1mmの違いは誤差ではなく選択肢─とあるコンサートサロンの調律
先週お伺いしましたコンサートサロン。
本日も公演前に調律をご依頼くださいました。
ピッチは442Hzをキープ。
初回(今日は3回目)が438Hzでしたので
乾燥の影響が心配でしたが、
先週は441Hz
(438→442へ上げた反動でちょい下がり)
そして今日は442Hzなので、
季節の変わり目を気を付けてあげれば
乾燥時期の間は安定してくれるのかもしれません。
一言に「温度・湿度による変化」と言っても
環境によって変化の仕方は様々ですので、
温度、湿度、ピッチ、メカニックの寸法など、
数字も含めて変化を追っていくと
対策が立てやすいです。
初回がゆるんだ各ネジ締めとノイズ対処、
438→442へ上げ。
前回が鍵盤を外して接点の掃除。
そして今回はメカニックの修正です。
◯か✕かで言えば
✕ではない状態ですが、
時間も長めにいただけましたので、
より弾きやすい楽器に戻すため、
各寸法を見直して修正します。
組み合わさったそれぞれパーツが
どこからどこまで動くか。
どのくらいの速さで動くか。
最適な位置を探りながら、
これを1mm単位で設定していきます。
ピアノの調整において、
1mmの違いは誤差ではなく選択肢です。

それが整うと、音も変わります。
もちろん操作性も回復するので、
弾き手がピアノをコントロールしやすくなります。
特に小さい音、細かい音の弾きやすさは
この作業で大きく変わります。
いわゆる『整調』と呼ばれる作業です。
整調がまとまったところで調律。
より音が出しやすくなるので、
調律もやりやすくなります。
そして演奏者さんがいらっしゃるまで
整音でバラつきを直して全体をまとめます。
今回が3回目の調律ですので、
だいぶバラつきは減ってきました。
今日の変化は
ご使用の中で生じたわずかなバラつきを
軽く直すくらいでした。
ピアニストさんへお引渡し。
ご試弾いただき、
『良い感じです』
無事OKいただきひと安心です。
リハを少し聴かせていただき、
問題なさそうでしたので、
オーナーさんとお話しして、
そのまま失礼させていただきました。
今日の公演が
よい時間になりますよう願いつつ。
ありがとうございました。
