#4 【自分自身】人の成功、素直に喜ばれへん自分、性格悪すぎ?
(ピアノとサックスによる、ジャズ風の落ち着いたBGM)
ちわー!
小さいおっさんやで!
(ビューン!バチバチッ!シャキーン!)
(天井からスパイダーマンみたいに逆さまで登場し、華麗なブレイクダンスを披露)
今日も元気にクルクル回っとります!
どや、このキレッキレのダンス!
身長10cmやからな、省スペースで地球に優しいねん。
エコやろ?SDGsやろ?知らんけど。
いやー、しかしアレやな。
最近のSNSは、ホンマにキラキラしとるなぁ。
こないだもワシ、インスタっちゅうもんを初めて見てみてんけどな。
みんな、えらいオシャレなカフェ行ったり、海外旅行行ったり、手作りのケーキが店で売ってるやつみたいやったり…。
ワシの日常なんか、ジャージのヒザに穴あいとらんかチェックするか、
角砂糖を一個運ぶのに、どれだけ最短ルートを通れるか研究するか、
そんなんばっかりやで。
あまりにキラキラしとるから、目がチカチカしてもうたわ。
あれは妖精には刺激が強すぎるで、ホンマ。
まあ、ワシのSNSは、もっぱら他の妖精仲間と「今日のG(ゴキブリ)の目撃情報」を交換するツールやけどな。
これはこれで、かなりスリリングでオモロイんやで。
…って、ワシの話はええねん!
今日も始めるでー!
(♪~『小さいおっさんの、心が軽くなる人生相談~!』~♪ ←おっさん本人が歌っている、ちょっと音程が外れたジングル)
さーて、今週も早速お便り、紹介していくで!
ラジオネーム…「心の中の野次将軍」さんからや!
(ブッ!――効果音)
将軍て!
心ん中でどんな軍勢率いとんねん!
「右翼!左翼!かかれー!」とか命令しとんのか!?
オモロすぎるやろ、そのネーミングセンス。好きやで。
えーっと、将軍さんは…20代の女性の方やな。
ほな、早速お悩み、読ませてもらうで。
(カサッ…と、小さいお便りをめくる音)
「小さいおっさん、こんばんは。いつも楽しく拝聴しています。
早速ですが、相談があります。
私は、友人の結婚や会社の同期の昇進など、人の幸せな報告をSNSで見ると、素直に『おめでとう』と思えません。
もちろん、頭では喜ばしいことだと分かっています。
でも、心の中がザワザワして、なんとも言えない焦りや妬ましさを感じてしまうんです。
そんな醜い感情を抱いてしまう自分が、どんどん嫌いになっていきます。
こんな私、やっぱり性格が悪いのでしょうか?
どうすれば、人の幸せを素直に喜べるようになるでしょうか?」
…なるほどなぁ。
心の中の野次将軍、出番です!って感じやな。
「おいおい、あいつだけ幸せになりやがってー!」
「こっちはまだベンチを温めとんのじゃー!」
みたいな野次が、心の中で響き渡っとるわけや。
わかるで。
めっちゃくちゃ、わかる。
ワシかてそうや。
こないだ、カブトムシのツトムくんがな、めっちゃ立派なスイカもろててん。
ワシなんか、道端に落ちてた干からびたミミズの切れっ端やったのにやで?
そらもう、心の中の野次将軍がスタンディングオベーションや。
「スイカ!スイカ!」の大合唱や。
ツトムくんがスイカに夢中になっとる隙に、後ろからそーっと近づいて、背中に「アホ」って書いたろかと思ったわ。
…なんてのは、まあ、半分冗談でな(半分は本気やけど)。
(スッ…と息を吸う音)
(BGMが、より一層落ち着いた曲調に変わる)
真面目な話、しよか。
まず、一つだけ絶対に忘れんといてほしいことがある。
「心の中の野次将軍」さん、あんたは、決して性格が悪うなんかない。
むしろ、めっちゃ真面目で、優しい人間や。
だって、そうやろ?
ホンマに性格の悪いやつはな、人を妬んだり、悪態ついたりしても、「自分、性格悪いな…」なんて悩まへんねん。
むしろ「当然じゃ!」くらいに思うとる。
自分が抱いたドス黒い感情に気づいて、
「こんな自分はアカン」「変わりたい」
って、こうやって悩んで相談してくれてる。
その時点で、あんたはもう、めちゃくちゃ立派で、素敵な人間なんやで。
まずは、そこに大きな花マルをつけたり!
ええか?
人と比べて、心がザワザワするんは、当たり前のことなんや。
人間っちゅうのは、「社会的動物」やからな。
周りの人と自分を比べて、自分の立ち位置を確認するっちゅう機能が、もともと脳みそにインストールされとるんや。
せやから、比べてまうこと自体は、悪いことでも何でもない。生理現象みたいなもんや。
特に、今の時代はSNSがあるから、大変や。
昔やったら、友達の幸せな報告なんて、たまに会った時に聞くくらいやったやろ?
でも今は違う。
スマホを開けば、24時間365日、友達の人生の“ハイライトシーン”が、洪水みたいに流れてくる。
そら、全部キラキラして見えるわ。
結婚、昇進、海外旅行、ブランドもんのバッグ…。
みんな、自分の人生の“一番ええ部分”を切り取って、見せとるわけや。
ドキュメンタリーやのうて、予告編やねん、あれは。
予告編だけ見せられたら、そらオモロそうに見えるに決まっとるやろ?
そのキラキラした予告編と、自分の日常…言うなれば、舞台裏のドロドロした部分まで全部含んだ本編を比べて、「なんで自分だけ…」って落ち込むのは、ホンマにアカンで。
土俵が違いすぎるわ。
ボクシングの試合に、こっちだけ丸腰で挑むようなもんや。そら負けるわ。
じゃあ、どないしたらええか。
簡単や。
比べる相手を、変えたらええねん。
他人と比べるんやない。
「昨日の自分」と比べるんや。
昨日より、一行でも多く本を読めたか?
昨日より、一回でも多く腹から笑えたか?
昨日より、一歩でも多く散歩できたか?
そんな、ちっっっっっさなことでええねん。
誰にも評価されんでもええ。
自分だけの「成長」や「できたこと」を見つけて、それを自分で「ようやった!」って褒めてあげるんや。
他人からの「いいね!」より、自分から自分への「いいね!」の方が、100億倍、心を元気にしてくれるで。
これが、あんただけの「自己肯定感」っちゅう、最強の武器になるんや。
SNSはな、「他人の人生のドキュメンタリー番組」やと思うて、一歩引いて眺めてみたらええ。
「へぇ~、この俳優さん(友達)は、今こういう役(ステージ)を演じてるんやな」
「なるほど、今回はハッピーエンドな展開か。おもろいやん」
ってな。
自分の人生とは、全く別の物語として楽しむんや。
そしたら、心の中の野次将軍も、だんだん静かになってくるはずや。
「お、ええシーンやないか!」って、ポップコーン片手に応援してくれるようになるかもしれんで。
あんたの人生の主役は、他の誰でもない、あんた自身や。
他人の物語にザワザワしてる暇があったら、自分の物語を、もっともっとオモロくすることに集中しよ。
あんたの人生は、あんたが監督で、脚本家で、主演女優やねんからな。
大丈夫や。
あんたは、そのままで十分、優しいし、素敵やで。
自信、持ちや!
(♪~エンディングの優しいメロディー)
…というわけで、今週はここまで!
いやー、喋りすぎたな。喉カラカラや。
まあでも、人の幸せを素直に喜べへん自分を責める前に、まずは今日の晩ごはん、何にするか考えた方がよっぽど建設的やで。
ワシは角砂糖3つやな。贅沢やろ?
ほな、みんな、また来週!
ゆっくり寝ぇや!おやすみー!
(曲がフェードアウトしていく)
この番組は、あなたの心のスキマを埋める、にちよう村(公認心理師)の提供でお送りしました。
【今回の話のタネ】
◯ 社会的比較理論
人は自分の意見や能力を評価するために、他者と自分を比較する傾向がある、とされています。
特に、自分と似たような状況にいる他者(友人や同僚など)と比較しやすく、その結果、劣等感や嫉妬といったネガティブな感情が生まれやすくなります。
SNSは、この社会的比較を加速させる装置と言えるでしょう。
◯ シャーデンフロイデ
ドイツ語で「他人の不幸を喜ぶ感情」を意味する言葉です。これは、他者の成功に対して嫉妬を感じる(下方比較)ことの裏返しとも言えます。
他者が失敗したり不幸に見舞われたりすることで、自分の自尊心が相対的に保たれると感じる心理が働きます。
決して「性格が悪い」のではなく、自己評価が揺らいでいる時に誰にでも起こりうる感情です。
◯ 自己肯定感
ありのままの自分を肯定し、尊重する感覚のことです。
自己肯定感が高い状態であれば、他者の成功を自分の価値の脅威とは感じにくく、素直に祝福することができます。
逆に、自己肯定感が低いと、他者の成功が自分の不甲斐なさを際立たせるように感じられ、嫉妬や焦燥感につながりやすくなります。
「昨日の自分と比較する」ことは、他人という不確定なものさしではなく、自分の中に確かな評価軸を築き、自己肯定感を育むための有効な手段です。
☆最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
☆この番組が、あなたの心に何かを残せたら幸いです。
他の番組でも、またお会いできるのを楽しみにしています。
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