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植物園散歩 26.06.03

台風一過の翌日。雨は止んだものの、まだ少し台風の名残りを感じる風が吹く曇り空の下、北山門に到着。
植物園の公式Instagramでミカドアナナスが開花したというお知らせがあったので、まずはミカドアナナス目的で温室へ。

園内の通路には小枝どころではないサイズの落枝が転がっていた
晴れ間も少し見える空
パリコウレア トメントサ
ホットリップスとも呼ばれる赤い苞の内側に
黄色い花が咲いていた
ベゴニア展も開催中で賑やか
「球根性」「冬咲き」「センパフローレンス」…など
それぞれの違いがわかりやすい展示もされていた
サキシマスオウノキも花が咲いていた
遠くて高い位置に咲いていたので
手元のカメラのズームではこれが限界
内側が少し赤紫っぽい色で綺麗
アサヒカズラ
ムサ バルビシアナ
ピンクの苞葉がきれい

温室ではミカドアナナスのほかにもう一つ、見たいものがあった。

砂漠サバンナ室の入り口すぐあたりに設置された看板
亜竜木の開花をお知らせしている
矢印の示す先をズームで撮ってみた
……が、花はどうやら終わっている模様
ほんとうは白い花弁があるはずだった

案内の看板では、花期は6月中旬頃までの見込みと書かれていたので、また次回訪れた時にもしも咲いていれば見られるかもしれない。
気持ちを切り替えて進んでいく。

金鯱の蕾かな?
ガステリアの仲間っぽい
根元付近につけられていたプラスチックの薄いラベルには
「Gasteria sulcata」と書かれていた
トリアシショウマ

高山植物室を過ぎれば次がラン・アナナス室だ。
ミカドアナナスは、その入り口すぐの脇に大きな鉢が置かれている。

開花したミカドアナナス
地元のテレビ局の取材カメラが写真の隅に映り込んでいる
ミカドアナナスの花をアップで撮ったもの
下の方から順番に咲いていくようだ

鉢植えの下の方(ラン・アナナス室の入り口すぐ)はテレビ局の人達が担当職員さんへの取材で忙しそうにしていたため、少し先へ足を進めてちょうど裏側からも見られる位置で、もう少し観察してみたところ、タイワンタケクマバチが花に訪れるところを見られた。

ミカドアナナスの花に訪れたタイワンタケクマバチ
外側の花弁を伝って花の奥に侵入しようとしている

ミカドアナナスの花粉媒介者はコウモリやハチドリらしい。花の構造を見ても、確かに嘴の少し長い生き物に花粉を運んでもらうことを狙っていそうな形はしている。
この時のタイワンタケクマバチは花弁を伝って花の奥へと進み、再び花弁を伝いながら花から出てきていたので花粉に触れることもなさそうだった。
植物目線ではただの蜜泥棒といったところだろう。
このミカドアナナスはいつまで咲き続けるかな…と思いながら歩を進める。

バニラの花
花からはバニラの香りはしない
プセウダルカンタレア グランディス
最初の開花から一年を超えた
根元の葉は随分枯れてきている

これについては、ちょうど1年前に撮影した写真があったので、並べて見比べてみたが、一年前と比べると、現在は花序が伸びすぎて大きく曲がり、当初の雰囲気とは全く違うものになっている。

2025.06.03に撮影した
プセウダルカンタレア グランディス
この頃はまだ可愛かった

開花当初の植物園の看板では花期は(その年の)7月中旬までという見込みで書かれていたが、いやはや、想像通りにはいかないものである。
今回訪れたタイミングでは新しく咲いた様子の花は見当たらなかったので、そろそろ終わって枯れていくのか、それともまだ終わらないのか。
このあとの経過も楽しみだ。

温室を出てどんぐりの森を少しだけ歩き回ってからお昼休憩をとった。

陽射しが出てきて木漏れ日が綺麗だった
樹皮に可愛らしいキノコが生えていた
何のキノコだろうな
キノコを下から覗きこんでみた
かわいらしい
クロウリハムシのペア
交尾中
リニューアルに伴う閉店前の、
森のカフェでの最後のお昼ご飯
ファンクラブ向けの無料サービス券でアイスティーも頼んだ
シロツメクサに訪れたミツバチ
脚にしっかりした花粉団子を付けている

特に何も決めず、なんとなくの気分で植物生態園へ入っていく。

植え込みの陰にいたカナヘビ
葉の陰(巣かな?)に居た
ハエトリグモっぽいクモ
目視でも頑張って見てみたけど種類はわからなかった
チャイロアサヒハエトリの雄が近いかな……
ヒメジョオン
柵のロープの上のカナヘビ
バクチノキの樹皮と、ムカデの赤ちゃん
チャイロアサヒハエトリのメス
ヤマアジサイ
もうすぐ咲きそうなササユリ
次に来る時にはもう花が終わったあとだろうな
ササグモ
ノカンゾウ
タテヤマウツボグサ
ホタルブクロ

桜林の向こうの通路を抜けながら四季 彩の丘方面にも行ってみる。

キョウチクトウ
切り株に生えたキノコ
オオバオオヤマレンゲ
この花の花弁の重なりを見るのが好き
ヤマグワの実
ハスの花もちらほら咲いていた
キンケイギク
ハコネウツギ

そういえば、台風の後でミツバチ達はどうだろうか……と、このタイミングで気になったので、よく見に行っているムクノキへ向かう。

元気に活動しているミツバチ達
安心した

そのまま植物園会館前を通ってアジサイ苑方面へ。

タイサンボク
ヤマトシジミ
ブラシノキ
ヒマラヤスギの切り株がだいぶ乾燥したもの
まだいい匂いがした
ヒメアジサイとササグモ
アジサイ「東雲」
オカダンゴムシ

アジサイ苑をうろうろしていたところ、足元で何かがバタバタしている気配があった。見ると、クマバチが何度も草の上によじ登っては飛ぼうとして失敗している。どうやら翅が片方欠損しているようだった。
クマバチは大人しいと聞くので、掴まれるように指先を差し出してみると、こちらを警戒するでもなく、そのまま指から手によじ登ってきた。

手をのぼってくるクマバチ(多分メス)
袖につかまってちょっと一息という様子のクマバチ
アジサイの花の上に移動させてあげた

翅を失っていて飛ぼうにも飛べなさそうなので、この個体が本来の生活を全うすることは難しいだろうけれど、これも営みの一つなのだものな、としみじみしながらクマバチと別れた。

このときのクマバチの様子は、私のほかに、傍にいた2人の人が一緒に見守っていたのだが、そこから別の会話に発展した。

アジサイ苑にはトチュウ(杜仲)が植栽されているのだが、ちょうど台風で沢山の葉や実が落ちている。普段植物園でガイドのボランティアをしているという方が、それを拾って面白いことを教えてくださった。

地面に落ちていたトチュウの実
トチュウの実を半分にちぎって引っ張ってみると、
ゴムの成分で糸を引く様子が見られる
これは落ちていたトチュウの葉
葉も同じく、ちぎって引っ張るとゴムの成分が糸を引く

次回のガイドのネタ探しと、人に解説したときに面白がってもらえるかどうかを考えていて…というお話だったので、そこから、私ともう1人の2名がお客さん役となり、非公式ガイドツアーがスタート。

ネコノチチ
葉が「右、右、左、左」という2枚ずつの互生で、
ちょっと珍しい葉の出方をしている
(ちょうど花も咲いていた)
ユサンの実 受粉滴(じゅふんてき)が滲み出ている
この受粉滴で花粉をキャッチして、そこから受粉する仕組み
ぐっと力を入れて触れると少しベタつく
ツガの実
こちらも受粉滴が出てきている
イチョウの枝の隙間にいたチャイロアサヒハエトリのオス

今の時期はどんぐりの実ができ始める時期なので、それを見るのも面白いということで教えていただいたのが、1年成のどんぐりと2年成のどんぐりの実がつく場所。
1年成は枝の先端に近いところにその年のどんぐりができる。一方、2年成のものは、枝の先端には今年の花が終った痕があり、その奥に前年の枝があるので、そこを探すとどんぐりの赤ちゃんが見つかるのだそう。

ツクバネガシは2年成
ウバメガシも2年成
アラカシは1年成
既にかなりどんぐりらしい雰囲気になっている

見えるようになるとどんどん見つかって面白くなり、「あっ、ここにありましたよ」「こっちの枝もっと見やすいですよ」と、かなり盛り上がった。
これまで、どんぐりの姿は大きくなってこなければ実を見つけられなかったが、どこを見れば良いかわかるようになったので、まだ小さいうちのどんぐりを探すのが楽しくなりそうだ。

気づけば時刻が16時半近くなっていたため、帰宅の時間も考えて御礼を言い、その場で非公式ガイドツアーは解散となった。

北山門へ急ぎつつ、確かティーツリーも今が見頃だったはず…と、午前中にスルーしてしまったところを見ると、ちょうど満開の様子だった。

メラレウカ アルテルニフォリア
ティーツリーとも呼ばれる とてもふわふわした見た目
蕾の様子
花の基部あたりをじっくり見てみる
一つひとつが小さくて細い

台風の名残りの風で大きく揺れるティーツリーの花に腕をくすぐられながらじっくり写真を撮り、満足したところで帰ることにした。

どこに注目すればより深く、楽しく向き合えるか…ということは、どんな物事にも言えるが、この日の非公式ガイドツアーもまた、その視点を一つ深めさせてもらえる楽しい時間だった。

普段は自分の時間を楽しみたくてガイドツアーには参加していないが、どこかのタイミングで一度参加してみるのも楽しいかもしれないな。

来週は何を見ようかな。また一つ楽しみが増えた。

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