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インパクト投資とは?初心者にもわかりやすく徹底解説!始め方から事例、ESG投資との違いまで

インパクト投資という言葉を耳にする機会が増えてきました。これは、社会貢献と経済的リターンの両立を目指す新しい投資の形として注目されています。しかし、「聞いたことあるけど詳しく知らない」「難しそう」と感じている方も多いのではないでしょうか?

この記事では、インパクト投資の基礎知識から種類、メリット・デメリット、始め方、具体的な事例、混同されやすいESG投資との違い、そして未来について、投資初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

インパクト投資とは? 社会貢献と経済的リターンを両立

インパクト投資とは、経済的リターンと同時に社会的・環境的な課題解決につながる「良いインパクト」を生み出すことを意図した投資です。貧困や環境問題、教育格差といった社会課題に取り組む企業に投資することで、投資家は経済的リターンを追求しながら社会貢献の実現を目指します。

従来の投資が主に経済的リターンのみを追求するのに対し、インパクト投資では「より良い世界を創る」という目的も併せ持つのが特徴です。この投資手法は自身の価値観が色濃く反映されたものとなり、例えば環境保護に熱心な投資家であれば、再生可能エネルギー事業への投資が選択肢の一つになるでしょう。

こうしたインパクト投資への関心は近年急速に高まっており、その市場規模は世界全体で約1兆ドル超に達し、日本でも1兆円を超えるなど、年々拡大を続けています。

インパクト投資は経済的リターンと社会貢献を両立させる新しい投資の形として、今後ますます注目されていくと考えられています。

※参照:GIINsight「Sizing the Impact Investing Market 2022」、GSG Impact JAPAN「インパクト投資市場の状況

インパクト投資って何?:よくある質問

Q. なぜインパクト投資が注目されるようになったの?

A. 気候変動、貧困、人権問題など、さまざまな課題が深刻化する中で、課題解決に向けた新しい形として注目されるようになりました。特に若い世代の社会貢献への意識が高いことも、市場拡大を後押ししています。

Q. インパクト投資って、寄付とは違うの?

A. インパクト投資はあくまでも経済的リターンを追求する「投資」です。寄付は原則として見返りを求めませんが、インパクト投資は社会貢献と同時に経済的リターンを得ることを目指します。

Q. ESG投資と何が違うの?

A. 後ほど詳しく解説しますが、ESG投資は企業の環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)への取り組みを評価してその企業に投資する手法です。インパクト投資は、より直接的に社会課題の解決への貢献を重視します。

Q. 初心者でも始められるの?

A. 初心者でも始められます! 少額から始められる投資信託や株式投資型クラウドファンディング(ECF)など、さまざまな方法があります。詳しくは後述の「インパクト投資を始めるには?」をご覧ください。

インパクト投資の種類

インパクト投資には、さまざまな種類があります。投資対象や手法によって、いくつかの種類に分けられます。

株式投資は、社会的な課題解決に取り組む企業の株式に投資する方法です。例えば再生可能エネルギー関連企業や、フェアトレードを推進する企業などが対象となります。

債券投資もインパクト投資の一つの方法です。これは社会貢献を目的としたプロジェクトの資金調達のために発行される債券に投資する方法で、グリーンボンドやソーシャルインパクトボンドなどが代表的です。これらの債券は資金使途が明確で、投資家は自分の資金がどのように社会に貢献しているかを把握しやすいという特徴があります。

ファンド投資という選択肢もあります。これは、インパクト投資を専門とするファンドに投資する方法です。専門家が運用を行うため投資に関する知識や経験が少ない方でも始めやすく、複数の企業やプロジェクトに分散投資することで、リスクを抑えることもできます。

最後に、株式投資型クラウドファンディング(ECF)という選択肢もあります。これは株式投資の一つですが、インターネットを通じて多くの人々から資金を調達し、社会貢献性が高いと考えられるスタートアップに投資する方法です。

少額(約10万円)から投資できるため、初心者でも参加しやすいというメリットがあります。例えばイークラウドでは、地方自治体の成果志向を促す仕組み構築を目指す「アンドパブリック」が2024年にECFを実施しています。

インパクト投資にはさまざまな手法があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。自分の投資目的やリスク許容度に合った方法を選ぶことが重要です。

インパクト投資のメリット・デメリット

メリット:社会貢献だけではない!

インパクト投資の最大の魅力は、社会貢献と経済的リターンの両立を目指す点です。投資を通じて社会課題の解決に貢献できることはもちろん、経済的リターンを得られる可能性もあります。これは、従来の投資にはない大きなメリットといえるでしょう。

さらに、インパクト投資はポートフォリオの多様化にもつながります。例えば上場株式や債券だけでなく、インパクト投資の要素を持つファンド投資や非上場株式をポートフォリオに組み込むことで、リスクを分散することになります。

また、社会課題の解決には時間がかかるためインパクト投資は長期的な視点で行われることが多く、結果として資産形成にも有効と考えられます。

自分の価値観に合った投資を行うことで、自己実現や精神的な満足感を得られるという点も見逃せません。自分の資金が社会をより良くすることにつながっているという投資は、充実感につながるでしょう。

以下、メリットを箇条書きでまとめます。

  • 社会貢献:投資を通じて、環境問題や貧困問題など、具体的な社会課題の解決に貢献できる。

  • 経済的リターン:社会的インパクトだけでなく、投資に対する経済的リターンを得られる可能性がある。

  • ポートフォリオの多様化:従来の投資とは異なる資産クラスへの投資により、リスク分散を図れる。

  • 長期的な視点:社会課題の解決には時間を要するため、長期的な視点での投資が一般的であり、結果として資産形成につながる可能性がある。

  • 自己実現:自分の価値観に基づいた投資を通じて、精神的な満足感や自己実現につながる。

デメリット:リスクもきちんと把握しよう

一方で、インパクト投資にはデメリットも存在します。まず、投資である以上、損失が出るリスクは避けられません。特に、スタートアップへの投資は高い経済的リターンを期待する反面、リスクも高くなります。

また、従来の投資に比べて、インパクト投資に関する情報はまだ十分とはいえません。そのため、投資先を選ぶ際には、より慎重な情報収集が必要となります。公開されている情報が限られている場合もあり、情報収集自体に時間と労力を要することもあります。

さらに、社会的なインパクトを定量的に測定することは難しいという課題もあります。効果測定の方法はまだ確立されていない段階であり、成果を客観的に評価することが難しい場合があります。

加えて、流動性も考慮すべき点です。投資先によっては、売却したい時にすぐに売却できない可能性があります。特に、スタートアップへの投資は流動性が極めて低くなります。

以下、デメリットを箇条書きでまとめます。

  • リスク:他の投資と同様に、損失が出るリスクが存在する。特にスタートアップへの投資はリスクが高い。

  • 情報不足:インパクト投資に関する情報はまだ限定的であり、十分な情報を得るのが難しい場合がある。

  • 測定の難しさ:社会的・環境的インパクトを定量的に測定・評価することが困難なケースがある。

  • 流動性:投資先によっては、売却が難しい、または時間がかかる可能性がある。

インパクト投資を行う際には、これらのメリットとデメリットを十分に理解したうえで、慎重に判断することが重要です。

インパクト投資を始めるには? 実践のための5ステップ

インパクト投資に興味を持ったものの、「具体的にどうやって始めればいいのかわからない」という方も多いでしょう。ここでは、インパクト投資を始めるための5つのステップを解説します。

ステップ1:自分の価値観を明確にする

まず、自分がどのような社会課題に関心があり、どのような社会の実現に貢献したいのかを明確にしましょう。環境問題、貧困問題、教育格差、ジェンダー平等、人権問題など、関心のある分野は人それぞれです。自分の価値観と向き合い、投資を通じて実現したい社会の姿を具体的にイメージすることが、インパクト投資の第一歩です。

ステップ2:情報収集を行う

次に、インパクト投資に関する情報を収集しましょう。インターネット検索はもちろん、書籍や専門誌、セミナーやイベントなどを活用して、幅広い情報を集めることが重要です。

  • インターネット検索:「インパクト投資」や関連するキーワードで検索し、基本的な情報や最新の動向を把握しましょう。

  • 書籍・専門誌:インパクト投資に関する書籍や専門誌を読むことで、より深い知識を得ることができます。

  • セミナー・イベント:インパクト投資に関するセミナーやイベントに参加することで、専門家の話を聞いたり、他の投資家と交流したりすることができます。

特に、信頼できる情報源(公的機関のレポート、専門家の意見など)から最新のデータや情報を得ることが重要です。情報の出所を確認し、客観的で信頼性の高い情報を基に判断するようにしましょう。

ステップ3:投資先を選ぶ

情報収集を通じてインパクト投資への理解を深めたら、次は投資先を選びます。自分の価値観に合った投資先を選ぶことが重要です。投資先の社会貢献性、経済性、リスクなどを総合的に考慮し、慎重に判断しましょう。

  • 社会貢献性:投資先がどのような社会課題の解決に取り組んでいるのか、その活動内容や成果を確認しましょう。

  • 経済性:投資先企業の財務状況や事業の将来性を分析し、経済的リターンが見込めるかどうかを判断しましょう。

  • リスク:投資先のリスクを評価し、自分のリスク許容度に合っているかどうかを確認しましょう。

ステップ4:投資を実行する

投資先が決まったら、実際に投資を実行します。最初は少額から始めて、インパクト投資の経験を積みながら、徐々に投資額を増やしていくのも良い方法です。自分に合った投資方法を選びましょう。

ステップ5:効果を測定する

投資を実行した後も、定期的に投資の効果を測定しましょう。投資先企業のウェブサイトや報告書などで、社会的なインパクトに関する情報を確認することができます。また、投資信託の場合は、運用報告書などでファンド全体のインパクトを確認することができます。必要があれば投資先を見直すことも一つの方法です。

※投資初心者の方へ
まずは、少額から始められる投資信託やECFなどを利用するのがおすすめです。専門家(ファイナンシャルアドバイザーなど)に相談してみるのも良いでしょう。専門家に相談することで、自分の投資目的やリスク許容度に合った投資先選びをサポートしてもらえます。

インパクト投資の事例紹介

インパクト投資は、世界中でさまざまな分野で活用され、社会課題の解決に貢献しています。ここでは、具体的な事例をいくつか紹介し、インパクト投資がどのように社会に良い影響を与えているのかを見ていきましょう。

1. 再生可能エネルギーへの投資

  • 概要:太陽光や風力、地熱発電などの再生可能エネルギー事業への投資は、地球温暖化対策やエネルギー問題の解決への貢献につながる代表的なインパクト投資の事例です。

  • 詳細:例えば、途上国における太陽光発電プロジェクトへの投資は、電力アクセスの改善と温室効果ガス排出削減につながります。また、風力発電事業への投資は、化石燃料への依存度を減らし、クリーンなエネルギーの普及を促進します。

  • 社会的インパクト:地球温暖化の抑制、エネルギーの安定供給、大気汚染の改善など

2. マイクロファイナンス

  • 概要:開発途上国の貧困層に対して、事業資金などを少額融資する仕組みで、貧困削減や女性のエンパワーメントへの貢献につながります。

  • 詳細:例えば、バングラデシュのグラミン銀行は、マイクロファイナンスを通じて多くの人々の自立を支援してきました。融資を受けた人々は、小規模なビジネスを立ち上げ、収入を得ることで、貧困から抜け出す可能性がでてきます。

  • 社会的インパクト:貧困削減、女性の経済的自立支援、地域経済の活性化など

3. 教育支援

  • 概要:質の高い教育へのアクセス拡大を目的とした投資は、人材育成や社会の発展への貢献につながります。

  • 詳細:例えば、オンライン教育プラットフォームへの投資は、地理的な制約を超えて、多くの人々に学習機会を提供します。また、途上国における学校建設や奨学金プログラムへの投資は、教育格差の是正につながります。

  • 社会的インパクト:教育格差の是正、人材育成、識字率の向上など

4. 環境保護

  • 概要:森林保護や海洋保全など、環境問題の解決に取り組むプロジェクトへの投資は、生物多様性の保全や持続可能な社会の実現への貢献につながります。

  • 詳細:例えば、持続可能な森林経営を行う企業への投資は、森林破壊の抑制につながります。また、海洋プラスチック問題に取り組む企業への投資は、海洋環境の保全への貢献につながります。

  • 社会的インパクト:生物多様性の保全、森林破壊の抑制、海洋汚染の改善など

5. 地域活性化

  • 概要:地方創生や地域経済の活性化を目的とした投資は、雇用創出や地域社会の発展への貢献につながります。

  • 詳細:例えば、地域の農産物を活用したビジネスへの投資は、地域経済の活性化につながります。また、地域の伝統工芸を支援するプロジェクトへの投資は、伝統文化の継承と地域振興への貢献につながります。

  • 社会的インパクト:雇用創出、地域経済の活性化、過疎化対策など

6. 医療・福祉

  • 概要:医療サービスの向上や福祉施設の整備など、医療・福祉分野の課題解決を目的とした投資は、人々の健康増進や生活の質向上への貢献につながります。

  • 詳細:例えば、途上国における医療インフラ整備への投資は、感染症対策などに効果を発揮します。また、高齢者向け介護施設への投資は、高齢化社会における重要な課題解決への貢献につながります。

  • 社会的インパクト:感染症対策、健康増進、高齢者の生活の質向上など

これらの事例はほんの一例です。インパクト投資はさまざまな分野で社会課題の解決に貢献しており、その可能性はますます広がっています。

インパクト投資とESG投資の違い

インパクト投資とよく似た言葉に、「ESG投資」があります。どちらも社会や環境への影響を考慮した投資手法ですが、いくつかの違いがあります。

ESG投資とは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取ったもので、企業の持続可能性を評価する指標です。ESG投資は、これらの要素に優れた企業に投資することで、長期的なリスクの軽減や経済的リターンの向上を目指す投資手法です。

一方、インパクト投資は特定の社会・環境問題の解決を目的とし、その進捗や成果(インパクト)を測定・評価しながら行う投資です。

簡単に言うと、インパクト投資は「社会・環境への貢献」を最も重視し、その成果を測定することに焦点を当てています。

一方、ESG投資は「企業の持続的な成長」に重点を置き、ESGの要素を考慮することでリスクを減らし、長期的な経済的リターンを高めることを目指しています。

例えば、インパクト投資では、再生可能エネルギーの開発によって削減されたCO2排出量や、教育プログラムによって識字率が向上した人数など、具体的な社会的インパクトを測定しようとします。

一方、ESG投資では、企業の環境への取り組み、労働環境、取締役会の構成などを総合的に評価しますが、必ずしも具体的な社会的インパクトを測定するわけではありません。

どちらの投資手法が優れているというわけではなく、投資家の目的や価値観によって選択するべきものです。

社会課題の解決により積極的に貢献したい場合はインパクト投資企業の持続可能性を重視し、リスクを抑えながら長期的な経済的リターンを期待する場合はESG投資が適しているといえるでしょう。

インパクト投資の未来

インパクト投資は、近年、急速に市場規模を拡大しています。これは持続可能な社会の実現への関心の高まりとともに、投資家が経済的リターンだけでなく、社会的リターンも重視するようになってきたことを示しています。今後も、インパクト投資の重要性はますます高まっていくでしょう。

その背景には、いくつかの要因があります。まず、ミレニアル世代やZ世代といった若い世代は社会課題への関心が高く、自分の価値観に合った投資を求める傾向があります。これらの世代が投資の主体となるにつれて、インパクト投資への需要はさらに拡大すると予想されます。

テクノロジーの進化もインパクト投資の発展を後押ししています。例えば、ブロックチェーン技術を活用することで投資の透明性を高め、インパクトの測定をより正確に行うことが可能になるでしょう。

今後、新たな投資手法の登場や、情報開示の進展、効果測定方法の標準化などにより、インパクト投資はより身近で、より洗練された投資手法になっていくと予想されます。機関投資家だけでなく、個人投資家にとっても、インパクト投資はますます魅力的な選択肢の一つとなるでしょう。

まとめ

インパクト投資は、社会貢献と経済的リターンの両立を目指す、持続可能な社会の実現に貢献できる、魅力的な投資手法です。 投資を通じて、経済的リターンを得ながら、社会に良い影響を与えたいと考えている方は、ぜひインパクト投資を検討してみてはいかがでしょうか?


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