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「苦しかったときの話をしようか」を読んで学んだキャリアの考え方

USJを立て直したことで有名な森岡毅さんの著書。
日本を代表とされるマーケターと称される森岡さん。数々のマーケティング関連の書籍も出されていてベストセラーになっています。

本書はこれから社会に出る娘さんに向けて書かれたメッセージで、もちろんマーケティングに関する話も出てきますが、ご自身の経験をもとにしたキャリアの話が中心になっています。

キャリアに悩んでいる方や、今苦しい状況を乗り越えようとしている方にはかなりグッとくる話。
考え方もどんな仕事にも役立つので社会に出る前の方〜全てのビジネスマンにおすすめ。
この本は自分が就活する前に読みたかった。

HOWよりWHO・WHATを考えることが大事

面接でなぜ緊張してしまうのか。それはうまく話そうとしてプレッシャーを感じてしまうから。
ただ、伝え方はあくまでHOWの部分に当たるので、WHAT(内容)がしっかりしていることの方が大事。

人に物事を伝えるときは下記の順番で考えていくことが重要である。
これはビジネスシーンのプレゼンでも同じ。

  1. WHO(誰に伝えるのか)

  2. WHAT(何を伝えるのか)

  3. HOW(どう伝えるのか)

森岡さんの見解としてWHATを考えていないのにHOWで悩んでいる人が多いという。

HOWで悩む多くの場合は、WHATが弱いことが原因である。内容が薄弱のままで考えているから、伝え方で悩む羽目になっていることに気づいていない。

これは伝え方だけでなく、仕事の進め方としても当てはめられるものだと感じた。

自分自身をブランド化する

森岡さんはある準備をすることによりプレゼンでも面接でも緊張しないという。そのある準備というのが「My Brand」を設計しておくこと。
うまく話そうと思わなくていいだけではなく、自分のキャリア戦略の最重要な指針として機能し、自分の名前で勝負できるビジネスパーソンになれる確率が上がる。

この「My Brand」をしっかり設計し、最も相手に刺さりそうなものを選んで伝えていくことが必要。

設計図のフレームワークは「ブランド・エクイティ・ピラミッド」と呼ばれるもの。本書では普段森岡さんがブランドを設計する際に用いている図式をシンプルにアレンジしたもので紹介されている。

WHO:ターゲット

ブランドのターゲット設定は主に「戦略ターゲット」と「コアターゲット」の2つがある。
新卒で入社した会社で考えるのであれば、コアターゲットは評価に直接的な影響を与える上司やその上司、戦略ターゲットは評価者に影響を与える他部署の方や同僚、部内の評判などをイメージしてみると良い。

WHOを意味する根本的な意味は”選択と集中”を可能にすること。
限られたリソースを全ての相手に対して努力を分散してしまうと一人一人に対する印象が中途半端になってしまう。

WHAT:価値

購買者がそのブランドを買う本質的な理由がここで定義されなければならない。その価値のことをブランドの”便益(ベネフィット)”という。
消費者はどれだけ理屈を並べても本質的には”情緒的に”意思決定している。そのため、WHATは目に見えないことがほとんどだ。

WHATに含まれる重要語句に「RTB」と呼ばれるものがある。
キャリアにおけるRTBは実績や資格など客観的に”便益”を感じさせる根拠となるエビデンスを定義することになる。

HOW:手段

購買者側から見えにくいWHATと違って目に見えるブランド要素はほぼ全てHOWだと思った方が良い。
WHATが資源を集中する”戦略”を規定しているのに対して、HOWはその戦略を具体的に実行するためのプランである”戦術”を規定している。

キャリア戦略に置き換えたときのHOWとは、WHATで定義した自分自身の”便益”をWHOで定めた”ターゲット”に届けるための具体的な仕組みを表現すること。

例えばリーダーシップを売りにしている方の場合。「困難な状況でも人のモチベーションを上げることが得意」といったようにターゲットにとって思い浮かべやすいような表現をすると良い。

これらの方法で自分をブランディングしていき、認知していくことが大事だが、まず大切なことはブランドを構築する一貫した行動と、結果を出すことにこだわること。
”本質的な実力”を蓄える努力を第一としなければならない。
「昨日よりも今日の自分が、一体何を学んで、どう賢くなったのかを問える君であり続けて欲しい。」という娘さんへのメッセージは多くの方の心に響いたと思う。

不安なのは挑戦している証拠

5章〜6章の「苦しかったときの話をしようか」「自分の”弱さ”とどう向き合うのか?」では、自分が向き合っている状況と共感することも多く、特に心打たれたエピソードばかりでした。
その中で特に印象的で自分の背中を押してくれたのが「不安なのは君が挑戦している証拠だ。」という言葉。

”挑戦しないから失敗もしない自分”よりも、”挑戦するから失敗してしまう自分”の方が圧倒的に強くなれる。
挑戦しない人生にも不安はつきもので、それは自信のない人の”永遠に拭えない不安”である。
どちらの道にも不安があるなら、挑戦する”不安”を選択するべきだ。

この言葉はとても納得のあるもので、私もキャリアを漠然と考えていた際にどこか消えない不安があった。
ただ、自分の軸をしっかり立てて、思いきって行動をしていったことによって、挑戦しているからこその不安はあるものの、不安の種類が変わったように思える。

自分が不安を感じない気持ちの良い環境に居続けると成長はピタリと止まる。果たしてこのサイクルをどこまで続けるのか? どこまで成長することを選ぶのか、これは君の目的次第だ。人それぞれの価値観で選べばいい。

表紙に書いてある通り、心を揺さぶるメッセージに溢れている本でした。

どんな道を選ぶかは自分次第。
常に挑戦し続ける人で居続けたい。

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