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「日本人、女性、レフティー」ーーその先入観を、わかざえもんはベースで破壊した エリックマーティン ライブレポ!

エリック・マーティン来日公演で目撃したのは、“本物”が先入観を音で吹き飛ばす瞬間だった。

今風のベーシストへの期待と不安

正直、不安はあった。

MR.BIGの楽曲、とくにビリー・シーン色の強い曲を、
今風のベーシストが本当にこなせるのか?

リズム&ブルースの匂い。
押し引きのグルーブ。
“歌うように弾く”あの独特の感覚。

単なるテクニックではない。
世代による“感性の違い”が出るんじゃないか
――そんなことを思っていた。

もちろん、実力者なのは知っていた。

マーティ・フリードマンに呼ばれるほどのプレイヤー。
技術は間違いない。

でも、ビリー・シーンの世界観に本当に入れるのか?
ライブ前の僕は、どこか疑っていた。

日本人、女性、レフティーという先入観

ステージに立った瞬間、違和感があった。

日本人。
女性。
しかもレフティー。

あまりにも、自分の中にある“MR.BIG像”と違った。

日本人が、あのソウルフルなグルーブをまとえるのか?
女性には荷が重いのでは?
レフティーという珍しさだけが先行していないか?

今思えば、それは全部“外観だけ”で判断した先入観だった。

1曲目からぶっ飛んだ、先入観からの解放

オープニングの “Trapped in Toyland” が始まった瞬間、
全部吹っ飛んだ。

「なんや、このグルーブ……!」

右、左と交互に蟹股で足を上げながら、
ゴリラみたいにステージを暴れ回る。

なのに、演奏は全くブレない。

そのパフォーマンスが客を煽り、
会場の熱量を一気に引き上げていく。

4〜5曲目くらいまでは、
ほとんど、わかざえもんしか見ていなかった。

速いパッセージでもリズムがヨレにくい。
ピッキングも強い。

そして気づく。

「このライブのグルーブを作ってるの、
 わかざえもんや……!」

ライブ後半、
Addicted To That Rush” のインストで見せた超絶バトルは圧巻。

さらに “Colorado Bulldog” の走りまくるベースライン。

あれは完全に持っていかれた。

ライブを終えて虜になる。異名、“わかざえもん”とは?

ライブ後、気になって調べた。

近年の日本ロック/メタル界隈では、
かなり異色の存在らしい。

派手なステージアクション。
超絶技巧。

でも、それ以上に印象的だったのは、
「バンド全体を聴いている」演奏だった。

もともとはバンド活動もしていたが、
現在はサポート/セッション型で存在感を確立しているタイプ。

だからなのか。

“自分がどう弾きたいか”より、
“雇い主が何を求めているか”を常に考えているように見えた。

ただ、ここで面白いのが、

「譜面通りにしか弾けない人」
と、
「譜面を“地図”として使ってる人」
は全然違うってこと。

今回のプレイは、明らかに後者だった。

ビリー・シーンの物まねじゃない。“わかざえもん”のプレイだった

ビリー・シーンは、
まるで“ベースで歌う”ような奏法をする。

普通なら、
そこをコピーするだけで終わってしまう。

でも、わかざえもんは違った。

確かに対応している。
でも、物まねではない。

自分のプレイとして、
あの楽曲に真正面から挑んでいた。

あの速さ……
3フィンガーなのか?
チョッパーも凄かった…よな⁉

速すぎて見えない🤣

でも、そんなことより、
音が前へ飛んでくる。

圧巻だった。

そしてライブ後、
少しだけ後ろめたくなった。

僕はライブ前、
“先入観”で彼女を見ていた。

でも実際は、
そんなものを全部吹き飛ばす、
最高のベーシストだった。

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