#6 【お金】セール品見ると、つい買ってしまうんやけど…
(ピアノとサックスによる、ジャズ風の落ち着いたBGM)
どーもー!
世界一“ちっさい”おっさん、DJやってます!
(ブレイクダンスの高速回転音)
(キメポーズの効果音:ピシャーン!)
…って、派手に登場したはええけどな、勢い余ってスタジオの観葉植物の葉っぱの上に着地してもうたわ。
見てみ、この絶妙なバランス感覚!
ワシ、身長10cmやからな。
こういうとこ、アスレチックみたいで、ちょっとテンション上がんねん。
こないだもな、スーパーの買い物カゴのフチを、平均台みたいにスタスタ歩いとったら、知らんおばちゃんに「あらヤダ、G(ジー)やないの!」て叫ばれて、ネギで叩かれそうになったわ。
アカンて、おばちゃん!
Gはもっとカサカサしとるやろ!
ワシは上下青ジャージの、イケてる妖精やっちゅうねん!
まぁ、そんなこんなで今週も、あなたの心にそっと寄り添うていきたい。
それではスタートやで!
(♪~『小さいおっさんの、心が軽くなる人生相談~!』~♪ ←おっさん本人が歌っている、ちょっと音程が外れたジングル)
さーて、今夜も早速、リスナーさんからのお便り、いってみよか!
ラジオネーム…「割引の魔力」さん!
…魔力て!
もう名前からして、セール品の呪縛にガッチガチに囚われとるやないかい!
「開けてはいけない…」て書かれた宝箱、絶対開けるタイプやろ!
わかるで、その気持ち。
えーっと、割引の魔力さんは、30代の女性の方やな。
ほな、早速お悩み、読ませてもらうで。
(おっさんが、少し真面目なトーンで読み上げる)
「小さいおっさん、こんばんは。いつも楽しく拝聴しています。
私には、どうしてもやめられない癖があります。
それは、『期間限定』や『30%OFF』という言葉に弱く、本当は必要ないものまでつい買ってしまうことです。
家に帰ってから『なんでこれ買っちゃったんだろう…』と後悔する日々。
お財布も心も寂しくなるこの癖、どうしたら治せるでしょうか?」
…うーん、なるほどなぁ。
これは、現代社会が生んだモンスター…その名も「限定セールゾンビ」やな!
わかるでぇ、魔力さんの気持ち、痛いほどわかる!
お店入って「30%OFF」の札見た瞬間、脳内でファンファーレ鳴り響くもんな。
「今買わな損や!」「これは運命の出会いや!」て。
で、レジで「おおきに!」言われて店出た瞬間、魔法が解けるねん。
「あれ? ワシ、なんでこの蛍光ピンクのタンクトップ買うたんやろ…」て。
家帰って着てみたら、全然似合わん。
結局、一回も着んとタンスの肥やしになる。
これはもう「タンスの肥やし30%OFF」で買うてるようなもんや! アカンて!
言うたらアレや。
恋愛と一緒やな。
「期間限定」っていうのは、「今しか付き合えないよ」って言ってくる、ちょっとミステリアスな相手や。
「30%OFF」は、「オレ、本当はもっと価値があるんだけど、君にだけはちょっと安くしとくわ」って言うてくる、ちょいワルなイケメンや。
そら、クラっとくるわな。
でもな、そういう相手って、だいたい中身ペラッペラやったりするねん。
手に入れた途端、興味なくなって「なんであんなに夢中やったんやろ…」てなる。
魔力さんが買うてるんは、「服」や「モノ」やない。
「お得感」っていう、刹那的な快感を買うてしまってるんや。
…なんてのは、まあ、半分冗談でな。
(BGMの音量が少し下がり、おっさんの口調が優しく、真剣になる)
ここからは、真面目な話をしよか。
その癖、やめられるで。
大丈夫や。
なんでワシらが「限定」とか「割引」に弱いか言うたらな、人間の脳みその仕組みに理由があんねん。
難しい話はナシや。
今から、誰でもできる具体的な対策を3つ、教えたる。
まず一つ目。
「自分だけの“定価”を決めるんや」
お店がつけた「元の値段」は、いったん無視するんや。
あれは、お店が「これくらいで売りたいな~」って思ってるだけの数字やからな。
大事なのは、魔力さん自身が、「この商品に、自分はいくらまでなら出せるか?」を先に決めることや。
例えば、目の前に5000円のTシャツがあって、「30%OFFで3500円」になっとるとするやろ。
そこで「1500円もお得!」って思うんやなくて、
「さて、このTシャツ。ワシやったら、いくらで買うやろか?」って自問自答すんねん。
「うーん、デザインはええけど、生地は普通やしな…。ワシやったら2000円かな」
って思ったとするやん?
そしたら、たとえセールで3500円になってても、それは魔力さんにとって「高い買い物」やねん。
自分の価値観で「高い」んやから、買う必要はない。
これで、店の値札に振り回されることがなくなるで。
二つ目。
「『今だけ』の魔法を解くんや」
「期間限定」「本日限り」「残りわずか」。
こういう言葉は、ワシらの冷静な判断力を奪う呪文や。
「今、これを逃したら、もう二度と手に入らへん!」って焦らせるんやな。
でも、よーく考えてみ?
ほんまにそうか?
世の中にモノは溢れとる。
その服、そのカバン、ほんまに「唯一無二」か?
似たようなもんは、来週になったら、別の店でまたセールになっとるかもしれへんで。
せやから、「欲しい!」って思ったら、一回その場を離れるんや。
「一晩考えさせてください」って、自分に言うてあげるねん。
カフェでお茶するでもええ、家に帰るでもええ。
一晩寝て、次の日の朝、それでも「やっぱり、あれが欲しい!」って心の底から思えたら、そんときは買いに行ったらええ。
大概の場合はな、「あれ? なんであんなに欲しかったんやろ?」って、冷静になってるはずやで。
最後、三つ目。
「“損”の考え方をひっくり返すんや」
「このセールを逃したら損する!」って思う気持ち、これが一番の敵や。
ワシらは、「得したい」って気持ちよりも、「損したくない」って気持ちの方が、倍以上も強い生き物やねん。
だから、考え方を逆転させる。
「これを買ったら、もっと大事なものを買うお金がなくなって、大損する!」
って思うんや。
その3500円があったら、ほんまに行きたかったレストランで美味しいもんが食べられるかもしれん。
ずっと読みたかった本が3冊買えるかもしれん。
友達への素敵な誕生日プレゼントが買えるかもしれん。
目の前の「見せかけのお得」のために、未来の「ほんまの幸せ」を失う方が、よっぽどデカい「損」やと思わへんか?
「必要ないものを買う」っていうのは、自分のお金だけやなく、自分の時間や、家の中のスペースまで失う行為やねん。
そっちの方が、よっぽど大損やで。
魔力さん、どうやろか。
今度お店で「割引の魔力」にかかりそうになったら、この3つの呪文を思い出してみてな。
①「ワシの定価は、いくらや?」
②「一晩寝かせたら、どないや?」
③「これを買うたら、未来のワシが大損するで?」
賢い買い物は、自分を大切にすることと、イコールや。
「お得」に振り回されるんやなくて、魔力さん自身の「価値観」で、お金と付き合っていけるように、心から応援しとるで!
(♪~エンディングの優しいオルゴールBGM)
さて、そろそろお別れの時間やな。
お金ってな、それ自体に価値があるわけやない。
自分が「幸せやな」って思えるものに交換して、初めて価値が生まれんねん。
せやから、一枚一枚、一円一円、自分の「幸せ」のために、大事に使ったってな。
ほな、また来週。
あなたの心のスキマに、そっとお邪魔するで。
おやすみ!
この番組は、あなたの心のスキマを埋める、にちよう村(公認心理師)の提供でお送りしました。
【今回の話のタネ】
◯アンカリング効果
最初に提示された価格(アンカー)が、その後の判断に大きく影響を与える心理現象です。
例えば、「定価10,000円が7,000円に!」と書かれていると、私たちは無意識に「10,000円」を基準にしてしまい、「3,000円もお得だ」と感じてしまいます。
商品の絶対的な価値ではなく、提示された割引額に判断を歪められてしまうのです。
◯希少性の原理
「限定品」「残りわずか」など、手に入れる機会が限られているものほど、価値が高いと感じてしまう心理です。
「今、ここで手に入れないと二度とチャンスはないかもしれない」という気持ちが、冷静な判断を妨げ、購買意欲を強く刺激します。
◯損失回避性
人は、同じ価値のものを「得る」喜びよりも、「失う」痛みの方を強く感じるという心理的傾向です。
セールの場合、「このお得な機会を逃す(=損をする)」という恐怖心が、「お得な商品を手に入れる(=得をする)」という期待感を上回り、「買わなければ損だ」という強い動機付けになってしまいます。
☆最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
☆この番組が、あなたの心に何かを残せたら幸いです。
他の番組でも、またお会いできるのを楽しみにしています。
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