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進捗報告をそのまま信じない|AIで中身を5つに分ける確認術

「今の進捗、どうですか?」

そう聞いたときに、

「順調です」

と返ってくることがあります。

悪い報告ではありません。
むしろ、言葉だけ見れば安心してよさそうです。

でも、仕事で進捗を確認する立場になると、この「順調です」だけでは、どうにも落ち着かないことがあります。

何が終わっているのか。
何が残っているのか。
どこかで詰まっていないのか。
あとから問題になりそうなことはないのか。
こちらで判断しないといけないことはないのか。

そのあたりが見えないまま「順調です」と言われると、安心したいのに、少し不安が残るんですよね。


「順調です」を疑いたいわけではない

この不安は、相手を疑っているから出てくるものではないと思っています。

「本当にやっているのか?」
「何か隠しているんじゃないか?」

そう決めつけたいわけではありません。

むしろ、ちゃんと進めてくれているからこそ、こちらも状況を見たい。
必要なところで判断したい。
問題が大きくなる前に、早めに気づきたい。

たぶん、そちらの気持ちの方が近いです。

ただ、ここが少し難しいところです。

確認しすぎると、相手には「疑われている」と見えることがあります。
かといって、確認しなさすぎると、後から「もっと早く見ておけばよかった」となることもあります。

この間に立つのが、進捗確認のちょっと困るところなんですよね。

進捗確認の不安は、相手への不信感ではなく、判断材料が「見えていない」ことから生まれます。

見たいのは「順調かどうか」だけではない

「順調です」という言葉だけでは、仕事の状態はあまり見えません。

同じ「順調です」でも、中身はいろいろあります。

ほぼ完了していて、残りは軽い確認だけ。
大きな作業は終わったけれど、関係者確認が残っている。
作業は進んでいるけれど、別部署の回答待ちで止まりそう。
今は問題ないけれど、来週の期限が少し危ない。
担当者だけでは判断できない論点が残っている。

これ、全部「順調です」と言えてしまいます。

でも、確認する側からすると、知りたいのはそこです。

順調かどうかの一言よりも、
「何が終わっていて、何が残っていて、どこに注意が必要なのか」
を見たい。

ここが見えると、進捗確認はかなりしやすくなります。


AIには、判断よりも分解を頼む

生成AIを仕事で使うとき、私は「判断を丸ごと任せる相手」として使うより、まずは「分けて整理してもらう相手」として使う方が、実務には合いやすいと思っています。

進捗が順調かどうかをAIに決めてもらう。

これは、少し危ないです。

AIは、現場の温度感や関係者の事情をすべて知っているわけではありません。
文章に書かれていない背景までは、基本的には見えません。

でも、報告文を読んで、

・完了していること
・まだ残っていること
・課題になりそうなこと
・リスクとして見ておくこと
・人間が判断すべきこと

に分けてもらう。

これは、かなり使いやすいです。

AIに答えを出させるというより、確認するための材料を並べてもらう。
まずはそのくらいで十分だと思っています。


まずは、この一文だけでいい

進捗報告を受けたとき、AIにはまずこう頼みます。

「この進捗報告を、完了事項・残タスク・課題・リスク・判断が必要なことに分けてください。」

いきなり複雑なプロンプトにしなくて大丈夫です。

まずは、進捗報告を5つに分ける。
それだけでも、見え方はけっこう変わります。


5つに分けると、確認しやすくなる

見るところは、まずこの5つです。

完了事項

何が終わったのか。

ここが見えると、相手が進めてくれたことをちゃんと認識できます。
確認する側も、どこまで進んでいるかを把握しやすくなります。

残タスク

何がまだ残っているのか。

ここが曖昧だと、「順調です」と言われても、本当に間に合うのか判断しづらくなります。

課題

今すでに困っていることは何か。

課題は、放っておくと進捗を止めます。
小さいうちに見えている方が、あとで助かります。

リスク

まだ問題にはなっていないけれど、この先あやしいことは何か。

ここ、意外と大事です。

進捗確認で見たいのは、今の問題だけではありません。
次に問題になりそうなところも、早めに見ておきたいんです。

判断が必要なこと

担当者だけでは決めきれないことは何か。

ここが埋もれると、作業が止まります。

「確認中です」の裏側に、実は誰かの判断待ちが残っていることもあります。


同じ報告でも、見え方は変わる

たとえば、こんな進捗報告があったとします。

「資料作成は順調です。大枠はできています。関係部署に一部確認中ですが、今週中には仕上げられる見込みです。」

このまま読むと、何となく大丈夫そうに見えます。

ただ、確認する側としては、少し気になります。

大枠とは、どこまでできている状態なのか。
一部確認中とは、何を誰に確認しているのか。
今週中に仕上げるために、何が残っているのか。
確認が遅れた場合、どうなるのか。

こういうところです。

そこでAIに、こう頼みます。

「この進捗報告を、完了事項・残タスク・課題・リスク・判断が必要なことに分けてください。」

すると、たとえば次のように整理できます。

【完了事項】
・資料の大枠は作成済み

【残タスク】
・関係部署からの確認結果を反映する
・資料全体を仕上げる
・最終確認を行う

【課題】
・関係部署への確認が完了していない

【リスク】
・関係部署からの回答が遅れると、今週中の仕上げに影響する可能性がある
・「大枠」の完成度が不明なため、残作業量が読みにくい

【判断が必要なこと】
・関係部署からの回答期限を明確にするか
・今週中に仕上げるための最低ラインを決めるか

「順調」という一言を5つに分解するだけで、次に問いかけるべき具体的な質問が自然と浮かび上がります。

こうなると、ただの「順調です」とは見え方が変わります。

相手を責める必要はありません。
でも、次に確認することは見えてきます。

たとえば、

「関係部署からの回答は、いつまでにもらえそうですか?」
「今週中に仕上げるうえで、こちらで判断が必要なことはありますか?」
「大枠はできているとのことですが、残っている作業は確認反映と最終調整という理解で合っていますか?」

このくらいの聞き方なら、詰めている感じも少しやわらぎます。

確認の仕方が、少し変わるんですよね。


AIの整理を、そのまま正解にしない

もちろん、AIの整理結果をそのまま正解にするのは違います。

AIは、文章の中に書かれていることをもとに整理します。
書かれていない事情まではわかりません。

関係部署との関係性。
担当者の負荷。
過去に同じところで遅れた経験。
会議では言いにくかった事情。
期限の重み。

こういうものは、人間側が見ないといけません。

AIにやってもらうのは、あくまで「確認観点の整理」です。

最後に見るのは人間です。

ここを外すと、生成AIの使い方が少し雑になります。

AIに判断を丸投げしない。確認のための「材料」をきれいに並べてもらうのが、実務における正しい距離感です。

進捗確認で見るところは、だいたい同じ

進捗確認というと、毎回違う話をしているように見えます。

でも、分けてみると、見るところはだいたい同じです。

何が終わったか。
何が残っているか。
今、困っていることは何か。
この先、危なそうなことは何か。
誰かが判断しないと止まることはないか。

まずはここだけ見れば大丈夫です。

もちろん、プロジェクトの規模が大きくなれば、もっと細かい管理は出てきます。
課題管理表、リスク管理表、会議体、報告ルート、関係者調整。

見るものは増えます。

でも、入口はシンプルでいいと思っています。

「順調です」を、そのまま受け取って終わらせない。
かといって、相手を疑うように詰めるのでもない。

一度AIに分けてもらって、確認すべきところを落ち着いて見る。

それだけでも、進捗確認のストレスは少し減ります。


もう少し実務で使うなら

今回紹介したのは、進捗報告を分解するための一番シンプルな使い方です。

実際の仕事では、ここからさらに、

・会議前に確認すべき論点を出す
・課題とリスクを分ける
・担当者ごとのToDoを整理する
・上司向けの報告に直す
・次回会議までの確認事項を作る

といった使い方に広げられます。

このあたりを、実務で使えるプロンプトやチェックリストとして整理したものを、別の記事でまとめています。

進捗確認、課題管理、リスクの見落としを減らしたい方は、こちらも参考になると思います。

▶ 「生成AIで磨く進捗確認術|「順調です」の裏にあるリスクを先読みする」


生成AIを仕事で使う入口をまとめています

また、議事録、進捗確認、指示出し、報告整理など、生成AIを仕事で使う記事をまとめた入口記事も用意しています。

「どの記事から読めばいいかわからない」という方は、まずこちらから見てもらうと全体像がつかみやすいです。

▶ 「生成AIを仕事に使う記事まとめ|議事録・進捗確認・指示出し」


最後に

「順調です」と言われても不安になるのは、相手を疑っているからではありません。

確認すべき情報が、まだ見えていないだけです。

だから、まずは分けてみる。

完了事項。
残タスク。
課題。
リスク。
判断が必要なこと。

この5つに分けるだけで、進捗の見え方はかなり変わります。

生成AIは、仕事を丸投げする相手ではなく、確認すべき観点を並べてくれる相手として使う。

そのくらいの距離感が、実務ではちょうどいいのかなと思っています。

この記事が少しでも参考になったら、スキや保存をしてもらえるとうれしいです。
同じように、生成AIを仕事でどう使うかを考えている方は、フォローしてもらえると今後の記事も届きやすくなります。


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