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ボーイフレンド💛~友情から恋へ発展していく物語~(第28話)

(第28話)

第4章 ~告白~ 


看護学校の卒業式から2週間が経った。
私の最初のお仕事は、研修生として、あちこちの病院で経験を積んだ後、自分に適合した配属先が決まるらしい。

社会人かぁ……。
これから色んなこと学んで成長していくのかな〜。

この頃の私は、大人になっていく自分の責任感を感じていた。

「アタシがあんたを守るから」

卒業式の日にそう言ってくれたユウコ。
でももう、守られてばかりじゃいけないんだよね?

あの卒業式の日から、トオルくんには1度も会ってない。
だから、また以前のように普通に接することが出来るのか自信がなかった。
今日は、久しぶりに4人が集まる・・──────。

ユウコと待ち合わせして、2人でお店に入った。
4人用のテーブル席で、一番奥の壁側へ案内された。
しばらくすると、トオルくんが入ってきた。

「トオル!こっち、こっち」
ユウコが、手招いて合図する。

トオルくんは、真っ直ぐ私たちのテーブル席へ来ると、ユウコの向かい側の席へ腰を下ろす。
「リョウは?まだ来てないのか?」

リョウちゃんは、少し遅れて店に入ってきた。
そして、私の向かい側の席へ腰を下ろした。

みんな揃うと、まずユウコが話し出した。

「よしっ!みんな揃ったね。みんな就職したら、こうやって集まれなくなると思ったから、ね」
そして、私の方を向くと「サオリ!卒業おめでとう」って言った。

「今日は、サオリの為にみんな集まってくれたんだよ」
「え?私の為・・・?」

ユウコは、高級そうな万年筆をプレゼントした。
「就職先でも使える日用品に使って」って、言ってくれたけど。
「日用品」って、高級すぎて使うのがもったいないよ。

そう思ったけど、有難く頂戴した。

続いて、トオルくんが「オレからは、サオリちゃんに似合いそうだったから」って、リボン型のカチューシャをプレゼントしてくれた。
そして、リョウちゃんからは‥‥。

「次は、オレの番か。いろいろ迷ったけど、サオリの大好物の”チーズケーキ”買ってきたぞ。誕生日過ぎちゃったけど、とりあえず・・・おめでとう」
そう言って、2個入りの美味しそうな「チーズケーキ」をくれた。

「わぁ!サオリの誕生日、覚えててくれたんだぁ~」
「あったりまえじゃん!」

私たちの会話を聞いてトオルくんが、何かを思い出したように呟き始めた。
「ふぅーん。 誕生日・・・。 チーズケーキ。・・・ねぇ・・ー」

トオルくんが、こっちを見ている。
まるで、私とリョウちゃんに「ヤキモチ」を妬いているみたいに・・────。

そういえば、トオルくんにケーキを奢ってもらったときに、1個も「チーズケーキ」は出てこなかったな。
そんなことを考えていたら、突然リョウちゃんが「オレも、発表しちゃおーかなー」って勿体ぶったような発言をした。

「何?新しい彼女でも出来た?」
トオルくんが唐突に聞くと、すぐにリョウちゃんが「違ぇ~よ」って、反応が返ってきた。

「実はオレも・・・」

リョウちゃんは、1回言葉を飲んでから、嬉しそうに声を上げた。
「就職が決まりましたぁ~!」

「カメラマンの仕事が決まったんだね」
ユウコが、横から口を挟む。

「違う、違う」
リョウちゃんが、首を横に振って否定すると・・・。

「何よ?勿体ぶらないで早く言いなさいよ!」
ユウコが、イラっとして言い返した。

琉薬リュウヤクっていう薬品会社だよ。営業マンって感じ?病院で使う薬品とかを運ぶ仕事だな」
「へぇ~。じゃ、サオリちゃんと顔を合わせるかもしれないね」

今度はトオルくんが、リョウちゃんの言動に反応した。
そして、「就職が決まってないのは、オレだけか」って、寂しそうに言った。

その様子を見ていたユウコが、トオルくんに厳しい指摘をする。

「そうだよ!本来なら、あんたが『”社長秘書”』をやるべきだったんだからね。それをアタシがやる羽目になったんだから、肝に銘じておきなさいよ!」
「卒業するまで、あと1年あるんだ。地道に、就職活動するさ」
「あら。あんた、何にも分かってないのね。マンションも学校も、パパのコネで今の生活があるんだからね。大学卒業後は、マンションを出て行かないといけないんだからね。分かってる?」
「そうなったら、社宅があるところでも探すさ」

ユウコのお父さんは、会社を経営している社長さん。
2人が結婚したら、トオルくんは入り婿になる。
大学卒業後は、「社長秘書」として、会社の掟や業務などを学びながら、将来は、社長の後継ぎをやる。

・・・はずだった。
それがどういう訳なのか、結婚は取りやめになったらしい。

「あんたみたいな『甘ちゃん』見たことがないわ。親のスネかじって生きてきた奴には世の中の厳しさってのが分かってないのね」
「自分だってそうじゃないか」
「アタシはね、仕事してるんだよ。ほんとだったらあんたが、秘書をやらなきゃいけなかったんだからね!」

2人の口喧嘩がだんだん激しくなってきた。
こうなると、しばらく止みそうにない。

「じゃぁ、早く良い男でも見つけて結婚しろよ」
「何ですって? あんたね〜 大口叩いてるのも今のうちよ。今までは、女の子たちが、あんたの身の回りのことを全部やってくれたんでしょうけどっ⁉」
「ん、まぁね。オレって、モテるから」

ユウコは、全くアセりを見せないトオルくんに悔しそうだ。

「お前ら、別れたの?」
何にも知らないリョウちゃんが、2人の様子を見て言った。

「う、うん・・・。そうみたい‥‥」
2人の代わりに私が応えた。

やがて、喧嘩が治まると、まずトオルくんが喋り出した。

此処ココらで 一旦、お開きにしようか」
そして、帰ろうとするリョウちゃんを呼び止めて言った。

「リョウ!久しぶりに、男同士で語り合わないか?」
「おう!いいよ」

リョウちゃんは、軽く相槌を打って、トオルくんと一緒に行ってしまった。
何だか、嫌な予感がした。

それを察知したのか、ユウコが「大丈夫よ。サオリ」って言ってくれたけど。
リョウちゃんに、事情を話す訳にもいかず、何事も起こらないようにただ祈ることしか出来なかった・・────。

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#創作大賞2024 #恋愛小説部門

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