見出し画像

「人を選ぶ技術」を読んでの学び

本を読んで自分なりの学びを残しています。
AIで執筆できる時代ではありますが、自分なりのアウトプットを意識するようになってから、ただ読むのではなく自分ごと化しやすくなった気がします。
ちなみに月に4冊を目標としており、今月はあともう1冊書く予定があります・・!
もう2月が終わろうとしている・・早すぎる!

今回は「経営×人材の超プロが教える 人を選ぶ技術」を読んだ学びについて残しておきます。(以下、本書と記載)

著者は世界最高峰のエグゼクティブサーチファーム、エゴンゼンダー社でのコンサルタント経験がある小野壮彦さん。

エゴンゼンダー社は入社面接がミニマム30回、本国以外の3カ国のオフィスで評価を受けるという驚異的な選考フローを経て入社が決まるというエリート集団。
大手企業の後継者選びや経営陣の人選びといった会社の命運を左右するトップの人選を行うため、失敗は許されない状況。
そんな「人を見る目」を徹底的に鍛えてきた方がご自身の経験を元にメソッドとして残した書籍です。

人を見る目を鍛えると自分自身を見抜けるようになる

「人を見る目」というと、なんだか偉そうに感じられる人もいるかもしれないですが、この力を鍛えることによって自分自身の幸せにも繋げることができます。

人を見ることを意識しながら試行錯誤していくと、自然と自己理解が深まり、どう活かすかを判断できるようになる。
自分を客観的に見ることができると、他人の期待値に対して努力の仕方がわかるようになり、自分もまわりもご機嫌に過ごすことができます。

本書は採用の仕事に関わる方や転職活動をされている方にはもちろん、どんな方にも活かせる「人生を軽やかにしていくためのヒント」が詰まっている内容です。

その中で本書の真髄ともいえる「4つの階層」を中心に紹介させていただきます。

人は「4つの階層」で構成されている

人を見るためのフレームワークとして、本書では「4つの階層」が紹介されています。

本書 図8 人を4つの階層で捉える より

地上に出ているほど見えやすく、わかりやすく、変わりやすいもの。
一方で地下に潜るほど、見えにくく、わかりにくく、変わりにくいものです。

経験・知識・スキル

地上1階にある「経験」「知識」「スキル」は見えやすく、わかりやすいもの。
ほとんどの採用では、このような表面的なものを見て全体を見てしまっている気になってしまっているケースが多いのではないでしょうか。

コンピテンシー

コンピテンシーとは「好業績者の行動特性」と訳されるもの。
その人が「どんなシチュエーションで、どういうアクションを取るのか」という行動パターンを知ることが大事である。

コンピテンシー・モデルは主に下記のようなものがある。

  • 変革志向

  • 成果志向

  • 戦略志向

  • 顧客志向

  • 市場洞察

  • 多様性対応

  • 協働

  • 人材育成

  • チーム運営

特に上から3つはよく使われる代表的なものなので、覚えておきたい。

コンピテンシーを知るために大事なポイントは、
相手の「意見」ではなく、「取った行動=ファクト」にフォーカスすること。
その際に注意したいのは、先にエピソードありきでそれをコンピテンシーに仕分けること。

例えば、「あなたは戦略的ですか?」「戦略思考を示すエピソードを話してください」と質問してしまうと相手はそれに合わせた回答をしてしまい、本来知りたい行動特性を深堀することができない。

相手のエピソードから「あなたはそこで何をしたのですか?」「成功のために工夫したことはなんですか?」とその方が主体的に関与した姿をあぶり出せるような質問ができると良い。
これができると、なぜその方がプロフェッショナルとして成功したのか、立体的にわかってくるようになる。

採用に関わる身としては人のコンピテンシーを引き出せるような質問ができるように意識しておきたいと同時に、自分自身の成功体験がどのような行動から、どのようなコンピテンシーに当てはまるのかを整理し言語化できるようにしておきたいと感じました。

ポテンシャル

先述している経験・知識・スキルやコンピテンシーは物心がついてから形作られ、変化していくもの。
例えるとコップに注がれる水である。そしてそのコップそのもの(器)がポテンシャル。
コップに水を注ぎ、さらに注ぐことのできる水の量が「伸びしろ」である。

本書 図11 人間の「器」をコップで表す より

人の「伸びしろ」について、エゴンセンター社が2014年に発表したコンセプトが「ポテンシャル・モデル」。
過去ばかりを面接で見ていた世の中に対して、未来(伸びしろ)を読むべき必要性を指摘したコンセプトである。

ポテンシャル・モデルを因数分解すると「好奇心」「洞察力」「共鳴力」「胆力」に分けられる。
これらを見るポイントは能力ではなく、「エネルギー」。
「〇〇ができるか」ではなく、「〇〇することにエネルギーがわくか」に着目します。

これらの4モデルごとに相手を掘り下げて、全体のエネルギーレベルを統合し評価すると、器の大きさを測ることができ、「ポテンシャル=伸びしろ」が見えてきます。

過去を評価した指標だけでなく、ポテンシャルを見ることが重要な理由は、移り変わりが早く不確実性が増す現代に必要な力であるから。

いくつになっても、自分自身を変革でき、根本的な考え方を変えられ、力強く成長することができるポテンシャルを持っている人こそが、誰からも、どこからも、望まれる人材である。
選び、選ばれる。そんな「人的資本経営」が求められる時代に突入している。

本書で特に心に残った言葉であるとともに、プラスのエネルギーを高めていきたいと感じました。

ソース・オブ・エナジー

本書で解説する「4つの階層」の中で一番深い部分にあたる「ソース・オブ・エナジー」とはエネルギーの源泉。
ヒリヒリするような頑張りを生む力。
それは「使命感」であり、「劣等感」だという。

例えば医学の道を志す人の動機として「子どもの頃に家族を不治の病で失ったので自分がいつかその病気を治したい」という使命感。
このような使命感はちょっとやそっとのことでは揺るがない強固な精神性をその人物に授ける働きがある。

劣等感も人の成長という観点において、人生の発展にプラスに働く、ポジティブなものだという。

こうした陰の思い込みからくるエネルギー、劣等感は正にも負にもなりえるが、矢印を自分に向けることができれば時に信じられないほど大きなパワーを生み出す。

この「劣等感」や「使命感」はもっとも深い層にあるがゆえに、他人からは見えにくく、わかりにくい。
そしてその上の層全てに影響を与えてしまう。
事をなす人となるためには、行動の源泉である「劣等感」や「使命感」の強さと、矢印を他人や環境ではなく、自分に向けれられるかが大事である。

「人を決めつけること」がない世界へ

本書では以上の「4つの階層」を中心に、より細かく見るべきポイントについて書かれています。
ただ、本書で語られていることは他人を完璧にジャッジすることはできないということ。どんなにつぶさに見抜いたと思っても読み間違いや見逃しはあるし、バイアスを完全になくすことは不可能である。

だからこそ、謙虚な気持ちで真摯に”人を見続けて”いく心がけが大事である。

「人を決めつけず」
「見切った気にならず」
「好奇心の心のシャッターを下ろさず」

本書で紹介されている「技術」を善い力に使っていけば希望のある社会に繋がっていく。

著者の小野さんの使命感が感じられる、貴重なメソッドと想いが詰まった素敵な本でした!

いいなと思ったら応援しよう!