#9 【SNS・デジタル】SNSの「キラキラ投稿」、見てると凹むわ…
(ピアノとサックスによる、ジャズ風の落ち着いたBGM)
どうも!
身長10センチの妖精、小さいおっさんやで!
(シャキーン!という効果音と共に、ブレイクダンスのヘッドスピンをしながら登場)
よいしょ、ほっと、こらしょっと!
いやー、こないだなぁ、道端に落ちてたスマホの上に、知らん間に乗っかってもうててな。
持ち主の人がスマホを拾い上げたもんやから、ワシ、地上150センチの世界に強制連行や。
ワシにとっては、もう超高層ビルの屋上やで。
風は強いし、足はすくむし。
思わず「アカン!これ以上はアカンて!」って叫んでもうたわ。
まあ、ワシの声は人間の耳には届かへんから、ただの独り言やけどな。
人生、知らん間に高いとこに連れてかれて、降りられへんようになること、あるよな。
…って、やかましわ!ワシの話や!
さ、今夜もそんな人生の迷子たちに、ワシがビシッと道案内したるで!
(♪~『小さいおっさんの、心が軽くなる人生相談~!』~♪ ←おっさん本人が歌っている、ちょっと音程が外れたジングル)
さーて、今夜も早速、お便りを紹介していくで!
ペンネーム、「他人の芝生は青すぎる」さんからや!
……って、そのまんまやないか!
悩みの内容、手に取るようにわかるわ!
こんだけ正直やと、逆に清々しいで!おおきに!
えーっと、プロフィールは…
20代の女性の方やな。
ワシからしたら、20代なんてピッチピチの若者や。
なんでもできるし、なんでもなれる。
うらやましいで、ほんま。
そんな「他人の芝生は青すぎる」さんのお悩み、じっくり読ませてもらうで。
(カサッ…と、便箋をめくる音)
「小さいおっさん、こんばんは。いつも楽しく拝見しています。
私の悩みは、SNS、特にInstagramを見るときのモヤモヤです。
友達が海外旅行に行っている写真や、
高級なレストランでディナーを楽しんでいるストーリーを見ると、
ついつい自分の今の生活と比べてしまいます。
『みんなキラキラしてて楽しそうなのに、私は毎日仕事と家の往復で、なんて地味なんだろう…』
『私だって、あんな風に楽しみたいのに…』
そう思うと、胸がキューっと苦しくなって、すごく落ち込んでしまいます。
友達の幸せを喜べない自分も嫌になります。
このモヤモヤした気持ちと、どう付き合っていけばいいでしょうか?」
…なるほどなぁ。
「他人の芝生は青すぎる」さん、ようわかるで、その気持ち。
ホンマ、痛いほどわかる。
ワシもな、他の妖精仲間のSNSとか見んねん。
そしたらな、「フカフカの苔のベッドで熟睡なう」とか、
「樹液のシャンパンタワーでパーティー!」とか、
そらもう、キラキラした投稿ばっかりや。
それに比べてワシはどや。
年中、この青いジャージや。
寝床は、誰かが落とした手袋の中や。
あったかいからええねんけどな。
でも、キラキラ投稿を見た後は、さすがに思うで。
「ワシの生活、色味少なすぎんか?」て。
青ばっかりやないか!て。
(シーン…と静まり返る)
せやからな、「他人の芝生は青すぎる」さん。
落ち込むんは、しゃあない。
人間やもん。妖精かて、そうや。
みんな、隣の家の晩ごはんが、自分のとこの晩ごはんより、いっつも豪華に見えるもんやねん。
こっちはメザシやのに、隣はフルコースのディナーに見える。
でもな、実際は隣もサンマ定食かもしれんのやで?
角度と照明で、めっちゃ美味そうに見せてるだけかもしれへん。
…なんてのは、まあ、半分冗談でな。
(BGMのボリュームが少し下がり、落ち着いた雰囲気に)
こっからは、真面目な話をしよか。
まず、大前提として覚えといてほしいことがあんねん。
それはな、「SNSは、人生の“予告編”や」ってこと。
映画かて、一番オモロイとこ、カッコええとこ、感動するとこだけを繋ぎ合わせて、予告編を作るやろ?
退屈なシーンとか、主人公が悩んでるシーンは、予告編には入れへん。
SNSもそれと一緒や。
みんな、自分の人生の“ハイライト”だけを切り取って、上手に編集して投稿しとるんや。
旅行、パーティー、記念日…そういう特別な瞬間だけをな。
誰も「今日、寝坊して上司に怒られたなう」とか、「給料日前のモヤシ炒め、3日目突入!」なんて投稿は、わざわざせんやろ?
(たまにおるけどな、そういうオモロイやつ)
せやから、「他人の芝生は青すぎる」さんが見てるのは、友達の人生の“予告編”やねん。
そのキラキラした予告編と、自分の“本編”まるごとを比べたら、そら凹むに決まってるやんか。
ええとこどりのダイジェストと、ノーカット完全版を比べてるようなもんや。
そんなもん、勝負になるわけないねん。
「じゃあ、どうしたらええの?」って話やんな。
具体的な方法を3つ、教えたるわ。
一つ目は、「比べる相手を、昨日の自分にする」こと。
人と比べてまうのは、人間の性(さが)みたいなもんで、なかなかやめられへん。
せやったら、比べる相手を変えたらええねん。
他人やなくて、過去の自分と比べんねん。
「昨日より、ちょっとだけ仕事がスムーズに進んだな」
「先週より、5分早く起きられたな」
「1ヶ月前より、肌の調子がええな」
なんでもええ。
どんなちっさいことでもええから、自分の成長を見つけんねん。
SNSのキラキラ投稿を探す時間があるんやったら、自分の“ええとこ”を探す時間にしたってくれ。
二つ目は、「SNSから、ちょっとだけ距離を置く」こと。
これ、『SNSデトックス』とかいう言い方もするけどな、要は「スマホ、ポイッ」や。
簡単やろ?
見ててしんどいなら、見なけりゃええねん。
アプリをホーム画面の見えにくいとこに移動させるとか、寝る前の1時間はスマホを触らんとか。
週末だけログインする、とかでもええ。
その空いた時間でな、本を読んでみたり、ゆっくりお風呂に入ったり、近所を散歩してみたりするんや。
画面の外にも、世界は広がってるんやで。
道端に咲いてる花とか、空の雲の流れとか、そういうのを見てる方が、よっぽど心は穏やかになるもんや。
三つ目は、「自分の“好き”を、SNSで発信してみる」こと。
これは、ちょっと上級編かもしれんけどな。
見る専門から、発信する側に回ってみるんや。
なにも、キラキラした投稿をせなあかんわけやないで。
「今日の空、めっちゃ綺麗やった」とか、
「このお菓子、めっちゃ美味しかった」とか、
「この曲、最近のお気に入り」とか。
自分が「ええな」って思ったもんを、写真に撮って、自分の言葉で投稿してみるんや。
そうするとな、不思議なもんで、日常の中にある「ええな」を探すクセがつくねん。
他人のキラキラを探すんやなくて、自分の足元にある、ささやかな幸せに目が向くようになる。
ええか?
SNSは、しょせん他人さんの人生のダイジェスト版や。
そんなもんに振り回されて、自分の価値を決めつけたらアカン。
君は、君の人生という、世界で一本だけの映画の主人公なんやで。
地味なシーンもあれば、パッとせぇへん日もある。
それが当たり前や。
キラキラしとるのがエエわけやない。
自分なりに、じんわり温かい光を放ってたら、それで十分やねん。
君は君のままで、最高に輝いとるわ。
自信、持ちや。
(優しいオルゴールのBGMが流れ始める)
さて、そろそろお別れの時間やな。
今夜も最後まで付き合ってくれて、おおきに。
夜は、どうしても色々考え込んでしまう時間や。
でもな、考えすぎてしんどなったら、ワシのこと思い出してや。
青いジャージのちっさいおっさんが、ブレイクダンスしながら「なんとかなるで!」言うて応援しとるから。
ほな、また来週。
ええ夢、見ぃや。おやすみ。
(BGMがフェードアウトしていく)
この番組は、あなたの心のスキマを埋める、にちよう村(公認心理師)の提供でお送りしました。
【今回の話のタネ】
〇 ハイライト・リール現象
SNSでは、人々が自分の人生で最も成功したり、楽しかったりした瞬間(ハイライト)だけを切り取って投稿する傾向があります。他人の投稿を、自分の日常生活全体(舞台裏も含む)と比較してしまうことで、不満や劣等感を抱きやすくなる現象を指します。
〇 社会的比較理論
人は、自分の意見や能力を評価するために、他人と自分を比較する生来の欲求を持っているという理論です。比較には、自分より優れた人と比較する「上方比較」と、自分より劣った人と比較する「下方比較」があります。SNSでは上方比較が起こりやすく、自尊心の低下につながることがあります。
〇 SNSデトックス(デジタルデトックス)
一定期間、スマートフォンやSNSなどのデジタルデバイスから意図的に距離を置くことで、ストレスを軽減し、現実世界の活動や人間関係に集中することを目的とした取り組みです。精神的な健康を保つための有効な手段とされています。
☆最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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