それでもやっぱり村上春樹が好き
(※まだ3ページしか読んでないので、特にネタバレはないです。)
ずっと村上春樹が好きだった。でも、急に村上春樹が読めなくなってしまった。
「騎士団長殺し」までは、寝るのを惜しんでまで没頭して読んでいた。けれど、次の新作「街とその不確かな壁」がパタっと読めなくなってしまったのだ。大好きな作品「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」と繋がりがある作品なのに。
面白くないとかそういうんのじゃなくて、なんだか身体にじわっと染み込んでいく感じがしないというか。どこか上の空で読んでいるような気分で、なかなか集中できなかった。結局は半分くらい読んで積読エリアに置きっぱなしになってしまった。
いま振り返ってみると、ちょうどその頃から不妊治療を初めて、女性ホルモン的なものに敏感だったからなような気がする。少しずつ読んではいたもののなかなか進まない。その後に妊娠が分かり、出産前の休暇中に再度、読んでみたものの、やっぱり気が進まなかった。
村上春樹の作品が変わってしまったんじゃなくて、私が変わってしまったんだろうと、薄々気づいていた。だから、読み終えられないことを理由に彼の作品を否定する気にもなれなかった。
そして、新作の「夏帆」。読むかどうか迷ったけれど、Xのとある投稿を見て急に気になるようになった。
村上春樹の『夏帆』、結局買いまして、読んでるけどまだまだ序盤。
— 彩 (@aya_totoya) July 4, 2026
さすが三十年くらいトップランナーやってるだけあって、文章に一切の突っかかりがなくて、今回もかなり音読して文体のリズムを整えてるな、という印象。
このリズムは翻訳をやってる人の仕事だよな、というのがとてもよく分かる。
そうそう。私は村上春樹の物語も好きなんだけど、なにより彼の文体がとても身体にフィットするんですよ。なめらかに読み進められて、独自の文章表現・比喩的表現が心地良い。
もし最後まで読めなくても、村上春樹の文章を浴びたい。味わいたい。最近、書いてばかりいたから、誰かの気持ちの良い文体をギュッと抱えたい。
それに、今回は女性が主人公。前回の作品よりは、何か違った受け取り方ができるんじゃないだろうか。
ということで、昨日、本屋さんに立ち寄ったので購入。
まだ数ページしか読んでいないけれど、どうなることやら。だって、パラパラめくってみると、母と娘の話じゃないか。出産して娘を育てている私に受け止めることができる物語なのだろうか。
それでもやっぱり私は村上春樹が好きだ。
とりあえず、「もういいや」と思えるまで読んでみる。できれば最後のページまで辿り着きたい。
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