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【18】重曹② 酸の種類による実験

 前回は、サワードウを念頭に、重曹の基本的に性質について確認した。 使用する酸の種類によって風味や重曹のはたらき具合が違ってくるという話だが、では、具体的にどう違うのだろうか?

重曹の性質
 ①強酸と反応: ナトリウム塩と二酸化炭素ガスと水になる。
 ②加熱: 二酸化炭素ガスと炭酸ナトリウムに分解される。
・・・ということなので、重曹をサワードウ生地に混ぜ込んで加熱すると、
①’ サワードウの「サワー(すっぱい)」の部分が重曹と化学反応して二酸化炭素ガスが発生して
②’ 加熱によって二酸化炭素ガスが発生して
ー> ー> ー> 生地が膨らむ。

【17】重曹①

重曹×酸の比較実験

 使用する酸によって、バタークッキーの仕上がりがどう変わるのかを実験してみた。細かい分量調整は、いつものようにChatGPT先生にお任せである。なお、クッキーを選んだ理由は、単純に消費の問題だ。たとえば、マフィンを一気に30個焼いても食べきれないけれど、シンプルなクッキーなら、乾燥剤(シリカゲル)と一緒に密閉容器に入れて冷蔵庫で保存しておけば、50枚くらいあっても消費できる(と思う)。

実験テーマ

重曹を使うクッキー生地に、酸(リンゴ酢/プレーンヨーグルト/サワードウ)を加えることで、焼き上がりの形状・食感・風味にどのような違いが出るかを比較する。

仮説

1.リンゴ酢:酸性度が高いので重曹とよく反応し、高さが出る。また、二酸化炭素ガスのはたらきにより、軽い仕上がりになる
2.プレーンヨーグルト:乳酸の風味が加わってしっとりする
3.サワードウ:独特のフレーバーになる

レシピ(10枚前後)

 ChatGPTに作ってもらったレシピを一部改変して使用した。

共通ベース生地
・薄力粉 100 g
・砂糖(グラニュー糖 or 三温糖) 40 g
・バター(有塩) 50 g(室温に戻す)
・卵 ½個(約25 g)
・重曹(ベーキングソーダ) 小さじ¼(約1 g)
・バニラエッセンス(任意) 少々

使用する酸の種類と分量
パターン1 コントロール
           重曹を、ベーキングパウダー(小さじ1/3~1/2)と置換
パターン2  プレーンヨーグルト  10 g
            配合方法:卵を10 g減らして置換
パターン3  リンゴ酢 小さじ¼(約1.25 ml)
         配合方法:卵を加えるタイミングで混ぜる 
パターン4 サワードウ(捨て種)10 g 
         配合方法:卵を5 g減らす

作り方
1. バターと砂糖をボウルでよく混ぜる(クリーム状)。
2. 卵+酸性液体を加えてよく混ぜる。
3. **粉類(薄力粉・重曹)**をふるって加え、ゴムベラでまとめる。
4. 生地を冷蔵庫で20〜30分休ませる(固さを揃える)。
5. 12等分して丸め、軽く押して平らにする。
6. 170℃で12〜15分焼成。焼き色と広がりを記録。

 なお、小さじ1/4を計るためにちゃんとした計量スプーンを買ったところ、ものすごく使いやすかった!ふだん使っている100均の計量スプーンと全然ちがう。

貝印 KAI SELECT 100 計量スプーン 1.25ml 小さじ1/4 (ひとつまみ)
「ひとつまみ」とは小さじ1/4のことらしい。。。初めて知った。

結果

実験結果
  • サワードウは、全体的に少し大きめになった。

  • リンゴ酢は、気泡が大きい。

  • ヨーグルトは、焼き色が控えめである。

 裏面を見ると、気泡の入り方に違いがある。ヨーグルトは密な感じがするし、リンゴ酢とサワードウでは気泡が発生した形跡がある。ヨーグルトよりも酸性度が高いので、より強く重曹と反応したのだろうか。 

4.サワードウの裏面


 また、「4.サワードウ」の裏面をよく見ると、周縁部に細かい気泡の跡が集まっていた。(バターが溶けて)生地が柔らかい状態でガスが発生したために、横方向に延びたのだろう。 

 では、「2.ヨーグルト」の気泡が少ない理由は何だろうか?焼く前にガスが逃げたか、焼いている最中にゆっくりと反応が進んだかのどちらかしかないと思うけれど、なぜそうなるのかは分からない。乳タンパク質と重曹がなにか反応するのだろうか?・・・疑問ばかりが増えていくので、とりあえず、別の機会に考えることにする。

味と食感

  • 2.ヨーグルト:比較的しっとりしている。味にあまり特徴がない。

  • 3.リンゴ酢:サクッとした軽い口当たりになった。さっぱりとした風味なので食べやすい。

  • 4.サワードウ:リンゴ酢と同様に軽い感じがする。食後に口に残る風味が独特なので、好みが分かれるかもしれない。


 今回試した中では、リンゴ酢入りが一番おいしいと思う。
 リトマス紙を用意して酸性度をチェックしたり、焼き始めの生地の温度や、重曹と酸を一緒にしてから焼き始めるまでの時間を工夫すれば、もっと色々なことがわかりそうだ。

 また、クッキーなどの焼き菓子から離れて、たとえば、重曹とヨーグルトを入れてプレーンオムレツを作ったらどうだろう?「酸と加熱によって二酸化炭素ガスが発生する」という条件は満たすのだから、重曹のはたらきで、ふっくらしたオムレツになるかもしれない。湯豆腐でも良さそうだ。切り出し昆布と米酢と重曹の組合せで、ふわっと滑らかな豆腐になる気がする。(↓訂正を追記) 

考え始めるとキリがないので、とりあえず今回はここまで。また気が向いたら調べよう。


2025/10/17 追記
 豆腐の風味や色が変わりやすいので、シンプルな料理はダメだな、と思い直した。キムチ鍋や麻婆豆腐を作る際に、豆腐の下茹でに微量の重曹を加えるのは良いかもしれない。また、単純にタンパク質が緩むのだから、イカ団子や鶏肉のツミレを練るときに加えて、濃いめの味付けにするとよさそうだ。





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