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飲食店経営の生き残りを考える、プロレスラードリーファンクJr.に学ぶこと。

ドリー・ファンクJr.が亡くなりました。
 
なぜだか、ドリーだけは
いつまでも生きていると思っていました。
いや、マスカラスとドリーだけは
いつまでも生きていると思っていました。
 
ミル・マスカラスは覆面で顔が見えず、
いつまでも屈強な肉体を維持していたからで、
ドリー・ファンクJr.はきっと
物心ついたときからおじいちゃんのような
ルックスだったからずっとこのままなんだと
思っていたのかもしれません。
 
プロレス的にはNWA世界王者時代、
60分時間切れ引き分けを連発するわけですが、
なかなか観客も60分集中して
見ていられるわけではありません。
 
レスラーの格に優劣がある場合は
短い試合で済ませられますが、
格が同等で引き分けにしたい場合、
(明確に格の優劣をつけたくない=地元の人気選手がNWA王者を迎えうち、勝利こそかなわなくとも我が町のレスラーも負けなかったぞと観客は満足感を得るようなパターン)
ドリーは悪役レスラーでなく、しかも名門出身ですから
“両者リングアウト”や“反則負け”を選ばず、
60分フルタイム引き分けの試合をしたのです。
 
では、どうやって観客を引き付け、
自身のスタミナ配分もコントロールしたのか?
 
「構成力」に長けていた、と表現すべきプロレスをしました。
15分に一回、観客の喝采を浴びる大技を繰り出すのです。
つまりは60分に4回、15分に1回盛り上がるポイントを作り、
一試合のプロレスのなかに緩急と、伏線回収の山と谷を4回分レイアウトしました。
 
自分のスタミナコントロールをした上で、
観客も満足させ、タイトルも防衛して、
自分の価値を落とさないレスラーでした。
 
これは台本がある、という意味ではありません。
あくまでドリーの試合コントロールの話です。
 
 
これを飲食サービス業に置き換えてみましょう。
例えばオフィス街や工場街のランチの時間帯、
お客様が集中する時間が見えています。
たくさんのお客様を一気にお相手し、
提供スピードとボリューム感で満足させるには、
その時間だけのスタッフを配置したり、事前の仕込や準備が必要です。
また、お客様の休憩時間内という制約もついています。
 
・お客様が食券を買う→スタッフが注文をきく必要かまない
・お客様にトレーをとってもらって、提供カウンターにならんでもらう→スタッフはカウンターでの提供のみに集中
・お客様は各自でテーブルに座り、食器も返却
 
「お客様に何かをしてもらう」ルールにしても、
価格とスピードとボリューム感に満足があれば
お客様からの評価やリピートに繋がるでしょう。
 
 
例えば、あるバーでは店員からお客様に話し掛けることはない。
お客様が質問すれば、もちろん丁寧に答えてくれる。
無闇にコミュニケーションを取ることはないが、
私が左利きなのを覚えてくれていて、箸の向きをそれにあわせてくれる。
 
「店員は何もしない」というルールかもしれないが、
その空間のなかに心地よさを感じて通うお客様もいるでしょう。
 
 
ルールやシステムがきちっと決まっている。
ドリー・ファンクJr.は他のレスラーがやっていない、
観客(お客様)とプロモーター(制約を守ること=集客と試合内容と結果)を満足させる、新たなシステムを構築したんじゃないか?
 
プロレスの試合という臨機応変さを要求される流動性高いソフトでも、
しっかりシステム構築をしたことで、
だいたいどんな相手(レスラー、観客、プロモーター)が来ようが満足感を提供できる。
 
ドリー・ファンクJr.はシステムのハード構築者で、
それがそう見えないようにした第一人者だったのかもしれません。

ただし、その地域の20〜30人の顧客を相手しているわけではなく、
“天下の”NWA世界王者ですから大衆を相手にしていました。
その裏にはしっかりとファンク道場で培った技術があるからこそ、
システムトラブルにも対応できたのでしょう。
 
接客を省いた飲食店でも基本的な接客の技術が土台になければ、
ただの横柄なお店になりかねません。
 
まずは飲食店にかかわらず接客の本を5冊読むか、
接客セミナーを受けに行って、
基本の技術を身につける(振り返る)ことから始めねば。
弊店も“お山の大将的マスター”の店になってしまいかねませんね。
 
また、ギャラの話と、二人目にもらった嫁さんの話も
飲食店経営に結びつけて考えたいのですが、
今回は個人のご冥福をお祈りする内容としてここまででとどめます。

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