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黒島で、そろをたのしむ

石垣島のフェリー乗り場で、看板を偶然見かけました。

「黒島牛まつり。抽選で牛一頭が当たる!」

そんなお祭りがあるのか、と驚きました。牛が一頭当たる。そのインパクトはあまりに強くて、素直に「すごい!」と感動したのを覚えています。


牛が主役の島を走る

黒島は、その形から「ハートアイランド」と呼ばれています。
また、人間よりも圧倒的に牛の方が多い「牛の島」としても知られています。

ここで育った子牛たちは、全国各地へと旅立ち、やがて「松坂牛」や「石垣牛」といったブランド牛になるそうです。
そんなエリートたちの故郷を、私は一台の自転車で巡ることにしました。

島は基本的に平坦で、外周は約12.6km。のんびり漕いでも1時間ほどで一周できてしまうサイズ感が一人旅にはちょうどいい心地よさです。


黒島研究所と、牛くじ

島内には、「黒島ビジターセンター」や「黒島研究所」があります。
中でも黒島研究所では、主にウミガメの研究が行われており、さながら博物館や水族館のような施設であり見応えがあります。


黒島研究所の牛くじで当たった牛のぬいぐるみ


その他にも、キャングチや所々で現れる海岸など、見どころがたくさんあります。
例えば、自転車を止めて海岸で一人まったりとしていたら、野生のウミガメが泳いでいるところに遭遇しました。
写真には収められませんでしたが、そういった体験もまた乙な気がしています。


キャングチのシーサー


耳が拾う自分だけの音

レンタルした年季の入った自転車に跨り、平坦な道を漕ぎ出します。
すると、驚くほど静かであることに気づきました。

聞こえてくるのは、カシャカシャという自分の自転車のチェーンの音。それと、湿り気を帯びた風の音。時折、遠くで聞こえる、牛たちの「モー」という低い声だけ。

空が、とにかく広いです。
都会での暮らしに慣れ、自然の中で暮らす感覚を忘れかけていた私にとって、この「自分以外の音」がほとんどしない時間は、言葉にできないほど心地よいものでした。


連なる石垣


お祭りの日ではないからこそ、出会えた景色

あいにく今回の私の旅程は、お祭りの日とは重なりませんでした。
でも、お祭りの日ではないからこそ出会えた、静かな黒島もまた、とても素敵でした。

もし今回、お祭りの熱狂の中にいたら、私はこの「音」に気づくことはなかったかもしれません。
黒島が本来持っている、呼吸をするような静寂を知ることもなかったはずです。

島の人たちが大切に育ててきたこの島が、お祭りの日にどんな熱気に包まれるのか。
来年が楽しみです。


2026年への楽しみ

お祭りに「行けなかった」からこそ、私のカレンダーには、最高に楽しみな予定が一つ書き込まれました。

「絶対に行きたい」という気持ちを持ち続けてずっと公式Instagramをチェックしていたところ、2026年の開催が決まったと発表がありました。
来年こそは、と息巻いています。



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