「通訳ガイド×好き」で、自分らしい仕事をつくる
英語を使って仕事をしてみたいと思っていても、
「まだ自分には英語力が足りないかも」
「もっと経験を積んでからの方がいいかな」
と、なかなか一歩を踏み出せないことってありますよね。
私自身、通訳案内士として活動を始めたものの、これからどんなふうにキャリアを作っていこうかな…と最近よく考えています。
通訳案内士の仕事というと、
東京、箱根、京都、大阪などを何日もかけて案内するロングツアーを思い浮かべる方も多いかもしれません。
もちろん、そうした王道の観光地を案内できることも大切です。
("全国通訳案内士"という資格をとったのだから、全国をまわるのが本来あるべき姿なのかもしれません)
でも、私の場合はまだ子どもも小さく、何日も家を空けるような仕事はなかなか難しい。
だったら、
「自宅から通える範囲で」
「日帰りで」
「自分の好きなことや得意なことを生かして」
そんな風にガイドの仕事を作っていけないかな、と考えるようになりました。
「好き」を、少しずつ専門分野にしてみる

そこで最近、私がもっと深く学んでみたいと思っているのが「日本酒」です。
もともと日本酒を飲むのは好きなのですが、
「これ、おいしい!」
で終わってしまうことが多くて。
なぜおいしいと感じるのか。
どんな料理と合わせるといいのか。
ラベルには何が書かれているのか。
そんなことを、もう少し自分の言葉で説明できるようになりたいと思うようになりました。
来年あたりには、SAKE DIPLOMA(酒ディプロマ)の資格にも挑戦してみたいと考えています。
そんな中、ある旅行会社が募集していた「日本酒テイスティングツアー」のガイドに手を挙げる機会がありました。
場所はお店(Bar)が決まっており、そこでお客様に飲み比べをしてもらいながら日本酒の作り方や文化を紹介するというもの。
それを見た瞬間、
「これ、やってみたい!」
と思って、思い切って応募してみました。
そして先日、ついに日本酒のツアーを担当することができたんです。
日本酒を通して、日本と海外をつなげられたら

実は、私が日本酒に惹かれる理由は「お酒が好きだから」だけではありません。
私は兵庫県にある酒蔵が並ぶエリアで育ったので、子どもの頃から酒蔵のある風景が身近にありました。
当時は特別なことだとは思っていなかったのですが、大人になって振り返ると、あの風景も自分の原点のひとつなのかな..と思います。
それともう一つ。
以前、国際見本市で海外企業のブース通訳を担当したときに、強く感じたことがありました。
それは、
「事業を海外に進出させるってめちゃめちゃ大変」
ということ。
自分がイギリスに引っ越した時、アウェイに乗り込んでいく気持ちを多少は体験しましたが、それとは比べものにならない苦労があるんですよね。。。
現地で販路を作るためにdistributor(卸売業者)を見つけたり、どんな商品が売れそうか反応を見たり、人脈を作ったり…
事業ってただでさえ上手くいかなくて当たり前の世界です。
さらには言語や文化の壁もある。
それでも海外に進出しようとするその姿を初めて間近で見て、
「こういう挑戦を、私も応援できたらいいな」
と思うようになりました。
もちろん、私はプロの通訳者のように、高度な通訳を何時間もこなせるわけではありません。
でも、通訳ガイドという立場だからこそできることもあるのではないかと思っています。
日本に来てくれた海外の方に、
「このお酒には、こんな背景があるんですよ」
「この酒蔵には、こんな歴史があるんですよ」
と伝えること。
日本酒を入り口に、日本の文化や作り手の想いを伝えること。
そんな小さな「橋渡し」なら、私にもできるのかもしれない。
最近はそんなふうに思っています。
初めての日本酒ツアーで感じたこと

今回、初めて日本酒のテイスティングツアーを担当して、ありがたいことにお客様から5つ星のレビューをいただきました。
もちろん、まだまだ知らないこともたくさんあります。
英語も、日本酒の知識も、これからもっと勉強していきたいです。
でも今回の経験から、
「全部できるようになってから始めなくてもいいんだな」
と思えるようになりました。
興味のあることを少し深く学んでみる。
できそうな仕事があったら、まず手を挙げてみる。
実際にやってみて、また必要なことを勉強する。
そんなふうに少しずつ、自分なりの専門分野を作っていく方法もあるんだと思います。
あなたなら、何を英語で伝えてみたいですか?

英語を使って何か仕事をしてみたいけれど、
「私には特別なものなんてない」
と思っている方もいるかもしれません。
でも、
和菓子が好き。
地元を散歩するのが好き。
神社やお寺が好き。
アニメが好き。
電車が好き。
日本の家庭料理が好き。
そんな「好き」の中に、その人にしか伝えられないものがあるのかもしれません。
海外から来た人にとっては、私たちにとって身近なものこそ、面白かったりします。
だから最初から「仕事になるような特別な専門性」を探さなくてもいいのかなと思います。
まずは、
「私は何が好きなんだろう?」
「何なら人に話したくなるだろう?」
と考えてみる。
そこから少しずつ英語を足していけば、自分らしい仕事につながっていくかもしれません。
私もまだ、その途中です。
日本酒のことをもっと学んで、いつか酒蔵さんと海外のお客様をつなげるような仕事ができたら。
そんなことを考えながら、少しずつ進んでいきたいと思っています。
