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【日記】どぅっきーと奇妙な冒険

割と奇妙な体験をしたので日記のつもりでつらつらと。

2025年12月5日の金曜日、色々鬱憤が溜まっていた我々"散歩飲み部"は、神楽坂にある東京の3本の指に入ると言われている炒飯、龍朋を目的地に、ビール缶を片手にぶらりぶらりと。


夜景を目の端に映しながらベラベラベラベラ喋っていると意外と歩みは進んでいるもので、2本目を空け切り、3本目を買おうかどうかの頃合いで目的地の龍朋に到着。

19時を回るか回らないか、金曜日の夜ということもあり、だいぶ繁盛しているようで10組ほど並んでいる。

とりあえず最後尾へ並ぶ。
相も変わらずベラベラベラベラ喋っていると、後ろから

「ココ ハ ナニ ヤサン デスカ?」

片言ながらも流暢に喋るイケメン外人が話しかけてきた。
手には何も持っておらず、一人だったためだいぶ素性がわからない。

「ここは中華料理屋だよ。炒飯がうまいんだ。」
と言う説明にすかさず”チャーハン???”と疑問符をぶつけられた。
今まで生きて来て”炒飯ってなんですか?”という質問を投げられたこともなければ想定したこともない。しかも我々も初めて食う上にそもそも日本語どこまで通じるのか……

「ご飯ぁーライスを炒める……焼く、卵と肉、野菜、一緒に」
私はすでに酔っ払っていて、英語も中学1年レベルで止まっているため、とりあえず単語で区切ってざっくり説明。

「アーワカッタ」

嘘だろ???

「ワタシ ドイツ カラ キマシタ」

咄嗟に大学でしっかり単位を落としているドイツ語で唯一習得しているイッヒリーベドゥーイッチを唱えようとしたもののMPが足りずに失敗した。

英語どころかドイツ語もままならないので全部日本語で喋ることに。


彼は長期休暇を取って日本に来たこと。小さい頃から来たかったこと。古いもの、特に寺が見たくて来たこと。浅草に行ってうどんやラーメンをここに来て食べたこと。

非常に優秀なようで、時々単語で止まることがありはするものの十分会話が成り立っていた。


残り5人ほどとなったところで、手持ちの残弾がなくなったため、"散歩飲み部"恒例の男気ジャンケンをすることに。
当然彼はジャンケンを知らないので説明したらわかってくれた。

最初はグーからの掛け声で出たのはチョキグーグーで見事に彼の一人負け。
ここで酒を買って来させるのは日本人してやってはいけないことだと我々は理解し、再度二人で。

俺✌️先輩✋

笑顔で彼をコンビニへ連行。
ビールを選んでもらおうとしたら”ドイツビール アル?”と言ってきたので笑って札幌黒ラベルを贈呈。


列に戻ると前にいた5人は団体さんだったようでちょうど入れるようになっていた。
ここで君は別ね、なんてことは当然できないためドイツ人参戦続行。

「チャーハン タマネギ ハイッテマセンカ?ワタシ タマネギ ムリ」
入る直前でまあまあな確率で入る食材にバツをつけられたが、入っていないことが確認でき、安心して注文。
大盛りにするかを問われたため、何の躊躇いもなく大盛りを選択。

あーーー多い。完全に多い。大盛り頼んだの我々だがこれは多い。
しかしうまいうまい。


うまいうまいと食べ進められたのも半分ほど。しょっぱい。
彼の皿は4分の1減ったところで手が止まっている。
まあまあ嫌な予感はしたものの、俺と先輩が食べ終わる。

「チャーハン オイシイ デモ コンナ ニ イラナイ」
ですよねー、ということで第二ラウンド開始。




会計を済ませ、外に出る。
近くに宿があるとのことだったので、せっかく買った酒もあるし、日本の風習ということで”散歩飲み”の開始宣言。

この後、京都→大阪→仙台と回ることを聞く。良い旅になるといいね、ということでXのアカを交換し、解散。
実に楽しい時間を過ごさせてもらった……。




楽しくも奇妙な体験をしたまもなく、東日本大地震を彷彿させる地震が発生。
発生したのが夜であったため、全く気が付かないでいたが、一本のDMが届いているのに早朝気がつく。

んーーーお前がな???今どこだ???
仙台行くって言ってなかったか???


幸い、大阪から移動する前だったとのことで、事なきを得たようだが、これから向かうとのことだった。

内心行かないで欲しいという気持ちと、日本を楽しんで欲しいという気持ち等々が交錯するも、地震に慣れてないから辞めておけと通知。

「ダイジョウブ。イキマス。」

行く気満々ならまぁなんとかなるだろう……と、余震と津波には気をつけて欲しい旨を伝える。



知らせがないのは良い知らせ、と言うことで週末を迎えた朝、DMが入る。
「ワタシ ハ アス カエリマス。キョウ アエマスカ。」

まずは無事だったようだ。
それだけではなく、まさかの再会したい旨の嬉しい連絡。
出された手は握り返すもの、という大和魂を魅せることに。
先輩には遠慮されたが。


ということで、せっかくなので家族みんなで迎えようと言う運びに。
何か面白いところはないかと一緒に考える。



俺もなかなかだが、嫁氏、君もなかなかだな……。

ということで彼に連絡。
即答でOKをもらう。
君もなかなかだな……。


待ち合わせをした夕方。
息子が一言。
「やっぱり怖い😱」
ですよねー……。


わざわざ近場まで来てもらったが「キニシナイデ」と許してくれる。

ということで二人で銭湯へ向かう。
ドイツ人と裸の付き合いはおよそこの後の人生で二度とないだろう、とジョニーとデップが囁く。

昔ながらの番台さんがおり、シャンプー等々を購入。

古めかしい風体ではあるものの、一つ一つは綺麗にされており、嫌な感じは全くない。

彼も仙台で大浴場を経験していたようで、何の躊躇もなく真っ裸に。
というわけでいざ風呂へ。

頭と身体を洗う。
「コノ オユ アツイネー……」
そうか?と思いつつ細々としたところを説明しつつことを進める。

んで、入水。

完全に忘れていたが、江戸の風呂はクソ熱い。
俺でもクソ熱いな、と思っていたら横では
「ォォーー……コレ イタイヨ……」
と始終熱いしか言わない。

結局10秒も浸からずに上がっていた。
クソ熱いながらも芯まで温まる心地よさ。
実に堪らん。
一人の時はたまに来よう。

真っ裸のドイツ人を放置して楽しむのはよろしくないということで私も1分ほど浸かって出ることに。


失敗したかと思いきや、古い建物とおじいちゃんばかりを目にできたためか、楽しんではいるよう。

館内から出る前に、伝統の瓶牛乳。ではなく上の段にあるビールを購入。
何故か野菜やらも売っており、その中から彼はマンダリン(みかん)を購入。大好きらしい。


と、いうことで恒例の”散歩飲み”を行いつつ、適当な店に入り、そこで喋り倒す。

話しを聞いていると、あるじいさんの話しが出てきた。
日本に来た初日にとても気の良いじいさんに助けてもらったと語っており、その人とまた会いたいが、電話をしても繋がらないと。


俺のスマホで試すことに。
で、何度かかけてみたら繋がった。
繋がりはしたものの、電話口だと彼はうまく聞き取れないよう。対面の情報量って多いのかなって思った。

代わりに電話を受けると、彼が泊まっていたのは民泊で朝の5時にウロウロキョロキョロしていたのを発見し、保護したとのこと。
最初彼からは、道で親切にしてもらい、家に連れて行かれ、お茶を出された。お茶には薬が入っており自分は食われるんじゃないかと思っていたと聞いていたが、その状況なら理解できる。
朝ならじいさんにも会えそうだと言うことで整った。


宴もたけなわで、飲み屋を後に。
せっかくなのでドイツ人の彼に、日本の庶民を見てもらおうと、スーパーに行ったり出店を覗いてみてみたり、ちょこちょこ寄り道しながら駅まで送る。


また日本に来る。と言って駅構内の人混みに消えていくその後ろ姿はなんともエモい。

不思議な体験をした、そんなお話しでした。


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