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ボーイフレンド💛~友情から恋へ発展していく物語~(第33話)

(第33話)

第5章 ~天国から地獄~ 


今日は、「クリスマスイブ」だから少しだけおめかしして来たのに。
雨でもう、びしょびしょになっちゃった。

私は、先程から降り続いている雨の中を歩いていた。

リョウちゃんに会いたいよぉ。

そう思っていたら、寂しくなって涙が溢れてきた。
そんな私を通りすがりの人が、見ていた。

その時、大きな黒い傘が私の頭上に差し出された。
私の目の前にトオルくんが立っていた。

私たちは、雨宿りをする為に「カクテルバー」へ立ち寄った。
私は、お酒の勢いを借りて思う存分、トオルくんにさっき自分が見た光景を。
リョウちゃんが女の人と抱き合っていたことを話していた。

「ねぇ、トオルくん。リョウちゃん、私よりあの人を選んだの?」
「どんな男でも、浮気するんだよ」

トオルくんは、怒りをぶちまけている私にそう助言した。

次第に落ち着いてくると、私はトオルくんの会社でトオルくんを怒らせてしまったことを謝った。

「あぁ~ あの時は、少し・・・ いや、かなり腹が立ったけど・・・(笑」

トオルくんは、フッと笑うと、すぐに真面目な顔になり「それでもオレは・・・ サオリちゃんが好きなんだ。大好きだ」って、言った。
次の瞬間、私は勢いよくお酒を飲みすぎたせいで悪酔いしたみたいだ。

あれ?
何だか、眠たくなった。
酔ったのかな?

それから後の記憶は、もう思い出せなかった。

**********

目が覚めたとき、私は”ふかふか”のベッドの上に寝かされていた。

「ここは、どこ?」

頭が、ズキンズキンする。
ここまで辿った記憶が思い出せない。

「起きた?」
「えっ?」

私の目の前にトオルくんがいた。

「トオルくん。どうして? 私、どうなっちゃったの?」
「サオリちゃんは「BARバー」で酔いつぶれて、そのまま眠っちゃったんだよ。はい、お水飲んで」

トオルくんが持ってきた冷たいお水を一気に飲み干すと、
「落ち着いた。オレがサオリちゃんをここまで運んできたんだよ。”ラブホテル”までね」
って、言った。

「ら らぶほてる~!」

私は、反射的に自分の身体を見た。

良かった。
ちゃんと、服 着てる。

トオルくんは、私の様子を見て「何もしてないよ」って優しく言った。

「良かった。じゃ、そろそろ帰るね」

私はホッとして、一人で帰ろうとしたけど、トオルくんが引き止めた。

「ちょっと待って。ここはホテル街だから、女性が一人で歩いたら危ないよ。外には野獣どもがウジャウジャ・・・」
トオルくんは、怖い顔をして脅かした。

「えっ?じゃぁ・・・」

私は、てっきりトオルくんが安全な場所まで送ってくれるって思った。
でも、彼は静かにこう言った。

「・・・オレとここにいてよ」

その言葉を聴いた瞬間、私は察知してしまった。
トオルくんは、最初からサオリを帰すつもりは、なかったんだ。

「オレと朝までここにいるのと、今ここを出て、野獣どもにめちゃくちゃにされるのとどっちがいい?」

えっ?
2択しか、ないの?
でも、今更リョウちゃんのところへも戻れないし・・・・・・。

私は覚悟を決めて、トオルくんを受け入れた。

リョウちゃん、ごめん。
サオリは、今からトオルくんに抱かれます。

「綺麗になったね。サオリちゃん」
トオルくんが、ひとつひとつ、ブラウスのボタンを外していく。

その時、突然思い出したんだ。

『人助けだよ』
困っている人を見かけたら、例え営業中でも見捨てておけない。

そう。
営業中でも‥‥‥。

じゃぁ、「デート中」でも?
もしかしたら、「浮気」じゃないのかもしれない。

私は、大粒の涙を流して泣いてしまった。

「サオリちゃん?」

私が泣いていることに気付いたトオルくんは、驚いて手を止めた。

「ごめんなさい。トオルくん・・・」

すると、トオルくんは、
私の横で仰向けに寝そべると、

「もう、帰ってもいいよ」
って、言った。

「さっき、『外には野獣どもがウジャウジャいる』って」

突然、行為を止めてしまったトオルくんに私は言った。
トオルくんは、仰向けになったまま自分の腕時計を見て私に言った。

「ああ~ この時間なら、まだ大丈夫だよ。オレの気が変わらないうちに、さぁ早く。帰って、帰って」

って、私をここから追いだすように手で「しっしっ!」って追い払った。

私が部屋を出て行こうとした時も、ずっとこの体勢で、右腕で目を覆っていた。
何だか、泣いている(?)ようにも見えた。

私は、歩いている途中で財布を持ってないことに気が付いた。
どうやら、さっきのホテルに忘れてきたらしい。
「戻ろうか、どうしようか」って迷っているとき、中年のおじさんに声をかけられた。酒が回っているのか、からんできた。

私が財布を持っていないことに気付くと、「お嬢ちゃん、お金、持ってないの?」って言うなり、私の腕を掴んで、強引にホテルへ連れて行こうとした。

「ちょっと!離してください‥‥‥」

私は、抵抗したけど、男の人の強い力には敵わず、焦っていた。
そのとき、目の前に現れたのは、若い男の子?

「ちょっと、すみません」

おじさんの手から私の手を引き離して助けてくれた。

誰?
リョウちゃん?

暗闇で、はっきり顔が見えない。
そして、大通りまで来ると、聞き覚えのあるその声が私に言った。

「サオリちゃん。財布、忘れてきたでしょう?」

その声の主はトオルくんだった。
私が、財布を忘れたのに気付いて、ここまで追いかけてくれたらしい。

「サオリちゃんて、意外と・・・鈍くさいんだな」

そう呟いた彼は、いつもの優しいトオルくんの顔に戻っていた。

「タクシー待ち」までトオルくんが私を送って、タクシー代もトオルくんが奢ってくれた。
私は、彼にお金を返そうとしたけど、彼はそのまま強引に私をタクシーに乗せた。
私がタクシーに乗り込んだとき、彼が運転手さんに行き先を告げてドアを閉めた。
そして、私が乗ったタクシーを見送っていた。

ピー―!ピー―!ピー―!
突然、ポケベルの音が鳴り響いた。

メッセージ欄には「21104」って書かれていた。
解読すると「着いたよ」って、読める。

次に送ってきたメッセージは「10105」。

(今どこ)

リョウちゃんが、サオリを探している?
今、すぐにでも「会いたいよ」って送りたかった。
でも、こんなんじゃ会えない。
こんな気持ちじゃ‥‥‥。

私は「1871アエナイ」って送信していた。
翌日も翌々日も、リョウちゃんから何度も電話が掛かってきたけど、居留守イルスを使った。

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#創作大賞2024 #恋愛小説部門

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