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失敗のあと、どう戻る? ③

ー 心を切り替える4つのスイッチ

③ アクションのスイッチ

体は、心より先に動かせる

心がノンフローに振れると、
体はその状態に反応します。

・恐怖や不安 → 肩がすくむ
・苦しさ → 背中が丸まる
・焦り → 動きが小さくなる
・怒り → 全身に力が入り、ギューッと固まる

これは特別なことではなく、
心と体がつながっている自然な反応です。

たとえば、バスケットボールの試合中なら

ミスして「怒られるかも」と思う → 肩がすくむ
失敗が頭から離れない → 背中が丸まる
「次も外したらどうしよう」 → 動きが小さくなる
イラッとした → 全身に力が入る

こうしたことは、実際によく起きています。

これらは一例ですが、
こんな具合に心がノンフローに振れると、
身体がその心の状態に反応します。

そしてそのまま何らかの行動に入ると、
当然、動きも、判断も、鈍くなります。

ここで大事なのは、

心はすぐには変えられなくても、
体は自分の意志で強制的に
すぐ動かせるということです。


なぜ体を動かすと変わるのか

脳は、「今の体の状態」からも
今の自分の状態を判断しています。

胸を張っているときと、
下を向いて背中を丸めているときでは、
脳が受け取る情報が違います。

・姿勢が広がる → 余裕のサイン
・姿勢が縮こまる → 防御のサイン

つまり、
体の形はそのまま「今どんな状態か」の
メッセージになっているのです。

だからこそ、
あえて体を使って
フローな風を呼び起こす行動をします。

胸を少し張る
一歩強く踏み出す
足をトントン鳴らす
拳を軽く握る

そうすることで脳は、
「切り替えたいんだね」
「あ、整えていくモードなんだな」
と再評価を始めます。

これは気合いではありません。
状態の書き換えです。


パワーポーズという考え方

心理学では、
「パワーポーズ」と呼ばれる
姿勢の研究があります。

胸を開き、腕や足を広げるような姿勢を取ることで、自信や落ち着きの感覚が変化する可能性がある、という報告もあります。

もちろん、パワーポーズが
万能な方法というわけではないのですが、
大事なのは、
姿勢が心に影響を与えることがある
という仕組みです。

あなた自身が、「この動作をすると整う」と
経験を普段から重ねれば、
それはあなた専用のスイッチになります。


呼吸は、最強のスイッチ

そして忘れてほしくないのが、呼吸です。

ノンフローのとき、呼吸は浅く、速くなります。

気づいていなくても、
息は短く、胸のあたりだけで止まりがちです。

呼吸が浅いままだと、
体も思考も防御モードのままになります。

ここには、ちゃんと理由があります。

呼吸が浅く速くなると、
脳は「危険があるかもしれない」と判断します。

もともと私たちの体は、

・走っているとき
・追いかけられているとき
・緊張しているとき

呼吸が速くなる仕組みになっています。

だから、
浅く速い呼吸=緊急事態
と脳は受け取ります。

すると、

・戦うか
・逃げるか

という“戦闘モード”に入ろうとします。

その結果、

・体が固まる
・視野が狭くなる
・思考が防御的になる

という状態が続いてしまいます。

さらに、
呼吸が浅い状態が続くと、
気持ちを安定させる脳内物質の働きも弱まり、
不安やイライラが強くなりやすいことも分かっています。

つまり、

呼吸は、心の状態の
“原因”にもなっているのです。


だからこそ、

鼻からゆっくり吸う
口から長く吐く。

そして長く吐き、吐き切ることがポイントです。

呼吸一つで、止まった世界がまた動き出す
By Elly

吐く息が長くなると、
体は「安全側」に戻ろうとします。

呼吸がゆるむと、
・肩の力が抜ける
・視野が少し広がる
・判断が柔らぐ

小さな変化が起きます。

呼吸は、
どこでも、いつでも、自分さえいればできる。

しかも、思いついたこの瞬間からできます。

だから私は、呼吸は
“最強のアクションスイッチ”だと思っています。


アクションスイッチの本質

アクションスイッチの本質は、
「動ける自分」を思い出すことです。

ノンフローのとき、
私たちは止まります。

思考が止まり、
体が止まり、
判断が止まる。

本当は動ける力を持っているのに、
“固まった状態の自分”に上書きされてしまう。

だからこそ大切なのは、

心が完全に整ってから動くのではなく、
動くことで整う方向へ寄せていくこと。

言葉を変える。
表情をゆるめる。
体を少し動かす。

この3つは、全部つながっています。

どれか一つを動かすと、
他も少しずつ動き始める。

アクションのスイッチを入れ、
呼吸を整えると、

脳はこう再評価します。

「今は戦闘モードじゃないかもしれない」
「動ける状態に戻りつつある」

すると、

視野が少し広がり、
判断がやわらぎ、
次の一手に意識が戻ります。

言葉や表情スイッチと同じように、
ほんの少しフロー側に振れるだけでいい。

完璧に整う必要はありません。

1ミリでも戻れば、
その1ミリが次の動きを変えます。

つまり、
Do it の質が変わる、ということです。


次は「思考」

言葉で意識を戻す。
表情で固まりをゆるめる。
体で状態を動かす。

そして最後は、
「何を考えるか」です。

ノンフローのとき、
思考は勝手に暴走します。
でも私たちは、
その“次に選ぶ思考”を
選び直すことができます。

次回は、
思考を「消す」のではなく、
思考を「選び直す」ためのスイッチを、
丁寧に見ていきます。

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