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ロドリゴ登山日誌、北アルプス表銀座縦走 はじめてのアルプス登山


1970年8月 ロドリゴ25歳
会社のメンバー、5人と

 この年、Aさんに誘われて、初めて北アルプスへ入った。未知の山への期待は大きかったが、私は出発前日になると決まって体調が悪化する悪癖に悩まされていた。当時は本当に病気だと思い、「気持ちが悪い」とAさんに訴えた。すると、「そんなものは気のせいだ」と一喝された。今思えば、病ではなく、初めてのアルプスに向かう緊張だったのだろう。

北アルプス合戦小屋

 中房温泉から合戦小屋を経て燕岳へ登る道は、初めてのアルプスらしく、歩くほどに景色が開けていった。翌日は大天井岳を越えて槍ヶ岳を目指したが、あいにくのガスで、雄大な眺めは見えなかった。それでも、要所ごとに道標があり、それに従えば迷わず進めることを、このとき初めて知った。

北アルプス御天井岳はガスで曇っていた

 槍ヶ岳の山頂で忘れられないのは、最後の一歩である。山頂直下には岩の割れ目があり、それをまたいで越えなければ頂に立てなかった。足元は切れ落ち、緊張で体がこわばったが、何とか踏み出した。のちに鉄梯子が設けられたが、当時はまだなく、自分の勇気だけが試される場所だった。

当時はまだはしごはなかった

 二泊目は槍ヶ岳山荘、いわゆる肩の小屋で泊まった。翌日は槍沢を下ったが、この日から雨が激しくなった。梓川は増水していたものの、流れは澄みきっており、その透明さは今も印象に残っている。

梓川の水は、清らかなままだった

 雨はなかなかやまず、Aさんはこのまま下山しようと言った。しかし、同行者たちは雨に疲れ、気力も落ちていたため、徳沢で一泊することになった。
翌日、ようやく上高地まで下り、新島々まではタクシーで向かった。
初めての北アルプスは、期待したような晴天の絶景ばかりではなかった。それでも、燕岳から槍ヶ岳へ続く表銀座の縦走は、アルプスの深さを知る山旅として、今も強く心に残って いる。

(注)ロドリゴ登山日誌は、下記のピックアップされたマガジンの中に入っております。

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