【毎週ショートショートnote】お題:「かもしれない弁天」(751文字)~優先食堂~
「これは差別ですか」
「いえ、区別です」
トンデモない食堂だ
町外れにある食堂のニューを見た時の感想だ
<ランチ限定メニュー>
「社長定食」
「部長定食」
「課長定食」
「平 定食」
・・・等
値段は均一で750円
最初、面白いと思い、社長定食を注文したら、
「名刺をお持ちでしょうか?」
「えっ?本物でないとダメなの?」
「当店の決まりになっております」
「じぁ・・平定食で」
平定食は、タマゴ掛けご飯、納豆、味噌汁等、質素なおかずが並んでおり、量は多かったが、狭いカウンター席を指定される。
社長定食はテーブル席で、腰かけある椅子が用意されており、量は少ないが海鮮の刺身、炊き込みご飯等、豪華絢爛だ。
店員にこの差は何だと文句を言うと
「社会の優先順位、立場ごとに適切なメニューをご用意しております」
「平定食は栄養のバランスが良く、早く沢山食べれるメニューです」
ーわかったような、わからないような説明だったが、何か悔しいー
私は反骨精神で食堂に毎日通い、がむしゃらに働いて、20年後に社長となり、刺身付きの「社長定食」を頼めるようになった。
<念願が叶い満足はしたのだが・・>
この食堂には、まだ謎の定食がある
私は一番豪華な「弁天定食」だけは食べることができなかった
「弁天定食」だけは、特に名刺を提示しなくても、無条件に奥の座敷に案内されていた。いつも襖で閉められており中を覗くことはできない。
もしかしたら、本当の神様がいるのか?
ーある日、好奇心を抑えられずに襖を覗くとー
赤ちゃんを抱いた母親達が、
楽しそうにパフェ付の豪華ランチを食べていた
ー社会の基盤、適切な食事とはー
私は、この食堂の全てに納得して、今日の750円を支払った。
お題【かもしれない弁天】
いやいやいやいやいや
神様に願ってももうダメなんだよおおおおおお
たらはさーーーーーーーーーーん
祈ってる場合じゃなくて、ぬくもりが欲しいんだよーーーーん。
そんな皆様にはこちらを。
裏お題【だろう温泉】
|д゚)チラッ
