夏の音ーー父と過ごした最後の花火
「もっと激しくないとつまらんねぇ!笑」
父が言った。
今どきの花火は音が小さく、煙も少ない。
団塊の世代の父は、昔は良かった。と思い出にひたっていたのかもしれない。
毎年、夫の実家の前の小さな公園で花火をするのがお決まりだ。
父は冗談を言うのが好きだ。
時にはデリカシーのない冗談を言うこともあり…嫁である私はモヤモヤしたりもしてきたけれど。
それも今は、温かな思い出。
大好きな父だから、もっとほんとの娘みたいに関わりたい。
そんなことを思っている矢先だったのに。
まさか、先日の花火が、最後の思い出になるなんて。
みんなで花火を楽しみ、手巻きを食べ、人狼をして、お酒が飲めない父はノンアルコールドリンクを美味しい!と言って飲み、写真を撮って。
花火の本数が足りなかったから、今年の夏はもう一回花火しようか!
なんて話してたのにね。
手持ち花火の音、たしかにもっと昔は大きかった気がする。
もっと激しく光を出していた気がする。
みんなが楽しめるようにろうそくと、水の入ったバケツを必ず用意してくれていた父。
すべてがなつかしくて、いないことが信じられなくて、また来年も一緒にしたいよって思う。
子どもたちをたくさんたくさんかわいがってくれて、みんなじいちゃんが大好きだった。

今の花火の音は小さいけれど、父を思い出す大切な音になったよ。
☆☆☆
今回の記事は、
Saka.先生の企画への参加記事です▽
テーマは
[A]私の夏の音
⭐︎ 概要 ⭐︎
自分にとっての夏の音のエピソードや、それにまつわる記憶や感情など、皆さまの夏を感じる音について語っていただきます。
夏祭りにふさわしくないかもしれない、不謹慎かもしれない…とも思いましたが、Saka.先生も背中を押してくださったので書かせていただきました。
大好きな父のことを書くことができて良かったです。
最後まで読んでくださりありがとうございました💕
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