心と物質が溶け合う「シンクロニシティ」星座のように現れる「意味のある偶然」ユング心理学が照らす「偶然の深層」『フワっと、ふらっと、ユング心理学Ⅱ』
『フワっと、ふらっと、ユング心理学Ⅱ』
1. シンクロニシティ
この世界は、割り切れない理不尽なことも多々ある世界です。
そのため、不条理な目に合うこともどうしてもあります。

不条理なことだけではなく、
良いことも、


そうでないことも、


時折やってくる、
人智では制御不可能に見えるようなことは、
なぜか、人生における意味を問うかのごとくのタイミングで不思議と現れます。

これをユングは、
『布置』
(コンステレーション;Constellation;星座)
と呼んでいます。

それは、原因があって結果があるという因果律によるものではなく、
『共時律』
(『シンクロニシティ』;synchronicity;
「同じ意味を持つ、二つあるいは、それ以上の、因果的には無関係な、出来事の同時生起律」)
によるものだと、ユング心理学では考えます。
ふと誰かのことを考えていたら、その人から連絡が来た。
夢に出てきた風景が、数日後に現実で目の前に現れた。
そんな「偶然」としか言えないような出来事、あなたにも一度はありませんか?
ユング心理学では、こうした意味ある偶然の一致を「シンクロニシティ(共時性)」と呼びます。
シンクロニシティとは、簡単に言うと「因果関係では説明がつかない、意味のある偶然の一致」です。
ユング心理学では、物事が「原因と結果」でつながっているだけでは、この世界のすべてを説明できないと考えます。
つまり、「意味」によって結びつく出来事があるのではないかという視点を持ちます。
ユング自身が体験したシンクロニシティの例として次のような話が残っています。
あるとき、ユングのクライアントの女性が、夢の中で「金色のスカラベ(コガネムシ科の甲虫)」を見るという話をしました。

そのまさに同じタイミングで、ユングの書斎の窓に、珍しいスカラベによく似た昆虫がコツン、とぶつかってきたといいます。

この出来事をユングは「シンクロニシティ」の例として記録に残しています。
そして、夢の内容とリンクするこの現象が、クライアントの心を大きく動かし、セラピーの転機となったとのことです。
そのため、その「意味」は決して偶然とは言い切れません。
ユングはこのシンクロニシティという現象について、
量子力学者ヴォルフガング・パウリ(ノーベル物理学賞受賞者)と長年にわたって対話を重ねました。
彼らの議論の背景には、
量子力学の「非局所性(離れた場所でも同時に影響し合う現象)」「量子もつれ(エンタングルメント)」があります。
(量子もつれについては以下をご参照ください)
つまり、「すべてが見えないレベルでつながっているかもしれない」という可能性です。
ユングにとってシンクロニシティは、「心と物質が深いレベルでつながっていることを示すサイン」でもありました。
『フワっと、ふらっと、ユング心理学Ⅰ』において、
無意識層の深部には、心と物質が渾然一体となっている、
『プシコイド』という領域があるとの考え方をご紹介いたしました。
プシコイドは、心と物質が触れ合う領域ですが、
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MBTIの源流『フワッと、ふらっと、ユング心理学』
フロイト、アドラーと並び心理学の三大巨匠と称され、その思想が心理学だけでなく、文学、芸術、宗教学、小説、映画、音楽、ロック、エンタテインメ…
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