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男が”勘違い”してしまう瞬間|元メンエス店長#13

「俺のこと気になってるんかな。」

店長をしていた頃、この言葉を何百回聞いたか分からない。

そして客だった頃の俺自身も、何回思ったか分からない。

男は意外と単純だ。

少し優しくされるだけで期待してしまう。

笑顔を向けられるだけで意味を探してしまう。

「俺だけ特別なんちゃうか。」

そう考え始める。

今日はそんな”男の勘違い”について書こうと思う。



「LINE続いてるし脈あるよな?」

これは本当に多い。

「毎回返信くれる。」

「向こうから話題振ってくれた。」

「今日はハートついてた。」

…冷静に考えてほしい。

それ、仕事かもしれん。

もちろん全員とは言わない。

でも仕事柄、会話を続けることも大切。

相手を楽しませることも仕事。

男はその”仕事”と”好意”の境界線を、自分に都合よく解釈してしまう。



「覚えてくれてた!」

「前に話したこと覚えてくれてた。」

これも危険。

めちゃくちゃ嬉しい。

俺も嬉しかった。

でも考えてみてほしい。

セラピストは毎日何人ものお客さんと会う。

その中で覚えてくれていたら確かにすごい。

でも、それだけで恋愛感情とは限らない。

接客が上手い人ほど、人を覚える。

だから人気になる。



「今日距離近かった。」

これも勘違いランキング上位。

「今日はいつもより笑ってくれた。」

「なんか目が合った。」

「帰り際寂しそうやった。」

男の脳内ではもう映画が始まっている。

BGMまで流れている。

エンドロールも見えている。

でも現実は違う。

相手は次のお客さんの準備を考えているかもしれない。

コンビニで何買おうかなと思ってるかもしれない。

ギャップが残酷なくらいある。



「また来てね。」

これが一番危ない。

男はこの一言で財布の紐が緩む。

「俺に言ってくれた。」

いや。

全員に言ってる可能性は普通にある。

でも不思議と男は

「今日は俺だけ特別やった。」

そう思ってしまう。

俺もそうやった。



店長になって分かったこと

店長になると全部見える。

営業LINEも。

接客後の会話も。

セラピスト同士の話も。

そこで初めて気付いた。

男が見ている世界と、

セラピストが見ている世界は、

想像以上に違う。

男は一つ一つの出来事に意味を探す。

セラピストは一人一人を気持ちよく帰すことを考える。

もちろん、本当に好意が生まれることもある。

ゼロではない。

でも、その可能性だけを信じて通い続ける男を、俺は何人も見てきた。



勘違いは悪いことじゃない

ここまで読むと、

「じゃあ期待するなってこと?」

そう思うかもしれない。

違う。

勘違いすること自体は悪くない。

男は期待してしまう生き物だから。

問題は、その期待だけで何万円も使ってしまうこと。

期待は希望になる。

でも行き過ぎると依存になる。

この境界線は、本当に薄い。



一番危ない男

一番危ないのは、

「俺だけは違う。」

と思ってしまう男。

人は、自分だけは例外だと思いたい。

だから冷静な判断ができなくなる。

俺も客だった頃、

「俺だけは本気で見られてる。」

そう思っていた時期がある。

今思えば、恥ずかしい。

でも当時は本気だった。

だからこそ、今なら言える。

男は、都合のいいように物語を作る天才だ。



最後に

この記事を読んで、

「いや、俺は違う。」

と思った人ほど、一度立ち止まってほしい。

もしかしたら、その”違う”も勘違いかもしれない。

俺は店長も経験した。

客も経験した。

だから両方の気持ちが分かる。

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