現役皮膚科看護師が「この仕事をしていて良かった」と思う瞬間
看護師の仕事は、大変なこともたくさんあります。
以前の記事では、皮膚科看護師として苦労したことについて書きました。
今回は反対に、「この仕事をやっていて良かった」と思える瞬間についてお話ししたいと思います。
私が何より嬉しいと感じるのは、患者さんやご家族が安心して前を向けた瞬間です。
① 病気が良くなり、患者さんが笑顔で卒業していくこと
これが一番嬉しい瞬間です。
大学病院では、自己免疫疾患や壊死性筋膜炎、褥瘡など、長期間の治療が必要な患者さんを多く担当してきました。
現在のクリニックでも、イボ、円形脱毛症、水虫
など、数か月から年単位で通院が必要になる患者さんは少なくありません。
もちろん、全ての治療が順調に進むわけではありません。
思うように改善しなかったり、一度良くなっても再発したり、治療方針を変更したり…。
患者さん自身も不安を抱えながら治療を続けています。
だからこそ、
「おかげさまで良くなりました。」
「今日で通院は終わりですね。」
そんな言葉をいただけた時は、本当に嬉しくなります。
皮膚の病気は命に直接関わらないものも多いですが、患者さんにとっては日常生活や見た目、不安など、生活そのものに大きく影響する病気です。
特に、良くなっていく過程が目で見てわかるので、患者さんも良くなっている自覚があり、一緒に喜びを共有できます。
笑顔で帰っていく姿を見るたびに、この仕事をしていて良かったと感じます。
② 希望が叶ったお看取り
この話をすると、
「人が亡くなったのに良かったなんて不謹慎では?」
と思われる方もいるかもしれません。
もちろん、患者さんが亡くなること自体を嬉しいと思ったことは一度もありません。
ただ、「本人やご家族の希望を叶えられた」と思えた時には、悲しさの中にも安堵の気持ちがあります。
例えば、
「家族みんなに見守られながら最期を迎えたい。」
「できるだけ苦しまないように過ごしたい。」
そういった希望があります。
その希望を叶えられた時、ご家族から
「おかげさまで、ありがとうございました。」
と声を掛けていただくことがあります。
大学病院は基本的に看取りを行う施設ではありません。
皮膚がんの患者さんも、終末期になると緩和ケア病棟やホスピスへ転院することが多く、皮膚科病棟で最期を迎えるケースは決して多くありませんでした。
だからこそ、最期まで本人やご家族の思いに寄り添い、その人らしい時間を過ごせる環境を整えられた時には、
「悲しいけれど、良かった。」
そう思えるお看取りがあります。
おわりに
看護師の仕事は、命を救うことだけではありません。
患者さんが安心して治療を受けられること。
病気が良くなって笑顔で卒業できること。
そして、人生の最期までその人らしく過ごせるよう支えること。
そんな一つひとつの積み重ねが、この仕事のやりがいであり、私が「看護師になって良かった」と思える理由です。
これからも患者さん一人ひとりに寄り添いながら、その人にとって少しでも安心できる看護を届けられるよう頑張っていきたいと思います。
