【勝手にLP診断 #01】Netflix|なぜ私たちは、あの赤いボタンを押してしまうのか?
今回から、気になったWebサイトやLPを
マイクロコピー視点で勝手に診断するシリーズを始めてみようと思います。
名づけて、「勝手にLP診断」です。
勝手に診断なので、企業様から依頼を受けたものではありません。
あくまで、公開されているページを見て、
「ここ、うまいな」
「ここを少し変えたら、もっと反応が上がりそうだな」
という視点で見ていきます。
第1回は、みんな大好き「Netflix」です。
https://www.netflix.com/jp/
※本記事は、公開されているページをマイクロコピー視点で分析したもので、Netflix社から依頼を受けたものではありません。
では、さっそく見ていきましょう。
まず結論:NetflixのLPは“不安の消し方”がうまい
最初に結論から言うと、NetflixのLPはかなり上手いです。
何が上手いかというと、申し込み前の不安を、かなり丁寧に消している
ところです。
サブスク登録でユーザーが不安に思うことは、だいたい決まっています。
「料金はいくら?」
「すぐ課金される?」
「解約は面倒じゃない?」
「本当に見たい作品はある?」
「家族でも使える?」
Netflixのページは、これらの不安に対して、かなり早い段階で答えています。
LPは、ただ商品の魅力を並べればいいわけではありません。
ユーザーが行動する直前に感じる"小さな不安"をどれだけ消せるか。
ここで申し込み数は変わります。
すごい点①:最初の一言で「何が得られるか」が分かる
Netflixのファーストビューには、こんなコピーがあります。
映画もドラマも見放題
これ、すごく強いです。
短い。分かりやすい。
そして、ユーザーが得られる未来がすぐ分かる。
「Netflixは動画配信サービスです」とは言っていません。
「映画もドラマも見放題」と言っています。
つまり、サービス説明ではなく、ユーザーが得られる状態を伝えているんです。
ここが大事です。
ユーザーは、企業が何を提供しているかよりも、「自分に何が起きるのか」
を知りたい。
だから、LPの最初の一言は、説明ではなくベネフィットにする。
Netflixはここがとても上手いです。
すごい点②:「いつでもキャンセルできます」で課金不安を消している
サブスクで一番怖いのは、「やめにくそう」という不安です。
「一度登録したら、解約が面倒なんじゃないか」
「気づいたら毎月課金されるんじゃないか」
「電話しないと解約できないんじゃないか」
こういう不安、ありますよね。
Netflixはその不安に対して、早い段階でこう伝えています。
いつでもキャンセルできます
これはかなり良いマイクロコピーです。
マイクロコピーでは、ボタンの近くに置く不安解消コピーをクリックトリガーと呼びます。
ボタンを押す直前、ユーザーは迷います。
「本当に押して大丈夫かな?」
「この先どうなるんだろう?」
「後戻りできるかな?」
その迷いを消す一言が、クリックトリガーです。
Netflixの「いつでもキャンセルできます」は、まさにそれです。
すごい点③:最初の入力がメールアドレスだけ
Netflixの申し込み導線は、最初にメールアドレスを入力する形です。
これも良いです。
最初から、これらを入力しろと言われたらどうでしょう。
・名前
・住所
・電話番号
・クレジットカード
・パスワード
・プラン選択
面倒ですよね。
人は、面倒だと思った瞬間に離脱します。
「あとでやろう」と思った時点で、だいたい戻ってきません。
だから、最初の一歩は小さくする。
メールアドレスだけなら、行動のハードルが低い。
これは申し込み導線として、とても良い設計です。
LPで大事なのは、最初から全部を売ろうとしないことです。
まず一歩進んでもらう。
次に、もう一歩進んでもらう。
この“小さな行動”を積み重ねることが、申し込みにつながります。
すごい点④:「話題の作品」で登録後の楽しみを見せている
Netflixのページでは、CTAのあとに「話題の作品」が並んでいます。
ここも上手いです。
なぜなら、ユーザーは「動画配信サービスに登録したい」と思って申し込むわけではないからです。
本音は、
「あの作品が見たい」
「話題になっているから見たい」
「週末に家でゆっくり見たい」
「家族で楽しみたい」
つまり、申し込みの理由は、サービスそのものではありません。
登録した後の体験です。
話題の作品を見せることで、ユーザーの頭の中に
「これが見られるなら登録してもいいかも」
というイメージが生まれます。
機能説明よりも、体験を見せる。
ここが強いです。
すごい点⑤:FAQが営業マンのクロージングになっている
LP下部のFAQも良いです。
料金は?
どこで見られる?
キャンセル方法は?
子どもも使える?
申し込み前にユーザーが気にすることに、きちんと答えています。
特に良いのが、キャンセルに関する説明です。
Netflixのページでは、キャンセルについて
「たった2回のクリックで、オンラインで簡単にキャンセルできます」
という内容が書かれています。
これは強いです。
「キャンセルできます」だけでも安心材料になります。
でも、
2回のクリックでできる
オンラインでできる
と分かると、不安はもっと小さくなります。
数字が入ると、ユーザーはイメージしやすくなります。
「簡単です」よりも、
「2回のクリックで完了します」
の方が、ずっと具体的です。
FAQは、ただの説明ではありません。
迷っているユーザーの背中を押す、最後の営業マンです。
ここから、さらに良くするなら?
NetflixのLPはかなり良いです。
ただ、マイクロコピー視点で見ると、「ここをテストしてみたい」というポイントもあります。
実データを見ていないので、あくまで仮説です。
でも、LP改善は仮説から始まります。
大事なのは、なんとなく変えることではありません。
どの不安を消すのか
どの行動を軽くするのか
ここを決めてから変えることです。
惜しい点①:「今すぐ始める」は少し強いかもしれない
現在のCTAボタンはこちら。
今すぐ始める
悪くありません。
かなり分かりやすいCTAです。
ただ、申し込み前のユーザーにとっては、少し強く感じる可能性があります。
「今すぐ始める」と言われると、
「もう登録が始まるの?」
「すぐ課金されるの?」
「まだプランを見たいだけなんだけど」
と感じる人もいるかもしれません。
そこで、僕ならこの文言をテストします。
視聴プランを確認する
入力してプランを見る
ポイントは、申し込みではなく、プランの確認にすることです。
ユーザーは、いきなり決断したいわけではありません。
まず確認したい。
まず自分に合うか見たい。
まず料金を知りたい。
だから、入口のボタンは少し軽くしてもよさそうです。
惜しい点②:「2回クリックでキャンセル可」はもっと上に置きたい
NetflixのFAQにある、
たった2回のクリックで、オンラインで簡単にキャンセルできます
これはかなり良いコピーです。
ただ、少しもったいない。
下の方まで読まないと出てこないからです。
僕なら、この安心材料をボタンの近くにも置いてみたいです。
たとえば、ボタン下にこう入れます。
登録後も、オンラインでいつでもキャンセルできます
もう少し具体的にするなら、
キャンセルはオンラインでかんたん。たった2回のクリックで完了します
これは、申し込み前の不安をかなり消せます。
「解約が面倒そう」
「電話しないといけないのでは?」
「違約金があるのでは?」
この不安を、ボタンのすぐ近くで消す。
ボタン下は、ユーザーの迷いを消す場所です。
だから、FAQにある強い安心コピーは、もっと上に持ってきてもよいかもしれません。
惜しい点③:下部CTAは「始める」より「プランを見る」が自然かもしれない
Netflixのページ下部にも、もう一度メール入力とCTAがあります。
これは良い導線です。
上部で決めきれなかった人が、
作品を見て、
機能を読んで、
FAQで不安を消して、
最後にもう一度行動できる。
この流れはとても良いです。
ただ、下部CTAは文脈を少し変えてもよさそうです。
上部のユーザーは、まだ興味が浅い。
下部のユーザーは、ある程度読んだあと。
つまり、下部まで来た人は、「もう少し具体的に確認したい」状態です。
なので、下部CTAは
自分に合うプランを見てみる
が自然かもしれません。
同じボタンを繰り返すのも良いですが、
ユーザーの状態に合わせて、ボタン文言を変えるのもテストする価値があります。
僕ならこうテストする
今回、僕ならまずこの3つをテストします。
テスト①:CTAボタン文言
A:今すぐ始める
B:視聴プランを確認する
C:入力してプランを見る
まずはここです。
ボタン文言は、申し込み導線の入口です。
ここが重く見えるか、軽く見えるかで、クリック率が変わる可能性があります。
テスト②:ボタン下の安心コピー
A:いつでもキャンセルできます
B:登録後も、オンラインでいつでもキャンセルできます
C:キャンセルはオンラインでかんたん。たった2回のクリックで完了します
サブスクでは、解約不安の解消がかなり重要です。
特に「オンラインで」「2回のクリックで」は、ユーザーの頭の中に具体的なイメージを作れます。
まとめ:売れているLPは、ボタンの近くで不安を消している
NetflixのLPから学べることは、たくさんあります。
特に大事なのはこれです。
売れているLPは、魅力を伝えるだけでなく、不安を消している。
映画もドラマも見放題
いつでもキャンセルできます
メールアドレスだけで開始
話題の作品を見せる
FAQで料金や解約の不安を処理する
この流れがとてもきれいです。
そして、さらに改善するなら、見るべき場所は大きなデザイン変更ではありません。
まずは、ここからです。
ボタン
ボタンの上
ボタンの下
入力フォームのまわり
ユーザーが行動する直前に、何を見ているか。
ここに、申し込み数を増やすヒントがあります。
たった一言で、ユーザーの迷いが消えることがあります。
それがマイクロコピーです。
売上を上げるヒントは、だいたいボタンの近くに落ちています。
