祝日は思いつき? マレーシア政府の突然すぎる休日発表
マレーシアのアンワル首相は7月23日午前、緊急記者会見を開き、「9月15日を祝日にします」と発表しました。え? と思わず声が出そうになるような突然の発表です。
それだけではなく、生活費の高騰により国民の不満が高まっていることを受けて、政府は18歳以上のすべての国民に対し、8月31日以降に100リンギを支給し、燃料価格(RON95)も引き下げると発表しました。
これは、7月26日にクアラルンプール中心部の独立広場で予定されているアンワル首相の退陣を求める大規模デモへの「先手対応」とも受け取れます。このデモには1万人以上が集まるとみられており、警察も接続駅周辺で警備を強化するとのことです。
とはいえ、個人的に気になるのは、祝日を追加したことのほうです。9月16日は毎年「マレーシア連邦結成日」として祝日ですが、今年は火曜日にあたるため、15日(月曜日)を休みにすれば日曜から3連休になる。これで国民の不満が収まるのでしょうか。そもそも、9月15日って何の日? という声も出そうです。
実はマレーシア政府は、突如として祝日を発表することがよくあります。特に2018年の政権交代以降、その傾向は顕著です。2018年5月の総選挙で野党が勝利した際には、まだ政権移行中にもかかわらず「明日は祝日です」と宣言。それ以降、ムヒディン政権、イスマイル政権、アンワル政権と、就任翌日を祝日にするのが「慣例」のようになっています。
ただでさえ祝日が多いマレーシアで、こうした突然の発表は、日本企業をはじめとする外資系企業にとっては頭の痛い問題です。国民にとっては嬉しいかもしれませんが、「働くな」と言われているような印象すらあります。連邦政府が祝日を自由に増やすやり方には違和感を覚えます。
今回の現金支給策は、多くの国民に歓迎されるでしょうが、「バラマキ」との批判も避けられません。日本でも石破首相が2万円を配ると発表して話題になりましたが、評判は散々です。とはいえ、石破さんも祝日をひとつ作っていたら、少しは印象が変わっていたかもしれません。
ちなみに、僕が住んでいるクランタン州は日曜始まりのカレンダーなので、9月15日が休みになっても3連休にはなりません。週の最初にぽつんと休みが来て、逆にその後の仕事が立て込むことになりそうです。
こうした突然の祝日や現金支給は、一時的なガス抜きにはなるかもしれません。でも、本当に必要なのは、毎日を安心して暮らせる仕組みや見通しのある政策をしっかりと提示することなのではないでしょうか。
写真:『Malay Mail』より
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