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note創作大賞2026参加作品の中で読み終えた長編に関する個人的な感想をまとめたnote

 note創作大賞2026の読者選考期間も残りわずかというところで、四作品の感想をまとめたnoteを書いていきます。

 コメントを書き込むことで作品を応援したい気持ちはありますが、謎解き要素を含む作品に関しては何気ない予想コメントが今後の展開の重大なネタバレになりかねないジレンマがあります。
 コメント欄を先に読んではいけない、という決まりもありませんしね。
 読んでいて面白かったから宣伝はしたいけど、感想ポストで内容をネタバレしちゃうのは避けたい……。

 なので、こちらのnoteで個人的な感想文をまとめさせていただきました。
 わざわざお越しいただくような形になってしまいますが、ご理解いただけたら幸いです。


『櫻の下に貴方を探す』

 五人のメンバーからなる人気配信者集団『櫻の下に埋まっているか?』(通称『櫻埋さくめ』)が、そのメンバーのうちの一人・ローズの失踪した家族に関する事象に関わっていく――。というのは表向きの話。物語が進むにつれて情報は集まってきて、すべてが一度終わったかに見えるが、それもまた演出。読者(または櫻埋のリスナーたち)に「ドッキリでした!」と明かされるあたりが、結局のところ『人の不幸をダシにした創作怪談』の再演のようになっていて、巧妙な構成となっています。
 大学生がわいわいやっている姿を描いているのですが、読者と『俺』に明かされた悲しい真実を鑑みると、ハッピーエンドとは言いがたい後味の悪さがあります。櫻埋のメンバーだけでなく、脇を固めるキャラクターたちもクセが強くて面白いので、オススメです!

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『終わりの仔』

 始まりは反社会的組織・東條組若頭の瓜生静に送られてきた書状から。そこから『女衒』の一族――ある女(あるいは、雨ヶ埼の『女』)の怨霊と、禁足地に足を踏み入れてしまった愚かな動画投稿者の不審死と。介入しようとしたヤクザたちがどんどん死んでいく。累計キル数がエグい(ラストバトルで死んだ雨ヶ埼の方々も含めて)。個人的には、間宮さんが関わってきてからの推理パートがよかったです。やられっぱなしだった物語が一転して攻勢に。タイトルを回収したくだりも好きです。令くん……。

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『縛ラレ天使の首縊り』

 塾講師のアルバイトをしている大学生の鳴海茉莉ちゃんが妙な男(佐野祥悟)から最悪の占い結果を告げられたところから始まるホラーミステリー。毒親要素もかなり強め。
 占い師から塾講師へのジョブチェンジを果たした佐野くんの過去が開示されてからは茉莉ともども一気に佐野くんの味方になりました。あんまりすぎるので。そのあんまりすぎる過去が、佐野くんが担当することになった少年・野崎壮一くんの家族(特に母親)とも関係してくるのです。全部がつながった辺りがめちゃくちゃアツかったですね。佐野くん一人で納得してないで読者にも教えてよ(※茉莉ちゃんと壮一くんの一度死んだ時期を聞いたとき)。
 死刑執行のシーンはちょっとだけ可哀想かもしれないなって思ったんですがお焚き上げのシーンはそこまで可哀想じゃなかったです(とにかく佐野くんは茉莉ちゃんと壮一くんの待つところに生きて帰ってほしい、の願いの方が強かった)。でも自分、飛鳥のこと嫌いになりきれないところもあるよ(許してはならないと思うけど)。
 秋犬さん、一度この作品について感想戦させてもらえませんか(?)
 これってこうですか、って聞きたいところをまとめておくので(???)
いやまあ聞いてわかったところで自分が満足するだけなので、お手間をかけさせるだけなんですけど……(せやね)。
 一番迫力があったのは壮一くんの母が新興宗教にのめりこんでいくくだりでした。こわい。こういう人、実際にいるんだろうな……。これ以外にも塾関連のエピソードに現実にあり得そうな感じがして、恐ろしかったです。

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『花のをすくに』

 土着信仰ホラーであり、霊術バトルモノでもある。土葬文化が残っている餐原町。びわ湖湖畔の田舎町を支配しているのは、医者一族の祭原家。母の急死により父に引き取られた慈愛しげみ。慈愛は祭原家が捕らえている口無し様のお世話係になるのでした。慈愛と口無し様のコンビ、いいですね。口無し様は祭原家に恨みは持っていても、心から敬い料理を作ってくれる慈愛のことは守ってくれている(死体を食べてましたが。過去に)。育乃さんが食べられたシーンはびっくりしました。あとから育乃さんが死んで、蘇生させ、森之進がどうにかしているというのは明らかになるんですが……。克生の性根の曲がったお山の大将(?)感は嫌いじゃないです。
 そんでもって、号! 号くん! 金魚を愛し、金魚に愛された男! 感想文を書くためにあらすじから読み直したんですが、号くんが主役だったんですね、この物語は! なるほど! 自分は慈愛とのダブル主人公だとばかり思っていました。自分は号くんレベルでなんもさっぱりわからんので、作中で教えてくれるのは助かりました。ありがてえ。







 ここからは蛇足というか、いろいろな長編を読んできての気付きみたいなものを書こうとしていたんですが、コピペをミスって消し飛ばしてしまいました。なんてこったい。前もあったなこういうこと。しまった! と思った時には時既に遅し。

 ……えー、思い出しながら書きます。

 読者としては最初に人物紹介パートがあったキャラのことを、ヒヨコの刷り込みのように「むむ! このキャラ(仮にAとします)がこのお話の主人公だなっ!」と思っちゃうので、お話が進むにつれてAの出番が少なくなってくると「あれっ?」ってなります。

 語り手としての主人公と、物語の軸としての主人公がいるのはいいと思うのですが、この二つの主人公が離れれば離れるほど、読者は「思ってたのと違うかも」の違和感を抱いてしまう。二つの物語が同時に進行しているから、覚えておかねばならない情報も増えて「この人は何の人だったっけ?」と前のページを読み返すなど。

 Aの出番が少ない代わりにあとから出てきた(サブキャラクターだとばかり思い込んでいた)Bのサイドストーリーがつらつらと長引くと「こっちを書いている方が楽しくなっちゃったのかな……」という余計な思考が出てきます。せめて物語を締めくくるのはAであってほしいです。いや、勝手に主人公だと誤解しているのは読者なんですけどね。

 自分は宣伝が目に入ったら「読んでみるかー」と読んでいるんですが、ある意味『作家読み』のような状態になっています。意図せず『作家読み』していると、なんとなく、キャラクターたちが、名前が違うだけで中身は同じような人、に見えてしまうことがあります。
 あくまで趣味の範疇で書かれたものですから、作者が好きなように好きな属性を盛り込んで「いつもの」を書いてもいいので、これは過去の作品を読みまくった結果として過去作の情報が脳内にインプットされてしまっている読者の自分が悪いです。いったん忘れるべきだと思います。選考委員さんは過去作は一切読んでません(……かどうかはわかりませんが、応募作以外のネタが審査に関わるもんなんですかね?)から、ぜんぜん気にしなくていいことを書きました。一人の作者から出力されたものだとしても、いろんなバリエーションがあってもいいんじゃないか、という些細な提案です。気にしないでください。

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