EDHにおける色の問題。
ツイッター質問箱でこのような質問をいただいた。
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EDHで白の立場を強化するためにはどうしたらいいんでしょうかね
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とても難しい。
現状のEDHを考えてみても白の立場はつらい。
他の色と比べてみるとわかりやすいかもしれない。
青:
EDH最強色…というよりMTG最強色。
「青が弱かった時代などない。」
という言葉がある程に強い色。
多くのレギュレーションで青のカードに制限や禁止が多い事でも、
青の強さは証明されている。
2色の組み合わせ、
青白、青黒、青赤、青緑のどれでもバランス良く、
ドロー、攻め、コントロール、コンボ…なんでもこなす万能カラー。
白との差はそれだけではなく、
強いプレインズウォーカーが多い事も大きな格差につながっている。
プレインズウォーカーだけで見ても青最強。
ピッチスペルも強く、
《精神的つまづき/Mental Misstep》
《意志の力/Force of Will》
《否定の力/Force of Negation》
《激情の後見/Fierce Guardianship》
《誤った指図/Misdirection》
《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
《応じ返し/Snapback》
《徴用/Commandeer》

等、優秀どころがあまりにも揃っている。
ピッチスペルの優秀さは昔から青一強の状態なのに、
何故か年々増えていくという不思議。
どの方向においても白が勝てる要素が非常に少ない。
さらに、
《タッサの神託者/Thassa's Oracle》
《研究室の偏執狂/Laboratory Maniac》
という特殊勝利条件カードはコンボに使われる事もあるだけでなく、
他の勝利条件カードよりも優秀な点もあり、
「どうしてこうまで青を優遇する?」
と言いたくなる程に青は強い。
「EDH最強色は何色?」
と質問をして、
100人が100人とも「青」と回答するはず。
黒:
コンボ(サーチ系)、墓地活用、手札破壊、除去と役目がいくつもある色。
ほとんどアーティファクトとエンチャントに触れず、
また、EDHでは優秀なインスタントには若干乏しい。
しかし太古の昔からの変わらずの立ち位置がEDHにもそのままある。
コンボ等の特化型は除き、
青黒、黒赤の組み合わせは、
白黒、黒緑の組み合わせよりも構築しやすい感がある。
白との差の中ではこれまたプレインズウォーカーの強さ、
というよりリリアナの存在が大きい。
他の点では白とは破壊出来るものの違いがあるものの、
範囲はそれほど変わらず。
ピッチスペルも極端に強いものは無い。
けれども、黒の特色の1つである、
「俺も痛いけど、お前も痛い。
俺が死ぬ前にお前を倒す!」
という攻めの姿勢のカードが多い分だけ戦いには向いているため、
白よりも戦いやすさがある。
最近は《大群への給餌/Feed the Swarm》というエンチャント破壊が登場し、
以前よりも柔軟性が上がっている。
また、除去の使い勝手の良さは5色の中でも随一。
特に対戦相手3人を相手にする際に便利な
《疫病造り師/Plaguecrafter》
《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》
《無慈悲な処刑人/Merciless Executioner》
《無垢の血/Innocent Blood》

などのカードが優秀どころ。
白も大量除去や単体除去は優秀だが、
選択肢の多さは確実に黒。
柔軟性は高くないものの、
ハイリスク・ハイリターンはプレイヤーの好む点でもある。
赤:
火力、限定されたドロー能力、土地破壊、アーティファクト破壊、
おおむね黒と同様で太古の昔からの赤の立場がそのままある。
エンチャントに触る事はほぼ出来ないが、
アーティファクトを使う人がそれなりに多いEDHでは、
アーティファクト破壊カードが多い赤には十分に役目がある。
欠点は対戦相手の数が多い事と初期ライフが40である事で、
通常の60枚構築と違って、
一部の火力カードはあまり活躍しない事。
クリーチャーの展開より、
アーティファクトの展開が脅威になるEDHでは、
《神の怒り/Wrath of God》よりも、
《粉砕の嵐/Shatterstorm》のほうが威力がある事も。
器用ではないものの、
《ジョークルホープス/Jokulhaups》
《燎原の火/Wildfire》
《滅殺の命令/Decree of Annihilation》

などの大量破壊もあるうえに、
他の色との組み合わせである青赤、黒赤、赤緑の3色が、
白赤よりも強いのも悲しい現実。
赤には白以外との組み合わせ、相性が良く、
デッキを構築しやすい。
ただ、プレインズウォーカーの弱さは白に次ぐものがある。
緑:
昔に比べて恐ろしい程に役目が増えた色。
赤と並ぶアーティファクト破壊色であり、
コンボ、マナ加速、エンチャント破壊、
土地サーチ含むドロー加速、攻め、強化と役目は多く、
青に次ぐ強さと柔軟性。
《活性の力/Force of Vigor》が出た事でさらに立場が向上。

このカードは
「緑の《意志の力》」
という異名をとるほどの最高カードだ。
手札を2枚消費して、
破壊対象は「最大2枚」であるところを含めて、
緑の立ち位置をより押し上げた1枚。
そして、エルフや土地サーチ系カードは価格的にも安いものが多く、
初心者から上級者まで全てを受け入れるという意味では、
EDH最強色ではなく、EDH最高色という表現が出来る。
もともと白のお家芸であった《解呪/Disenchant》に対し、
緑に《帰化/Naturalize》が登場。
上位互換の《自然への回帰/Return to Nature》も登場。
さらに緑は《自然の要求/Nature's Claim》がある。
いくら相手に4ライフ与えてしまうとはいえ、
1マナで撃てる優秀さは格別。
この点はEDHに限らず、白の立場を悪くしたのは緑と言えなくもない。
緑はアーティファクトもエンチャントも破壊出来るうえに、
一部のカードのみとはいえ、クリーチャーすら破壊出来る。
「テキトーにエルフを69枚。
森を30枚、あとは伝説のエルフを1枚。」
これでも下手な白いデッキより強いから困る。
緑は太古の昔と大きく変化し、
雑な言い方をしてしまうと、
「緑はマナさえあればだいたいの事が出来る色。」
に成長した。
青とは違った意味で万能な色が緑だ。
と、EDHにおける白色以外の色の役割や特徴はこんな感じだ。
白:
白はというと、
太古の昔は「破壊の白」の異名をもらえる程に、
「白に破壊出来ないものはない。」
と言わしめるコントロールカラーだったが、
緑の《帰化/Naturalize》の登場あたりから、
緑の柔軟性が大きく変化。
その頃から白は「脳筋の白」に変化。
柔軟性あるカードが非常に少なくなった。
トークンは横に並べる形が増え、
強化も+1か+2を全体または単体強化という呪文が増えた。
プレインズウォーカーの能力も柔軟性が最も無く、
EDHのような多人数戦には全く向かないプレインズウォーカーも多々。
優秀、またはアドバンテージをとりやすいインスタントに乏しく、
デザインの多くが「相手に対応する」になっている事が痛い。
「相手に対応する」
が何の事かわからない人もいるかもしれないので、
説明を入れておくと、
《神の怒り》はクリーチャーを全破壊。

このカードは当たり前の話だが、
場にクリーチャーがいない時に撃つ必要はない。
クリーチャーが出て「対応する」カードだ。
《避難/Shelter》など数多くある、
プロテクションを付与するタイプのインスタント。
これらは相手の色やアクションに「対応する」カードだ。
何も無い時に空打ちする事はほぼ無いカードだ。
そして白の特色の1つでもある絆魂能力。
これも減らされたライフを回復させるという意味では対応型の能力だ。
何よりもライフが増えたところで勝てるわけではない。
(ライフで勝つカードが無いわけではないが・・・。)
有利にはなるけれども、
EDHではジェネラルダメージやコンボの前では意味を成さない。
白の持つ「相手に対応する」が弱い理由は、
「相手が何もしてこない時に手札で腐る」わけだ。
青の持つ「相手に対応する」とはそこが違う。
確かにカウンター呪文も相手が何もしてこない時は腐るものだが、
「何をされてもカウンターできる」
という安心感は大きく違う。
白の場合は、相手に対応するカードが、
特定のカードタイプに限られている事が多いため、
後手を踏む事になってしまう。
そのうえ対応出来ない場であった場合、
そのまま負けるところまでほぼ確定である事もつらい。
こういった点が白が明らかに他よりも弱い点になっている。
加えて、痛いのは《天秤/Balance》がEDHで禁止されている事。

仮に解禁したところで、
単色で使うよりも多色系で使われる事になり、
白の単純な強さの底上げという話にはならないだろう。
《天秤》が解禁されるとも思えないが。
個人的にはEDHでぶっ放したいカードなのだが。
結局白の強さというものは、
《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
《流刑への道/Path to Exile》
などの単体除去と一部の破壊呪文とコンボパーツなどの、
極々限定されたものに集約されてしまう。
他の部分はというと、
白青のテフェリーが強いだとか、
白青の《永遠王、ブレイゴ/Brago, King Eternal》が強いだとか
2色以上になった時のカードが強いだけで、
白の単純なポテンシャルはあまりにも低い。
これをどうしたら強くなる?
と言われてもWotC社の人間ではない自分にはどうする事も出来ないが、
一応意見を書いておくと、
・昔のような「破壊の白」のカードを作る。
・脳筋をやめる。
・特殊勝利条件を現状の青くらいの現実味のあるものにする。
・もう少しインスタントで相手の行動に割り込めるカードを増やす。
・攻撃的な一面を脳筋以外で作り出す。
といった事。
まとめ。
WotC社は青と緑をここ何年もの間、
異常なほど優遇している。
各レギュレーションで禁止、制限、問題になるカードの大半は青と緑。
話題の中心もだいたい青か緑だ。
モダンホライゾンのピッチスペルを見ても本当にひどい。
白:《美徳の力/Force of Virtue》:激弱
青:《否定の力/Force of Negation》:激強
黒:《絶望の力/Force of Despair》:激弱
赤:《憤怒の力/Force of Rage》:激弱
緑:《活性の力/Force of Vigor》:激強
青と緑だけが飛び抜けて強い。
他の3色は目も当てられない程に使われていない。
少なくとも現時点までで、
この5種のうち、青と緑は幾度となく撃たれたし、
自分も幾度となく撃ってきた。
白、黒、赤は撃たれた事が一度も無いし、
自分が撃った事も一度も無い。
ここまで格差をつける事が必要だったのだろうか。
とてもそうは思えない。
全てのカードが1枚制限のEDHにおいても、
青と緑の強力なカード達の影響力は大きい。
冷遇されている色との差はあまりにもある。
このままでは冷遇色がかわいそうだし、
ゲームバランスもよろしくない。
そろそろテコ入れをしてもらいたいところだ。
ではまた。
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