Photo by
takanashi_25325
月を見ていると
切なくなるのはなぜだろう
月はかつて、地球の一部だった
天体が地球に衝突したことにより
地球から引き剥がされた
地球の一部だ
でも月は、地球のそばにい続けた
地球から離れなかった
そばにいて
地球を支え続けた
まるで
「地球を恨んでないよ」と
言っているみたいに
近づきすぎず
離れすぎず
地球を安定させ
夜を生み
潮を動かし
命のリズムを守っている
45億年間
そして今も
地球を支え続けている
宇宙に感情はない
宇宙に意思はない
でも時々
真実とは違う話を
夜空に見てしまう
本当は
月に意思があるんじゃないかと
だから月は
地球に戻らないんじゃないかと
もし月が地球に戻ろうとしたら
自分が壊れる
相手も壊す
それまで支えてきた秩序が消える
地球は「生命の星」では
いられなくなる
意思とは
自分が何かを守っていると知っていること
自分がいなくなると
何が失われるかを理解していること
距離や役割に
意味を見出せること
そういう条件がそろったときに
生まれるものだとしたら
戻ったら、地球は壊れる
離れているから、地球は生きている
「それなら、私はここにいる」
わたしは夜空に
そんな愛を見てしまう
