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■大河ドラマ『豊臣兄弟!』第1話「二匹の猿」―誰も知らない扉叩け

えりたです。

とうとう始まりました、大河ドラマ『豊臣兄弟!』。名古屋に初めての「大河ドラマ館」ができることもあり、私も久しぶりに楽しみにしていました。

リアタイはできず、録画で拝見したのですが、まず出て来た感想が「節子、それ『尾張国中村』やない。守山や…」だったあたりが、私における名古屋民成分の高さを知らしめます(笑) えぇ、中村(現在の名古屋駅あたり)は濃尾平野のどでんと広がったところにあり、あんな近くに山はありませんことよ。

演出意図は理解させた上で、さらに名古屋民にそんなツッコミを領域展開させるあたり、『豊臣兄弟!』…おそろしい子…!! とも思いましたが。それはともかく。

オープニング! みなさん、ご覧になりましたか??

めっちゃ『光る君へ』成分が高くなかったですか??(/ω\)イヤン 主人公・小一郎が目を伏せて、前を見据える箇所とか、二つの手が互いを求め合うところとか。ワタクシったら、ひとりで「うわぁ…まひろっちと道長さまが再誕してる!」と騒いでしまいました(落ち着きなさい)。

という訳で♬ 相変わらず、どんな訳だか分かりませんが、おそらく春か夏前あたりまで(=天正十年六月まで)、大河ドラマ『豊臣兄弟!』の感想を書いていこうかなと目論んでいます。なぜ、そこまでなのかは後程。

ともあれ、よろしければお付き合いくださいませ。
ではでは、レッツゴー。


■今週のとの

上に、感想記事は「天正十(1582)年六月まで」と書きました。はい。今回、私が大河ドラマの感想を書こうと思った理由は、端的に言えば、小栗信長さまがものっそい強烈な印象を与えてくださったからです。

また、私はどちらかと言えば「映像苦手民」です。毎週、ドラマを見続けることが性格的に困難なのです(大好きだった『光る君へ』でもいちばん大変なのは毎週『視聴する』ことでした💦)。そう考えると、「期間を区切って書く」と決める方が自分にとって現実的な方法であるように思えたのでした。

そんなこんなで、「今週のとの(=小栗信長さま)」です。


■永禄2(1559)年にあったこと

大河ドラマ『豊臣兄弟!』は、永禄2(1559)年早春から物語を開きました。この頃の信長公は、ようやく「尾張国北部(犬山領)を除く国内にあった反勢力の大半を鎮め」ました(柴裕之『織田信長』平凡社刊)。

そんなこともあり、この年の2月に「上洛し、室町幕府将軍足利義輝に謁見して、尾張国の国主=戦国大名として活動していく」ことになります(引用同書)。つまり、小一郎が仕事に行(き、知らず信長さまと出会)った道普請はこの上洛のためのものだったのですね。

一方、尾張国内の反勢力を治めるため、この2年ほど前(弘治3(1557)年)に今川家と和睦を結んでいました。実は、この時期、今川家も反勢力を鎮めるのに奔走していたのです。そんなときに背後を突かれるのは得策でないと、織田家・今川家共に利害が一致し、会見の後に和睦を結んだのです。

駄菓子菓子。

信長公が国内を治めるのと時を措かずして、今川家でも国内の反勢力を鎮めます。すると、今度は互いに己の背後にある「国の境目」に目が向くのは必定です。信長公も「今川勢力との勢力圏の『境目』に位置する尾張国鳴海領の奪還に動きだし」ます(引用同書)。

その結果、今川家と結んでいた和睦は破棄され、「境目」にある鳴海領で軍事的緊張が高まるのです。

第1話ではこんなあたりのお話が描かれていたのでした。


■ノーモーションで裏拳炸裂

さて、めちゃくちゃフツーの農民ライフに邁進する主人公で始まった本作。史実で言えば、主人公である小一郎は初めに信長公に仕えます。が、こんなに全力農民している小一郎が、どうやって信長さまと出会うのだろうと興味津々だったのです。だって、信長公って(残ってる逸話はアレですが)わりといいとこの坊ちゃんですからね。身分差がありすぎるよね…と思っていたんです。そうしたら。

まさかの人足仕様(@自分が命じた道普請)な信長さま降臨。

どちらかと言えば、浮くほどカラフルなお着物をお召しだったのに、めっちゃ気配もオーラも消して、黙々とお仕事してはりました( ̄▽ ̄;) なに、あの半端ない馴染み方。

これを見たとき、ワタクシったらマジでへんな声が出ましたことよ。いや…だって…『どうする麒麟(違いますよ)』でも漁民な信長さまだったけども…今回は人足て…しかも、それらの扮装、身分高いはずなのに信長さまったら似合い過ぎでしょうよ

とまぁ、登場に度肝を抜かれつつ。さらに目を見張ったのが、賢しらな口をきく小一郎に対して炸裂した、信長さまによるノーモーションでの裏拳。拳が速すぎて見えないとか、どんな人外??

でも、これは自身が「うつけもの」と評されたことではなく、その時におっしゃった通り「なすべきこともなさず、他人のことをツベコベ」言っている、小一郎の行動に対してのものなのだろうなと思うですよ。いや、伝える方法はともかくとして(笑) でも、このあたりの行動原理とか、考え方って、信長さまのなかでは一貫してる気がするんですよね。

どれほど些細なことであろうと、それが己の「なすべきこと」であれば、それに邁進せよ。それができないものは去れ、みたいな。そのあたりが、家臣への決定的な評価軸になってもいましょうし、それができていたからこそ、藤吉郎は高く評価されたのではないかと。うん。

そして、もう一つ。

この場面では、己への世間での評判―「信長さまの逆鱗に触れると容赦ない仕打ちが待ってる!」を文字通り「生の声」で聞き、「あああああ( ノД`)…」ってなってる信長さまのかわいらしさも炸裂していました(笑)恰好よくってものっそいオーラあるのに、かわいらしいって反則が過ぎるでしょうよ。

そして、この評判って、おそらく真実ではあるんですよね。「逆鱗に触れたら、容赦がない」。ですが、その「逆鱗」が世間や家臣が思っているようなところにはないことが、信長さまの悲劇であったのではないかと思う訳で。さらに言えば、その部分の掛け違いが極まり、暴発したのが、天正十年だったのかなぁなどと思ったりもしています。


■なぜか鎌倉時代にトリップ

さて、藤吉郎・小一郎兄弟は事件? に巻き込まれ、それを見事に解決し、信長さまへの謁見が叶います。が、結果的に彼らはただ働き。評価されることもなく、まして褒美をもらえることもなく。ただただ、事件の終結を報告するだけで終わりました。

そうして、ここで出て来た「丹羽兵蔵」。ドラマを見ながら、「突然、誰…?」と思いましたが、調べてみると『信長公記』首巻に出てきていました。

そこには、史実ではこの事件がどんな顛末だったかも、しっかり書かれていたのです。が、その顛末は、今回のような血腥いものではなく、「そなたらの悪事はずずずいっと露見しておる。観念せい」と、成敗前の暴れん坊将軍、どちらかといえば、貧乏旗本の三男坊の段階で解決! みたいなお話でした。うん、少なくとも「成仏せい」とか成敗三昧とかではない

そんなふうに、何となく背筋の凍る「鎌倉時代み」は、この段階でもダダ漏れていましたが、このあとさらに奔放に流れ出します。

えぇ、あの「関係者全員、見せしめの刑」ですね。もしかすると、『豊臣兄弟!』でも、あの斜めった姿勢に、影を宿した表情で信長さまがおっしゃる言葉は殺伐としたご命令になるのかと…しかも、史料に残る姿絵から異世界転生してきた(違)山口勝家さまのような、問答無用の超武断派がフツーにいらっしゃる世界線ですし。「殺伐がデフォ」みたいな物語がここから展開していきそうですね((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル


■まとめ

■全方向にツッコム、巻き込まれ主人公

主人公・小一郎は、上にも書いたように、めちゃくちゃフツーの農民ライフに邁進する人生を選んでいます。侍に「ならない」ではなく「なれない」。このあたりの自己分析の明晰さこそが、後々藤吉郎の補佐役として無双の活躍をする下地でもありましょう。

とりあえず、今回は、一気に掌を返して「自慢の弟でございます!」と叫んだ藤吉郎を見る小一郎の「こいつ…正気か…」みたいなドロンとした目線がめちゃくちゃ好物でした(笑)

ともあれ、この兄弟は表情が豊かで、見ていて飽きないですよね。うん。見ているだけなら、超平和。巻き込まれるから大変なことに…(泣)小一郎だけでなく、あさひさんやともさん、なかさんに大きな幸あれと願うばかりです。

また、戦国の世を「農民からの目線」で描いていくのはとても斬新だと感じました。農民にとって「戦」は正々堂々盗みを働けるイベントだし、「侍」は異世界に住む人たちだし。そんなふうに、侍だけが戦国の世を作ったのではないことを改めて感じられて、興味深かったです。


■通常運転な感想でした

という訳で、大河ドラマ『豊臣兄弟!』第1話の感想でした。

えぇ、書きながら思いましたが、相変わらず自分の「好き」に邁進した記事になっています(笑)『光る君へ』の頃からまったくブレない私に乾杯。

そういえば、藤吉郎・小一郎兄弟の妹である「あさひ」ちゃんは、三条天皇中宮妍子さまですし、松平元康さまはロマンス詐欺な周明ですし♬ 大好きな『光る君へ』の世界もそこには感じられて、とても嬉しいのです。

こんな感じで、天正十年六月までお付き合いいただければと思います。
んじゃ、また。


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