兵士や現地住民が使用し
     ようとして爆死するように設計されていました。
   • 建物や車両への罠
     ドアノブ、階段、トランクのふたなどに爆薬を連動させ、触れると爆発す
     る仕組み。特に解放された町に置き去りにされた車や家屋が危険でした。
   • 死体や遺体の偽装
      遺体に爆薬を忍ばせ、敵兵が調べると爆発するような罠もあったとされ 
      ています。

【戦略的な狙い】
 • 連合軍の進軍スピードを遅らせること。
 • 占領後の治安維持を困難にすること。
 • 心理的な恐怖効果を狙い、兵士や住民に「何を触っても危険」という不
  安を与えること。

【 戦争犯罪との関わり】 
 これらは軍事的な妨害行為であると同時に、民間人を標的にする危険性が 
 高く、国際法上の戦争犯罪的行為と見なされることもあります。実際に戦
 後、こうした非人道的兵器使用について証言が残っています。

ブービートラップ作戦に象徴されるようなやり方は、兵士の名誉や人道とはかけ離れていますし、末期のナチス・ドイツの「追い詰められ方」を物語っています。

Part.4   ヒトラーと末期ドイツの状況


1943年以降、ドイツにとって戦局は逆転し、苦しくなりました。
• スターリングラード敗北(1943年)
• 北アフリカでの降伏
• その後も東西から圧力が高まり、補給や資源も枯渇。

総統あるでヒトラーは精神状態が悪化し、健康も崩れ、
パーキンソン症状や薬物依存があったとされます。
また、この際のヒトラーは現実を直視せず、「奇跡の兵器」「総力戦」「焦土作戦」に頼る傾向が強まっていきました。
非人道的な命令も増えていきます。

1945年3月、ヒトラーは「ネロ指令(焦土作戦)」を発令。
これは、自国の橋・工場・インフラまでも破壊して「連合軍に渡すくらいなら灰にしろ」と命じたものでありました。

ヒトラーは「ドイツ国民が敗北するなら、それは彼らが弱かったからだ。滅びるべきだ」とまで言ったとされています。
つまり、勝利への執着よりも「一緒に滅ぶ覚悟」の方が強く、軍人としての名誉は完全に失われてたようです。

同じ論理で「ブービートラップ」も使われましたが、これは敵だけでなく自国民も犠牲になる危険がありました。
いやはや、ゴルゴも嫌な気持ちになるはずです。 

Part.5  コンコルド広場からオレアルン河岸

コンコルド広場からオレアルン通り

ちょっと調べてみましたが、作品の舞台となったコンコルド広場からオレアルン広場までは約4km、車で約10分でした。

この路はセーヌ川沿いになっており、
オルセー美術館 - Wikipedia

Photo by Wikipedia 

ルーヴル美術館 - Wikipedia

Photo by Wikipedia 

サント・シャペル - Wikipedia

Photo by Wikipedia 

ノートルダム大聖堂 (パリ) - Wikipedia  

Photo by Wikipedia 

などを眺めることができます。
いやー 素晴らしい建物ばかりですね。  

パリには行ったことがないのですが、
行った際はこの逃走ルートを私はゴルゴと違い、のんびりとくつろぎながら
歩いてみたいと思います。

さて今回もここまでご覧いただき、ありがとうございました。

次回はアフリカの国【ガボン共和国】から作品:”黒い熱風”について
お送りします。【ガボン共和国】ってご存じですか??  



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