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🏫 社会人の学びの動向をさぐる!幸せとの意外な関係

みなさんも統計・データ分析で日常を描いてみませんか?

イントロ


日常と統計を結ぶ 統計小話シリーズ の第3話は 社会人の学び です。
最近、新しい学びにチャレンジしていますか?


トピック


1. 驚きの事実:学びは「1日たったの◯分」

「最近、何かを学んでいますか?」
総務省「社会生活基本調査」によると、日本の社会人が学習・自己啓発・訓練に費やす時間は、1日あたり、なんと「10分」です。

1976年から2021年までの長期推移を見ても、この数字は大きく変わっていません。

図1:1日の平均学習時間の推移

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2. 学ぶ人は増えているのに、時間は伸びない

一方で、1年間に何かを学んだ人の割合「学習行動者率」は1986年から2021年にかけて、40%近くまで緩やかに増えています。

👉 「学ぶ人は少し増えているけれど、学ぶ時間は増えていない」
 という日本の姿が浮かび上がります。

図2:1年間の学習行動者率の推移

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3. なぜ学び続けないのか?

ベネッセの「社会人の学びに関する意識調査2024」によれば、「学習意欲がない」と答えた人は全体の42%に上ります。
その理由は
「お金や時間がない」だけではなく、「学びたいと思えることが見つからない」人が半数以上を占めます。

👉 日本では「時間不足」よりもむしろ、学びをキャリアや生活にどう結びつけるかが不明確であることが、学習継続を妨げているようです。

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4. 海外の社会人学習の状況

OECDの「Trends in Adult Learning」によれば、成人が1年間で学習に参加する割合は…

  • フィンランド・ノルウェー:約58%(世界最高水準)

  • OECD平均:約40%

  • 韓国:13%(最低水準)

  • 日本:30%(ただしフォーマルな教育は1%と極端に低水準)

👉 国際的に見ても、日本は「学び直しの機会が乏しい国」のようです。

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5. 幸福度との関係を考える

世界幸福度報告(World Happiness Report 2024)のスコアとあわせてみると、学びの参加率が高い国ほど幸福度も高い 傾向が見えてきます。

北欧諸国は「学びも幸福も高い」右上のグループに、日本は「どちらも低い」左下のグループに位置しています。

図3:世界の成人学習参加率と幸福度

統計的な指標で深掘り

さらに、成人学習参加率を説明変数、幸福度スコアを目的変数にして 単回帰モデル を当てはめました。
図3 の赤点線がこのモデルによる予測値を表しています。

  • 成人学習参加率が高いほど幸福度スコアは上昇
    (回帰係数 = 0.03,  p < 0.01)

  • モデルの適合度も概ね高く、今回のサンプルでは正の関係が統計的に確認されました。

👉 可視化で得た印象が、統計モデルでも裏づけられたようです。
👉 ただし「学びと幸せの間の因果関係」は不明です。
 幸せは、学び以外の様々な要因からも、生まれるものでしょう。

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6. これからの学びに向けて

日本の社会人の学びは、時間が短く、必要性を感じにくいという課題を抱えています。
一方で、北欧のように「学びが生活に自然に組み込まれている国」では、幸福度も高い傾向があります。

これからの日本に必要なのは、学びの質を高める工夫 と同時に、学びの量そのものを少しずつ増やす取り組み です。

  • 質の面では、生成AIなどのツールを活用することで、短時間でも深い学びが可能になると考えられます。

  • 量の面では、日常の中に学習時間を組み込みやすくする制度や職場の文化づくりが求められます。

👉 「1日10分」から「15分」「20分」へ。
 時間は小さな積み重ねでも、工夫しだいで大きな差につながります。

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7. 結論と余白

  • 日本人の社会人学習時間は1日たった10分で長期的に横ばい

  • 学ぶ人は少し増えているが、「必要性を感じない」「評価につながらない」 ことが大きな壁

  • 北欧は「学び」と「幸福」がともに高水準、日本はその逆

  • これからは 学びの質(AI活用など)と量(時間の積み重ね) の両方を高める工夫が必要

「何か学ぼうかな?」と思ったら、ぜひ統計・データ分析を始めましょう😊

🏫🏫🏫

情報源

(2025年9月9日取得)

おわり

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目次

🍀🍀🍀

Python コード

記事の図表・統計数値を作成した Python コードです。

🖥️ データの準備

# データの登録

# インポート
import pandas as pd

# 日本:1日の平均学習時間 [分] と学習等の行動者率(総務省統計局 社会生活基本調査より)
df1 = pd.DataFrame({
    'year': [1976, 1981, 1986, 1991, 1996, 2001, 2006, 2011, 2016, 2021],
    'df1': [9, 12, 12, 12, 10, 12, 10, 11, 11, 11],
    'part_ratio': [None, None, 35.5, 36.7, 30.5, 35.7, 35.0, 34.5,
                               36.3, 38.8]
})

# 国際比較データ(G7+北欧+韓国)
df2 = pd.DataFrame({
    'country': [
        '日本','アメリカ','イギリス','ドイツ','フランス','イタリア','カナダ',
        'フィンランド','デンマーク','スウェーデン','ノルウェー','韓国'
    ],
    # OECD「Trends in Adult Learning 2023」(Figure 1.1)より
    'learning_rate': [8, 40, 35, 36, 32, 30, 38, 58, 55, 50, 58, 13],
    # The World Happiness Report 2025より2024年のデータを使用
    'happiness_score': [6.147, 6.724, 6.728, 6.753, 6.593, 6.415, 6.803, 7.736,
                        7.521, 7.345, 7.262, 6.038]
})

【実行結果】なし

🖥️ 1日の平均学習時間の推移

# 図1:1日の平均学習時間の推移の描画

# 追加インポート
import matplotlib.pyplot as plt
import seaborn as sns
import japanize_matplotlib

# 描画領域の設定
plt.figure(figsize=(8, 5))
# 1日の平均学習時間の時系列折れ線グラフの描画
plt.plot(df1['year'], df1['df1'],'-o')
# 修飾
plt.title('1日の平均学習時間(15歳以上)', fontsize=16)
plt.xlabel('年', fontsize=14)
plt.ylabel('学習時間 [分]', fontsize=14)
plt.ylim(7, 15)
plt.yticks(range(7, 16, 2))
plt.grid(alpha=0.5)
plt.show()

【実行結果】

🖥️ 1年間の学習行動者率の推移

# 図2:1年間の学習行動者率の推移の描画

# 描画領域の設定
plt.figure(figsize=(8, 5))
# 1年間の学習行動者率の時系列折れ線グラフの描画
plt.plot(df1['year'], df1['part_ratio'], '-o')
# 修飾
plt.title('1年間の学習・自己啓発・訓練の行動者率の推移(15歳以上)', fontsize=16)
plt.xlabel('年', fontsize=14)
plt.ylabel('行動者率 [%]', fontsize=14)
plt.ylim(25, 45)
plt.yticks(range(25, 46, 5))
plt.grid(alpha=0.5)
plt.show()

【実行結果】

🖥️ 世界の成人学習参加率と幸福度のモデリング

# 単回帰分析

# 追加インポート
import statsmodels.formula.api as smf
import numpy as np

# 単回帰モデルの学習
formula = 'happiness_score ~ learning_rate'
model = smf.ols(formula=formula, data=df2).fit()
display(model.summary())

# 予測
x_pred = np.linspace(df2.learning_rate.min(), df2.learning_rate.max())
y_pred = model.predict(dict(learning_rate=x_pred))

【実行結果】

🖥️ 成人学習参加率と幸福度の散布図

# 図3:成人学習参加率と幸福度の散布図の描画

# 設定:テキストの位置調整値
params = {'イギリス': [-6.5, -0.03], 'ドイツ': [-4, 0.05]}

# 描画領域の設定
plt.figure(figsize=(8 ,5))
# 国ごとに描画を繰り返し処理
for i, row in df2.iterrows():
    # 成人学習率と幸福度スコアの散布図の描画
    plt.scatter(row['learning_rate'], row['happiness_score'], s=80)
    # 国名のテキストの表示
    country = row['country']
    adj1, adj2 = params[country] if country in params.keys() else [0.8, 0]
    plt.text(row['learning_rate']+adj1, row['happiness_score']+adj2, country,
             fontsize=12)
# 予測線の描画
plt.plot(x_pred, y_pred, color='tab:red', linestyle='--', label='GLMによる予測')
# 修飾
plt.title('世界の成人学習参加率と幸福度(G7+北欧+韓国, 25-65歳)', fontsize=16)
plt.xlabel('最近1年間の成人学習参加率 [%] (2023年)', fontsize=14)
plt.ylabel('幸福度スコア(2024年)', fontsize=14)
plt.grid(alpha=0.5)
plt.show()

【実行結果】

🍀🍀🍀

ブログの紹介


note で8つのシリーズ記事を書いています。
ぜひ覗いていってくださいね!

1.のんびり統計

統計検定2級の問題集を手がかりにして、確率・統計をざっくり掘り下げるブログです。
雑談感覚で大丈夫です。ぜひ覗いていってくださいね。
統計検定2級公式問題集CBT対応版に対応しています。
Python、EXCELのサンプルコードの配布もあります。

2.統計・データ分析とつながる

シリーズ「統計・データ分析とつながる」は、統計・データ分析との「つながり」を発掘して、コラム風に仕立てたブログシリーズです。
生成 AI の力を借りながら、統計・データ分析の入り口をイメージして、自由気ままに書きました。
たとえば…
・日常生活と統計のつながり
・統計検定2級からその先へのつながり
気楽にお読みいただけたら嬉しいです🍀

3.実験!たのしいベイズモデリング1&2をPyMC Ver.5で

書籍「たのしいベイズモデリング」・「たのしいベイズモデリング2」の心理学研究に用いられたベイズモデルを PyMC Ver.5で描いて分析します。
この書籍をはじめ、多くのベイズモデルは R言語+Stanで書かれています。
PyMCの可能性を探り出し、手軽にベイズモデリングを実践できるように努めます。
身近なテーマ、イメージしやすいテーマですので、ぜひぜひPyMCで動かして、一緒に楽しみましょう!

4.実験!岩波データサイエンス1のベイズモデリングをPyMC Ver.5で

書籍「実験!岩波データサイエンスvol.1」の4人のベイジアンによるベイズモデルを PyMC Ver.5で描いて分析します。
この書籍はベイズプログラミングのイロハをざっくりと学ぶことができる良書です。
楽しくPyMCモデルを動かして、ベイズと仲良しになれた気がします。
みなさんもぜひぜひPyMCで動かして、一緒に遊んで学びましょう!

5.楽しい写経 ベイズ・Python等

ベイズ、Python、その他の「書籍の写経活動」の成果をブログにします。
主にPythonへの翻訳に取り組んでいます。
写経に取り組むお仲間さんのサンプルコードになれば幸いです🍀

6.RとStanではじめる心理学のための時系列分析入門 を PythonとPyMC Ver.5 で

書籍「RとStanではじめる心理学のための時系列分析入門」の時系列分析をPythonとPyMC Ver.5 で実践します。
この書籍には時系列分析のテーマが盛りだくさん!
時系列分析の懐の深さを実感いたしました。
大好きなPythonで楽しく時系列分析を学びます。

7.データサイエンスっぽいことを綴る

統計、データ分析、AI、機械学習、Pythonのコラムを不定期に綴っています。
統計・データサイエンス書籍にまつわる記事が多いです。
「統計」「Python」「数学とPython」「R」のシリーズが生まれています。

8.Python機械学習プログラミング実践記

書籍「Python機械学習プログラミング PyTorch & scikit-learn編」を学んだときのさまざまな思いを記事にしました。
この書籍は、scikit-learnとPyTorchの教科書です。
よかったらぜひ、お試しくださいませ。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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