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私と金魚が出会う前(沈む寺)【毎週ショートショートnote】

大きい金魚を飼いたいと思った。
広いところで飼ったら、多分イルカぐらいには育てられると思う。

そうしたら、私は金魚に芸を教えてイルカショーならぬ金魚ショーをしたいな。

でもうちのワンルームでは十分な大きさには到底できない。広いところを探しに行こう。

そういえば町外れに住職が居なくなった廃寺があったな。金魚といえば…やっぱり和!

お寺をヒタヒタになるまで沈めて、庭とお寺の中を自由に金魚が泳げるようしたい。仏様だって綺麗な金魚が目の前を泳いだら、まあ赴きがあってよいときっと言ってくれると思う。

私は足首まで水に浸かって仏様と金魚を交互に見る。
そして金魚に指示を出して、ジャンプしたりクルクル泳いだりさせたいな。

ただ眺めるのも良い。縁側に腰掛けて缶コーヒーを飲みながら、優雅に金魚が泳ぐ様見る、なんて想像したらとても楽しくなってしまった。

金魚は何にしよう、と思ったところで目が覚めた。

今日はいい天気。沈む寺を作るべく私はシャベルを持った。

<所感>
ゲリラ豪雨の日に傘を忘れ、革靴を履いていくという愚行オブザイヤーをやらかしましたが、水が足首にさわる感触は存外心地よかったです。

以下の企画に参加しました。

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