宝の話をしよう。その2

「ところで、天海Q……さんですよね? なんでこの部屋に来たんですか?」
 天海がモブキャラのペン入れを高速で進めている中、俺はのろのろとメインキャラのまつ毛を描いている。
「敬語じゃなくていいよ〜。一個くらい年下だし」
「そうなんですか……そうなんだ」
「スグルくんの荷物取りに来たんだよ。入院で色々物入りだから」
「すぐるくん」
 宝の本名は英である。宝はペンネームの苗字である。
 手が震えてまつ毛が描けない。小さく息を吐く。
「その……天海さんと宝ってその……付き合ってる?」
 どこの国の血筋か知らないが、プラチナブロンドの巻毛をフワッと揺らして、天海Qは目を丸くした。
「やっぱりあの人言ってないんだ! 申し遅れました。妻です」
「あっ、これはこれはご丁寧に……っていやマジで聞いてない。あいつ、いつ結婚したんだよ!?」
 こんな乳と尻のでかいプラチナブロンドの美女と! 叫びたいのをグッと堪える。
 小さな頭を傾げて、天海は指を折る。
「えーと私が大学出た後だから……スグルくんは24歳くらいかな?」
「だいぶ前! 嘘でしょ!? なんであいつ俺に言わないの」
「ほんとにね……嫉妬されるから言いたくないとは言ってたけど、本当に黙ってるなんて。ごめんなさい」
「あっいや天海さんが謝ることでは……本当にあの男と結婚したんですか? あれですよ、あれって言ったらあれだけど……あれですよ!?」
「言いたいことは分かるけど、彼、天才でしょ? 私、スグルくんの漫画大好きなの」
「てん……宝って天才なんですか?」
「知らずにアシしてたの?」
「年の割には上手いんじゃないかと」
「そういうレベルじゃないんだけど……それにスグルくんは可愛いでしょ?」
「かわ……? まあ、言われてみれば顔は可愛い感じかも……」
 色白でくりくりした大きな目をしていて、童顔な男ではある。
 俺が首を捻っている間に、天海は話を続ける。
「スグルくんは結婚とか興味ないタイプだけど、誰かが面倒見ないと死んじゃうから、私が無理言って結婚して貰ったんだ。でも、今私NYで漫画の仕事してて……スグルくん、アメリカは嫌だって言うから、別居中だったの」
「病気のこと聞いて戻ってきたんですか」
「そう。道端くんが来てくれて本当によかった。感謝しています」
 天海Qはペンを置き、正座のままお辞儀をしてくれた。
「いや、俺は腐れ縁っていうか……なんかあいつの面倒見る癖がついちゃってて……」
 照れてドギマギする俺。
 天海Qは顔を上げて、にっこりした。
「こっちの治療が一段落したら、アメリカに連れてって、私と看護師で面倒見るから、心配しないで」
「えっ、えっ、宝をアメリカに!? あ、いや、それは」
「病院のことなら大丈夫だよ。cancerの専門家と兄が知り合いなの。ちゃんと最先端の……」
 俺は掌を広げて、天海の話を遮った。
「宝の意見を聞きましょう。俺は別にあいつにどんだけ迷惑かけられてもいいんで。友達なので。あいつがここにいたいって言うなら、下の世話だってするんで。歩けなくなったら、車椅子だって押すんで」
 天海Qはたっぷり10秒間、俺を見た後、小声で言った。
「……ワォ。スグルくんと結婚しちゃってごめんね?」

 栄養失調と腰痛の症状が重かっただけで、宝の癌はそれほど深刻な状況ではないと判断された。二週間ほどの入院を経て、その後は通院治療をすることになった。もちろん、アメリカには行かないらしい。
 顔色の良くなった宝が、二週間ぶりに部屋に戻る。
「昔と違って今は治せる病気なんだ。医学の進歩、ありがたいよな」
 手を洗い終えると、すぐに机の前に座り込む宝。
 天海が強めに叱る。
「油断しないで。亡くなってる方もたくさんいるんだから……。治療が上手くいっても、前みたいな生活してたら別の病気で死んじゃうよ。ちゃんと寝る、きちんと食べる、外に出る。それができないなら、アメリカに連れて行くからね。それと、漫画描くよりも先に、するべきことがあるでしょう?」
 宝は姿勢を正し、俺の方へ向くと、深々と頭を下げた。
「道端日向どの。命を救っていただき、誠にありがとうございました。この御恩、忘れはしませんぞ」
「それはいいんだけどさ。おまえ、ちょっとこい。天海さん、すみません、ちょっ〜と、こいつ借りますね」
 宝の首根っこを掴み、部屋の外に出る俺。
 宝を壁に押し付ける。
「あん! 日向くん、壁ドンだめ……!」
「ふざけてないで、いつ、どうして、天海Qと結婚したのか説明しろ。いや、そもそも、いつから付き合ってた?」
 宝はふっと真顔になる。
「高校の……」
「こ、高校の!?」
「漫画描かなくなった時期あっただろ? あの後ファミレス行って〜、天海と漫画バトルして〜、で、付き合うことになった」
「まま漫画バトル!? あの、三時間くらいしかなかったあの間に?」
「一時間制限で漫画をお互いに描いて、見せ合って、どっちの漫画がいいか批評し合って、俺は正直負けた〜!って思ったんだけど、天海が泣いて自分の負けを主張するから、なんかめんどくなって……色々合って、じゃあ付き合うか〜みたいな?」
 情報量がありすぎて追いつけない。ただ、言えることは。
「おまえ、よくも今までこの俺に……黙っていたな……」
 珍しく俺が本気で怒っているので、流石の宝もしどろもどろになった。
「そう言われると思って、言えなかったんだよ! タイミング逃したって言うか?」
「結婚するタイミングで言えよ!!!!」
「いや、だって、出張で福岡とか北海道とか行ってたじゃん? 式を上げるわけでもないし、忙しそうだったから」
「言えよ!! 電話とかメールとかでさ!! 俺、天海Qと結婚するから〜じゃな〜みたいな感じで言えよ!」
「次からそうするわ」
「次があってたまるか」

⭐︎⭐︎⭐︎
 母が若くして亡くなり、父は一人で俺を育ててくれた。父はヘビースモーカーだった。母を失ったストレスなのか、昔よりもひどくたくさん吸うようになった。少し喘息を持っている俺には、暮らしづらい環境だった。
 見かねた叔母が俺を引き取ってくれた。叔母は真面目で良い人だったけれど、俺が商業漫画をやっていることには理解を示さなかった。
「どうしてあなたのお父さんは中学生の息子に漫画家なんてやらせてるのかな。大事な時期なのに……」
「大学には行くよ。でも漫画はやめない」
「趣味じゃダメなの? 桜のためにも、今のうちからよく勉強して、良い学校に進んで、毎月安定したお給金がいただける仕事に勤めたら?」
「母さんは俺の絵、好きだって言ってくれたよ」
「それは二歳の時のことでしょ?」
 俺は叔母さんとは仲良くなれなくて、寮のある高校に進学した。寮のお金も学費も自分で払うから、と強く頼むと、叔母さんはしぶしぶ寮に入ることを許してくれた。
 絶対漫画で稼いでやる。面白いものを描いてやる。
 始発の電車で出発して、寮に着くと、早速漫画を描き始めた。

 持参した机の他に、寮には折りたたみ机が二つあった。全部で三つの机を並べて描いていたら、ルームメイトが荷物を抱えてやってきた。
 部屋の惨状を見て、呆れている。
 猫の手も借りたい気持ちだったので、俺は言った。
「ベタってできる?」
「黒く塗るだけだよね」
 ベタ、が通じた。こいつは使える人材だ。
 実際道端は描ける人間だった。ベタは上手いし、トーンもちょっと教えたらすぐ覚えた。フラッシュやカケアミも覚えてもらおう……。
 中学で美術部だった、という道端は、アシ作業を気に入ったようで、よく手伝ってくれた。俺たちはすぐに親友になった。

 父が亡くなった。癌だった。母は子宮か何かの癌だったそうだけど、父は喉と肺だった。
 父のことを思い出してみると、そんなに好きではなかった気がする。いつもイライラしている人だった。働きながら俺を一人で育てようと頑張っていたから、限界だったんだろう。
 葬式の時、叔母さんは漫画の話を一切しなかったのに、その日以来、言われた言葉を思い出すようになった。「安定したお給金がいただける仕事に……」
 打ち切りは嫌だ。打ち切りは嫌だ。
 今まではそんなこと思わずに、ただ楽しく漫画を描けていたのに、お金のことで不安が出てくると、漫画の描き方が分からなくなった。
 手癖で、売れそうなもの、人気の出そうなものを、綺麗な絵でそれらしく描くようになってしまった。
「宝の漫画は面白いね」
 道端は褒めてくれたけれど、俺は自分の作品に不満があった。
「売れそうな要素を詰め込んで、テンポよく構成しただけだよ」
「それって流行りの面白い漫画が出来てるってことだろ?」
「それはそうなんだけど……」
 出版社のパーティに呼ばれた。天海Qという若い作家が大きな漫画賞を受賞したので、お祝いするのだと言う。
「宝くんと同じくらいの年なんだ。先輩作家とも話せるし、ぜひおいでよ」
 俺のモチベーションが下がっているのを察して、編集が気を使っているのが分かった。断るのも申し訳ない。
 スーツを用意して、パーティに参加した。
「宝……宝先生ですか?」
 見慣れない料理を眺めていたら、プラチナブロンドの美少年に話しかけられた。さっき壇上にいたので天海Qなのは知っている。
「はじめまして。ぼくは天海Qです! ぼくは宝先生の大ファンです! お会いできて光栄です!」
「はじめまして」
 なんだかグイグイくる子だな……。首を竦めて逃げようとしていたら、編集がサッと登場して、あっちの席で話したら? と提案されてしまった。

「受賞おめでとうございます」
「ありがとう。ぼくは漫画を描いただけ。それを読んだ人がどう思うか、それほど興味がない。誰かがたまたま気に入ってくれたら嬉しい。それだけなんです。ぼくの漫画、読んでくれました?」
「いや、すみません、まだ……」
 天海Qはすぐさま鞄を漁って、本を取り出した。
「差し上げます。読んでください。お願いします。宝先生が気に入ってくれたら嬉しい。ぼくはあなたの漫画が大好きなんです。去年、『カラルダドゥン』を読んで、ぼくも漫画を描きはじめたんです。作風全然違いますけど、えへへ!」
 そこまで熱心に言われたら、読むしかない。
 タイトルは『だってそれは果物みたいに』。
「持ち帰って読みますね」
 天海Qは身を乗り出した。
「今ここで読んでください!」
「……じゃ、読みます」
 すごい気迫だったので、その場で表紙を捲る。
 上手い。まず扉の絵が上手い。なんだこれ。
 次のページ。
 上手い。コマ割りが良い。少女漫画のような縦長のコマを巧みに使って視線誘導を行っている。キャラデザも良い。台詞も簡潔でありながら詩的で、印象に残る。
「本当に漫画始めて一年?」
「漫画はそのくらいです。絵は昔から」
「それにしても上手いな……」
 幻想的な作品なのに、漫画が上手いから飽きずに読める。十五分ほどで読み終わった。
「すごく良かったです。面白かった」
 正直に感想を述べると、天海Qは跳ねて喜んだ。
「嬉しい! 宝先生に褒められた! ぼくの漫画好きですか? ぼくのこと好きになりましたか?」
「ん?」
「その漫画、宝先生の漫画が好きすぎて、漫画家になって、宝先生と結婚するぞ! と思って、一生懸命、描いたんです。賞を取れたので、イギリスから日本に帰ってきました」
 どんな反応したらいいんだよ。
 ちょっと恐怖を感じたが、好きな漫画の話を続けていたら、仲良くなった。
 連絡先を交換した。

 寮に帰って、もう一度冷静に、天海Qの漫画を読んだ。
 読めば読むほど、これは良い漫画だな、と思って、悔しかった。
 今の俺が描いてる漫画とは全然違う。
「俺は……どんな漫画を描きたいんだっけ……」
 編集者に休みたい、と伝えた。連載開始以来、締め切りは何度も破ってきたけど、原稿を落としたことはなかった。編集はすごく心配してくれた。
「なんでも相談してくださいね」
「すぐに戻ります」
 宣言したからには、問題と向き合わないと。
 天海Qからは会いたい、漫画の話をしたい、と言う内容のメールが3通届いていた。英語で書かれている最新のメールに、日本語で返信した。

 ファミレスで天海はリンゴジュースを飲んでいる。
「宝先生、漫画に悩んでるんですか」
 俺はアイスティーにガムシロとミルクを三つずつ入れて、激甘ミルクティーを作っていた。
「その先生、てやめようぜ。年近いんだし」
「本当の名前はなに? ぼくは雨宮求」
「俺は宝来英だよ」
「じゃ、ぼくのことモトムって呼んで。ぼくはスグルって呼ぶね!」
「天海って呼ぶよ。言っておくけど、この国じゃまだ同性同士の結婚できないから」
「ぼく、女の子だよ」
「え、そうなの。ごめん」
「ぼくと結婚する?」
「今のところそういう気持ちにはならない……」
 目を逸らして、激甘ミルクティーをストローで吸い込む。
 リンゴジュースに浮かんでいる氷をストローで回しながら、天海は言った。
「もっと良い漫画描いたら、ぼくを好きになる?」
「わかんない……この前のもすごく良かったよ。良すぎて悩んでるんだよ」
 天海はリンゴジュースを一気に飲み干した。
「漫画バトルしよ、漫画バトル」
「なに?」
「今から一時間、お互いに漫画を描く。見せ合う。どっちの漫画がいいか決める。はい、紙。シャーペンこれでいい?」
 天海はテキパキとテーブルに紙とシャーペンを出した。
「一時間で?」
「ペン入れしないし、短い漫画なら描けるでしょ。悩むより手を動かすほうがいいよ。真剣勝負だよ。負けたら、ぼくと結婚しろ」
「その条件は受けれないけど。おっけ。ジャンルは? 何ページ?」
「四コマ四本、二ページでいい?」
「いいぜ」
 天海は携帯のアラームをセットした。
「今から一時間ね。スタート」
 俺と天海は同時にシャーペンを掴み、猛烈な勢いで描きはじめた。
 近くのテーブルの皿を下げにきた店員が、びっくりしてこちらを見る。
 天海はフリーハンドでほぼ完璧な直線を引き、数秒で美しい枠を作った。アタリを描いて下書きに入っている。
 負けてらんねぇ。
 普段から漫画のことはずっと考えてるんだ。急に描けって言われても何か描けるくらいには。
 小学生の頃、よく描いていた漫画のキャラを流用して、四コマを描いた。
 天海はいつもと違うポップな絵柄で進めているようだ。器用なやつめ。
「わー、おえかき、じょうずー」
 通りすがりの幼児が歓声をあげる。周りの客がチラチラとこちらを見る。店員も気にしているが、俺と天海があまりにも真剣に、猛烈なスピードで描き続けているので、誰も声をかけてこない。
 カカカカカカカカカカ…
 シュシュシュシュ……
 ササササササササ…
 枠を引く音、吹き出しを描く音、セリフを書く音、背景を描く音、キャラを描く音。
 音で線の引き方がわかる。何を描いているのかわかる。
 天海Q。
 やっぱりお前、上手いな。

 一時間が経過した。
 どっ、と疲れが来る。シャーペンを放り出して、俺と天海は顔をパタパタ手で仰ぎながら、おかわりのドリンクを飲んだ。
「うぁああああ流石にきついよ……」
 自分から勝負を挑んだくせに、文句を言う天海。
「俺はまだ余裕あるぜ」
 激甘ミルクティーの二杯目をストローを使わずにがぶがぶ飲み干してから、俺は強がった。
「え〜、すごいなぁ。やっぱり男子の方が体力あるんだ。鍛えなくちゃなぁ……」
 天海はシャツの胸をつまんで、パタパタ空気を送り込んでいる。全然気づかなかったけど、言われてみれば確かに女子の骨格である。なんで男子だと思ったんだろう。
「さて。休憩はこれくらいにして。ぼくの漫画はこれ。スグルくんのも早く見せて」
 あ、そうか、ぼくっ娘なんだ。
 天海は嬉しそうに出来立ての漫画を俺の前にスライドさせた。入れ違いに、俺も自分の漫画を天海に渡す。
「…………」
「…………」
 無言で一分。真剣な顔で互いの漫画を読む俺たちに、店員や周囲の客の視線が刺さる。
 はあっ、と天海が息を吐くのと、俺が額の汗を拭うのは同時だった。
「ぼくの負けだぁ!」
「負けた!」
 隣の席の客が、首を左右に何度も振って、俺たちの様子を見ている。
 天海は涙目で二ページ目を示した。
「こんなオチ、ぼくには思いつかないよ」
 俺は一ページ目を指差す。
「このコマの絵はうますぎる」
 天海はテーブルに突っ伏した。
「絵が上手いだけじゃあああん!!! 悔しい、悔しい! ぼくの方が良い漫画描けてるって思ってた! 漫画は絵が上手いだけじゃダメなのだ」
 天海が泣いて自分の負けを主張するので、俺はファミレスで女の子を泣かせている男子高校生になってしまった。恥ずかしい。
「絵の技術は天海の方が断然上だ。限られた時間でも効果的な画面作りがされていて、読みやすいし、美しい構成だ。漫画が視覚的な芸術である以上、画作りの才能は話作りの才能と同等の価値があると思う。話が良くても、それを表現する画力がなければ漫画は成立しないんだから」
「でもこれは四コマ。スグルくんの漫画の方が面白い。悔しい。勝負して勝とうと思って、あわよくば交際まで漕ぎ着けてやろうと画策して、一時間で描く練習をしてきたのに……スグルくんは事前準備もなく急な勝負を挑まれたにもかかわらず、この完成度。はあ〜っ!」
 天海がテーブルを濡らしてシクシク泣くので、困った俺はついつい言ってしまった。
「わかったよ。付き合うよ」
「ほんとに!?」
 がばっ! と顔を上げて、天海は瞳を輝かせた。
「結婚を前提に交際を?」
「いや、まだそこまでは考えてないけど」
「そうだよね、まだこれからだよね。スグルくん、ぼくもっといい漫画描くね。スグルくんも頑張ってね!」
「う、うん……」
「あ、お兄ちゃんが迎えに来る時間だ。ドリンクのお金、ここ置きます。今日はありがとう! またバトルしようぜ!」
 天海Qは携帯を引っ掴んで、忙しなく出て行った。店員と店中の客が、ポカンとした顔でそれを見送る。
 俺はしばらく頭を抱えた後、レジに行き、店員の視線を感じながら支払いをして、ファミレスを出た。
 なんだか疲れたけど、結果だけ見れば、漫画バトルして、勝って、彼女を手に入れたと言うことか。
 そういう日もあるよな。
 俺は大きく伸びをした。
「よし、帰って漫画描くか」
 

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