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少し寂しい母心

子供は1人で娘である。
結婚して8年が経ち、間もなく6歳になる孫娘に恵まれた。嫁ぎ先と近く、とても良くして下さっている。あちらは男3人兄弟で、皆既婚。ありがたいことに、嫁の扱いに慣れていらっしゃるのだ。
様々な用事を頼まれたり、遊びに連れて行ってくださったり。とても感謝している。

ところで、私は歌舞伎好きである。観劇に目覚めたのは、高校生の歌舞伎教室という催し。なかなか興味深く、ハマってしまった。歌舞伎座にも何度も通った。やがて結婚し、ドタバタと過ごすうちに離れてしまった。
娘は成人して、色々なことに興味を持つようになった。だが、歌舞伎に興味を示さなかった。

それが、である。
ただいま大ヒット上映中の映画「国宝」、見てきたと言うのだ!
「長いけど、とても良かったよ!お母さん、未だ見てないなら行った方が良いよ!」とメッセージを寄越した。

あの、アニメやゲームにしか興味を持たなかった娘が、あの映画に自ら進んで行くわけがないのだ!

私はピンと来た。あちらのご両親に誘って頂いたに違いない……。以前もゴジラをご両親と見に行っていたし……。
ゴジラは良いのだ、ゴジラは。だが「国宝」は、うっすら私の心に寂しさを連れてきてしまったのだ。

よくして頂いていて、感謝しかない。
ないのだが、何だろう?もし私が誘ったとしても、行かなかっただろうなと思ってしまう、この狭い心よ。
いや、幸せに暮らしてるんだから、良かった!と思っている。頭では理解してるのだが、やっぱり寂しいと思ってしまった。少しずつ子離れしなくては、ですな。

心の中で軽い嘆息したところで、近いうち、1人で「国宝」見に行くことにしよう。


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