昇進レースという「ノイズ」を遮断し、FIREへのTCOを最適化する思考プロトコル

2026年4月3日。今の職場に異動して2年目になりますが、職場で係長級の昇級候補になったことを上司から告げられました。

​その言葉を聞いた瞬間、私の脳裏をよぎったのは「資本主義の仕組みだから仕方ないとはいえ、やはり会社は上手く搾取しようとしてくるな」という冷めた実感でした。

​そのため、私の第一反応は「正直まだ知見等分からないことだらけだと実感もしており、今回は見送りたい」というものでした。これは、現状の「実務特化型エンジニア」としての居心地の良さと、FIREまでの時間資産を優先した合理的な判断でした。

​しかし、上司からは「年下も同じ等級になったとき仕事がしづらくない?」という、日本の組織特有の「横並びの同調圧力」や「見栄」に訴えかける説得がありました。これに対し、私は「気になりません。自分がやりたいことができているかを重要視しています」と明確に打ち返しました。

​自分の軸(スタンス)を最低1回は明確に伝えておくことは、今後の過剰な期待をコントロールするための「初期設定」として必要だったと考えています。ただ、それ以上の押し問答は精神的リソースの浪費であり、TCO(トータルコスト)の悪化を招きます。「スタンスは示した上で、制度上の昇進プロセスは受け入れる」というのが、結果として最も実利を取る着地点でした。

​これから先、他の候補者2名とともにグループ構想を練り、部長へアピールするという「比較のテーブル」に乗せられる予定です。また、それに合わせて日々の自分の業務の中でも、昇級させるに値するかの評価が常に入ることになります。スケジュールすら未定のこの状況や、優秀な同僚と比較されることに対し、正直なところ警戒感と胸のざわつきがあります。

​なぜここまで用心深くなっているのか。それは、異動前の職場で一度経験した「昇格試験」のプロセスが、あまりにも理不尽で致命的なバグだらけだったからです。

​当時は論文と面接の試験がありましたが、「上層部へのウケが良いからこう書け」「理不尽な要求もストレス耐性を見ているテストだ」と精神論を押し付けられ、直前での白紙撤回は当たり前。ひどい時には、実務で絶対にやらないような「嘘の提案」まで体裁のために作らされました。この時の、使用価値ゼロの「見栄と忖度の茶番」で精神を激しく摩耗した経験があるからこそ、今回の昇級候補になったということに対しても、古いトラウマが警告音を鳴らしているのです。

なぜ当時の係長や課長がそれほど必死なのかと言うと、管理者であるために自身の評価にも大きく影響してくるためであることもその時知りました。

​だからこそ、私は過去と同じエラー(精神の摩耗)を繰り返さないよう、プレッシャーに飲まれる前に以下の「3つの絶対基準」を自身のシステムに組み込みたいと考えています。

​1. その労力は「投資」か、見栄という名の「消費」か

過去の経験からも明らかなように、他者と比較される場で過剰な資料を作り込む行為や、嘘の提案を作ることは、人生の「使用価値」を1ミリも高めません。私は「役職というタイトルの獲得」に固執しておらず、現場での実務的な貢献に注力したいと考えています。私の目的は、最も少ない労力(労力30%・論理100%)で求められる要件をクリアすることです。浮いたリソースは、家族のための計画に「投資」します。

​2. TCO(トータルコスト)として合理的か

同僚が「見栄のチキンレース」で残業をして精神をすり減らすのであれば、私は「定時で帰り、給料という配当だけを淡々と受け取るゲーム」をプレイする。現実にはここまで完璧に割り切ることは難しいかもしれませんが、少なくともそこを「目指す」ことで、過去のような精神的な摩耗を最小限に抑えたいと考えています。比較されて3番手になったとしても、私の資産が減るわけではありません。感情の摩擦を極力ゼロに近づけることが、私にとって最も合理的な生存戦略です。

​3. 「マスターユーザー」の権限を再確認する

プレッシャーで不安を感じた瞬間、私は心の中で自身のステータスを確認します。「いつでも住宅ローンを相殺し、ログアウトを選択できるだけの準備(資産)は進めている」。決して人に自慢できるようなものではありませんが、この「一定の基盤」があるという事実が、目の前の評価者に人生の主導権を握らせないための、心のセーフティネットになります。

​結論として

​未知のグループワークだけでなく、日々の業務全体を通して評価され昇格が決まるという不透明なプロセスに対して不安があるからこそ、私はこの戦略を論理の盾として構え、一貫した意志を持ち続けることを目指します。

​昇級候補という事象を「責任という負債」ではなく、「数年後の完全なログアウトをより豪華にするための燃料回収タスク」と再定義する。外側は「冷静で論理的なリーダー」、内側は「定時退社の個人投資家」というデュアルOS運用を徹底し、家族との思い出という本質的な投資に向けて、淡々と、そして確実に歩みをこれから進めていきたいです。

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