AI SHORT STORIES #002 【届け先不明】
【テーマ】忘れ物×AI
これはAIと共作したショートショートです。1〜2分で読めます。
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佐藤のスマホに通知が届いた。
「忘れ物を預かっています。自動配送ドローンがまもなく到着します。」
心当たりはなかった。だが数分後、玄関に小さなドローンが降り立ち、無言で箱を差し出してきた。
箱のふたを開けると、中には見慣れたペンとメモ帳が入っていた。どちらも高校時代に使っていたものだ。
「どうしてこれを…」
ドローンのカメラが赤く点滅した。
「本品は記憶管理AI『リマインダー』によって選定されました。あなたが“心の中で最も取り戻したいと願っていた忘れ物”です。」
そんなつもりはなかった。ただ、最近昔の友人の夢を見ただけだ。
その日から、毎週のようにドローンが訪れた。古い手紙、壊れたキーホルダー、音の出ない目覚まし時計。
どれも、もういらないはずのものばかりだった。
ある日、とうとう大きな箱が届いた。中には、大学時代に付き合っていた彼女とのツーショット写真が入っていた。
「ご不要であれば、破棄申請をお願いします」とドローンは言う。
佐藤はしばらく黙って写真を見つめたあと、ゆっくりとうなずいた。
それから通知は来なくなった。
ただ、部屋の片隅には、あの目覚まし時計が今も置かれている。時間は止まったままなのに、ときどきチクタクと音が鳴ることがある。
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**あとがき**
忘れたはずの記憶を、AIがそっと届けてきたら
それは優しさなのか、それとも余計なおせっかいなのか。
あなたなら、その箱を受け取りますか?
