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深海魚はティラノサウルスの夢をみるか(ラブカ奇譚)【毎週ショートショートnote】

ラブカが深海を案内してくれることになった。深海ウォーキングに興味があるとはなすと、自ら案内を買って出てくれたのだ。

集合は0時、約2時間のコースで案内してもらう。気をつけることはあるか?と聞いたら、水圧が強いので自分の手を決して離さないように、と言われた。ラブカの加護が切れてしまうらしい。

彼のヒレもとい右手を握って海の底へ潜っていく。潜航は生命の歴史そのものだ。進むにつれ三葉虫やアンモナイトが現れた。もっと潜るとティラノサウルスが寝ている。

おかしい、深海ウォーキングを知らない俺でもこんな景色がないことぐらい分かる。抗議の言葉が口から出かかった瞬間、あたりは真っ暗になった。目が慣れると、案内してくれたラブカと、ラブカの家族や友達たちが集まっていた。なんだ、結局ラブカの帰省に連れてこられただけか…。

家族水入らずの時間を楽しんでもらおうと、そっと離れようとしてラブカの手を離してしまった。

ラブカの加護が消え、俺の耳に低い泡の音が迫ってきた。

<所感>
深海の音、みたいな癒しBGMを時々聴くのですか、本当はもっと荒涼とした感じなのではと思います。

以下の企画に参加しました。ラブカ奇譚ってもう完成された語感っで感じですね?

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