人事責任者が語る、シリーズA後の再エネスタートアップが“プロフェッショナル集団”を目指す理由
創業から5年目を迎えた再エネスタートアップのアスソラ。昨年シリーズAで累計7億円の資金調達を実現し、次の拡大フェーズへ進むべく、現在、積極的に人材採用を進めながら、全国各地で再エネ開発を推進しています。
そんなアスソラの立ち上げから参画し、組織づくりを支えてきたのが、経営企画室長の中谷さんです。「誰と組織をつくるか」にこだわり、経営企画・人事を含むコーポレート領域全般を担いながら、組織の土台づくりに向き合ってきました。
今回はそんな彼女に、拡大フェーズの今だからこそ求める人材像や、アスソラが大切にしている働く環境や価値観、そして今後目指す組織のあり方について聞きました。
経営企画室 室長 人事責任者 中谷 優子
早稲田大学卒業後、石油開発業界にて、主に企画業務に従事。国際的な脱炭素化への大きな流れを感じたことをきっかけに、再エネに興味を持ち、2023年にアスソラに参画。
創業期から大切にしてきた、「誰と組織をつくるか」という視点
―アスソラの初期メンバーである中谷さん。入社の経緯や現在の役割について教えてください。
アスソラを知ったのは、前職の育休中に利用したボランティアのマッチングサイトがきっかけでした。以前から興味のあった「再エネ領域」に関われる点に惹かれ、まずはボランティアの広報として、まだ未整備のアスソラに参画したんです。
その後、少し期間は空きますが、自身の働く環境の変化に伴い、代表の山崎と話し、正式にジョインすることに。社会的にも重要性が高まる再エネ業界で挑戦ができることに加え、フルリモートという柔軟な働き方ができる点にも魅力を感じ、入社を決めました。
現在は経営企画室長として、社内規程整備や取締役会の設置・運用、評価制度作りなどの組織作り全般を、コーポレート領域の責任者として推進しています。

―まさに、「アスソラの組織基盤」をつくってきた中谷さんですが、これまでどのような想いで組織づくりに向き合ってきたのでしょうか?
スタートアップである以上、事業をいかに生み出し、成長させるかは最重要事項です。そういった意味で、代表の山崎はまさに“根っからの事業家”だと感じています。再エネ事業をどう伸ばすか、社会にどんなインパクトを出すか。その情熱や推進力は、私たちの想像を超えるものがあります。
一方で、私自身は「誰とその事業をつくるか」という視点と、代表とメンバーをつなぐコミュニケーションを大切にしてきました。その背景にあるのは、私がこれまで経営企画に従事するなかで、 “会社の基盤は人である”ということを体感してきたからです。
「どんな人に仲間になってもらうべきか」「代表の熱量をメンバーに届けつつ、一人ひとりが前向きに力を発揮できる組織にするにはどうしたらよいか」。 “人”を起点にアスソラを良くするために、誰よりも心をくだいてきた自負があります。
アスソラの現在地と求める人材像とは
―創業から5年目を迎えたアスソラですが、現在はどのような採用・組織フェーズに入ってきたと感じていますか?
ここ2〜3年で、これまで地道に取り組んできた事業が形になってきました。昨年1月には東北エリアで第一号となる太陽光発電所を建設し、東北電力を通じてNTTドコモへ電力供給を実現。さらに同年7月には、シリーズAで累計7億円の資金調達にも成功し、会社として次の成長路線が見えてきています。
そうした事業成長に伴い、「アスソラの理念やバリューにフィットする仲間」を迎えることがより重要になっています。
―アスソラのバリュー(行動指針)は既に言語化されていますが、今この段階だからこそ求める人材像があれば教えてください。
根底にある価値観は大きく変わっていません。ただ、組織フェーズの変化に伴って、求める人物像はこの半年ほどで変化したと感じます。
創業初期は、限られた人数で事業を立ち上げていく必要があったため、「何でもやります」と柔軟に動いたり、周囲と協力しながら進められる“ゼネラリストタイプ”を積極的に採用してきました。
一方で、今のアスソラに新たに加わっているのは、“自律的に動けるプロフェッショナルタイプ”なのかなと。というのも、組織は拡大しているものの、まだ完成された分業体制ではなく、個々の主体性や裁量によって成り立っている部分が存分にあるからです。
多少の失敗があっても、挑戦した結果であればやむを得ないというのがアスソラ流。「自分の力で最後までやり切る」といった自立心やタフさを備えている方が、今のアスソラでは活躍できると感じます。

―“プロフェッショナル”の定義をもう少し詳しく教えてもらえますか?
ここでいう“プロフェッショナル”とは、資格や肩書き、経験年数の長さだけを指すわけではなく、「この領域なら自信があります」「これは私に任せてほしい」と、自分なりの得意領域を持っている、あるいは自らそれを切り拓き、成果が出るまでやり遂げられる人のこと。
そうした“オーナーシップ”がある人は、開発・コーポレートを問わず、自分の専門領域を起点に、事業の中核を担う存在になっていけると思うんです。
たとえば地方の事業開発メンバーであれば、地権者との関係構築だけでなく、営業や電力会社・金融機関・需要家企業とのアライアンス業務まで担うようになったり、地域全体の開発を統括する立場へとキャリアを広げていったりすることもできるでしょう。
それは結果的に、代表や一部メンバーに集中している業務を組織として担えるようになることにもつながります。まずは、各領域のプロフェッショナル人材を増やす。その先に、アスソラとしてより大きな挑戦ができる組織になっていけると考えています。
一人ひとりが能力を発揮できる職場環境を目指して
―裁量の大きさや成長環境と同時に、柔軟な働き方に魅力を感じて入社する方もいます。働きやすい環境・制度づくりにおいて、アスソラが大切にしてきたことはありますか?
アスソラでは創業当初から、フルリモートやフレックス勤務はもちろん、子育てや介護との両立支援などにも力を入れてきました。
具体的には、時短勤務の対象期間を法定以上に延長したり、看護休暇を有給で取得できるようにしたり。メンバーのライフステージに合わせて、制度をアップデートしてきました。
こうした環境を積極的に整えてきたのは、メンバーに「ライフステージや家庭事情を理由に、やりたいことを諦めてほしくない」から。「物理的な制約にとらわれず能力を発揮するには何が必要か」を考え、その時々での最善策をメンバーと対話し決めてきたと思います。
そうした取り組みの延長線上として、現在は女性活躍推進企業として「えるぼし認定」の取得も目指しています。
一方で、制度や環境面だけを訴求してしまうと、入社後のミスマッチにつながる可能性もあります。だからこそ採用面談では、「この人はアスソラで何をやりたいのか」「どんな信念を持っているのか」を丁寧に尋ねながら、お互いの考えや目指したい方向性も確認するようにしています。

シリーズBを見据え “プロフェッショナル集団”をつくりたい
―あらためて、人事責任者である中谷さんの視点から見た、アスソラに入る魅力を教えてください。
一番の魅力は、知識や経験が自分の“実力”として積み上がる感覚を得られる点ではないでしょうか。大手の企業であれば、法務、財務、技術などの専門部署や弁護士などエキスパート職に簡単に頼ることもできますが、アスソラではそうはいきません。自ら考え、調べ、動くことで、最適解を導いていく必要があります。試行錯誤の連続ではありますが、そこで得られる実践知は、自身にとって“厚みのあるもの”として残っていくはずです。
また、再エネ開発を“自分ごと”として捉えやすいのも、アスソラならではの特徴。事業開発担当でなくても、用地選定やプロジェクト進捗の話に触れる機会が多く、「自分の仕事が再エネ開発につながっている」という手触り感を持ちながら働くことができます。
手を挙げれば任せてもらえる環境でもあるので、自分の限界値を決めずに挑戦したい人には、フィットする環境だと思いますね。
―今年度中に今の規模の1.5倍近くまで人員増加を予定していますが、組織拡大を進める中で、アスソラが目指すものはありますか?
必要な人を増やすことはもちろんですが、やはり事業をどこまで拡大できるかが重要になります。その中でも大きな転換点になるのが、シリーズBの資金調達。ここでステイクホルダーに魅力的な成長戦略を描き、その先の構想を明確に描けるようにしたいです。

外に目を向ければ、世界情勢の変化や電力価格の高騰を背景に、「安定した再エネ電源を確保したい」「エネルギーを海外に依存せず、国内で安定的に確保したい」というニーズが、以前にも増して高まっています。
そうした市場の変化も追い風にしながら、“プロフェッショナル集団”として、一つひとつ着実に開発案件を積み重ね、新たなステージへ進んでいけたら。そんな再エネスタートアップ・アスソラの挑戦を、一緒に面白がってくれる方と出会いたいですね。
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