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語らずにはいられない、The Windの選曲センス。

※この文章は連載『語らずにはいられない、K-POP』の1本です。
推しじゃないけどちょっと語りたい、そんなK-POPの“ときめき”を綴っています。

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K-POPグループの“選曲センス”って、実はグループの印象を大きく左右する要素だと思う。
楽曲とグループの雰囲気がバチッとハマっていると、それだけで「このグループ、気になるかも」と思わされるから不思議だ。

The Windは、“自分たちの魅力や今しかない瞬間”を活かした選曲が、とても上手なグループだと感じている。

今回は、“自分たちに似合う曲を選ぶのがうまい”という視点から、The Windというグループを少しだけ深掘りしてみたい。


01.K-POP第5世代にいる、The Wind

The Windのメンバーは、2004年から2008年生まれ。
デビュー当時の年齢でいうと、中学3年生から大学1年生くらいだったことになる。

このくらいの年齢層は、今のK-POPではそこまで珍しくない。
でも、グループのイメージやコンセプト、そして何よりメンバーたちの“童顔さ”もあって、同年代の他グループと比べても、The Windはどこか“幼い印象”があった。

K-POP第4世代のころは、いわゆる“ドゥンバキ”──ビートがガンガンに効いたダンスナンバーが主流だった。
でも、NJZ(NewJeans)の爆発的ヒットをきっかけに、イージーリスニング系の曲がチャート上位を占めている。

第5世代に突入すると、大手事務所のグループたちが次々に“清涼感”や“ナチュラルさ”を前面に出したコンセプトでデビュー。
K-POP市場全体も、“耳馴染みのいい清涼コンセプト曲”へと、少しずつ軸足を移していった。

もちろん、今でもゴリゴリのダンス曲で攻めるグループはいる。
でもそれは、もともとそういうスタイルが得意で、すでに自分たちの“色”として確立できているグループだけ。
逆にいえば、そういう曲で勝負できるグループは、限られた存在になってきている気がする。

The Windも例外ではない。
“清涼”や“青春”をグループコンセプトとし、そこから一切ブレずに自分たちらしい曲をリリースし続けている。


📍SNAPSHOTというサイトでもライター活動をしています。
The Windについて情報収集したいという方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

▼The Windのプロフィール

▼The Windについて、もっと深く知りたくなった方へ


02.どこよりも幼い、だからこそできることがある

The Windの強みは、なんといってもその“幼さ”にある。
同じくらいの年齢層で構成されたグループは他にもいるけれど、The Windのメンバーたちは、ビジュアルや雰囲気の面で“少年らしさ”が際立っている。

それは単に顔立ちが幼いというだけじゃない。
素直さや無邪気さ、そして少年ならではのあどけなさがあって、画面越しでもその雰囲気が伝わってくる。
だからこそ、彼らが歌う“清涼コンセプト”や“青春コンセプト”の楽曲は、どれも心地よく、すっと耳に入ってくるのかもしれない。

たとえば、デビュー曲の『ISLAND』。
爽やかなギターの音色に、海や空を思わせる開放感たっぷりのメロディ。
青春の始まりを告げるようなこの曲は、The Windの“今”と見事に重なっていて、どこかドキュメンタリーを見ているような気持ちにすらなる。

大手アイドルたちがこぞって“清涼コンセプト”や“青春コンセプト”を出してきても、The Windのこの質感は出ない。
やっぱり少し、完成された感じが出ているように思う。

02-01.対比としてのTWS

TWSといえば、K-POP第5世代を代表する人気グループ。
楽曲のヒット具合を見ても、“青春”や“清涼”コンセプトでは、右に出るものはいないと言える。

でも、The Windとは質感が違う。

TWSの掲げる“BOYHOOD(ボーイフッド)”は、“少年期”を意味する言葉で、子どもから大人へ向かう途中の、揺れ動く感情や未完成な存在そのものを魅力として表現するコンセプト。

“夢を追いかける瞬間”や“出会い”など、物語性のある“青春のはじまり”描く楽曲が多いTWS。
楽曲・パフォーマンス・映像すべてが、“少年期という時間そのもの”の演出に向かっている。

教室や電車、放課後の空気感など、“あの頃”を思い出させる情景描写が多用され、世界観全体にボーイフッドの香りが満ちています。

02-02.The Windらしさ

一方のThe Windは、TWSほど明確に「少年期そのもの」を演出するわけではなく、あくまで“今まさに少年”であることそのものが魅力になっている。
“あどけなさ”や“無垢さ”の延長線にある少年美、コンセプトというよりも、素の年齢感や雰囲気そのものが清涼感を生み出しているという点で異なる。
だから、表現にストーリー性や象徴性は少なめで、リアルな日常感と透明感が軸となっているのが見て取れます。
どこか“守りたくなるような存在感”が、TWSのボーイフッドとは違う立ち位置になっていると言えます。

02-03.“今まさに少年”であることそのものの魅力

なかでも、『Hello, My First Love』はまさに、“今の彼らだからこそ歌える一曲”だったと思う。
この曲が描くのは、初恋のときめきと、その裏側にある少しの切なさ。
まだ経験が少ない年代だからこそ感じる戸惑いや純粋さが、The Windの空気感とぴたりと重なっていた。

優しくて、どこか儚げなメロディ。
ひとつひとつの言葉を丁寧に届けるような歌い方。
まだ不完全で未完成なその声が、逆に“初恋”というテーマに説得力を与えているように思えた。
だから、この曲がThe Wind初の音楽番組1位曲になったのも納得だった。

清涼コンセプトが今のK-POPの主流になっていることは間違いない。
でもThe Windは、流行の中にいながら、“自分たちの今”を一番よく映してくれる曲をきちんと選んでいると感じる。
だからこそ、「この曲はThe Windのためにある」と感じさせられるのだと思う。

The Windは、“いまの自分たち”に正直でいられる曲をちゃんと選んでいて、選曲に“等身大の説得力”がある。
それって簡単なようで、実はすごくセンスのいることだと思う。

もちろん、コンセプトも楽曲も全て、The Windのメンバーたち本人が選んでいるものではない。
彼らを輝かせるために奮闘している、事務所側の努力やセンス、プロデュース力の高さの表れ。
だから、事務所自体のクリエイティブ力にも拍手を送りたい。

03.カバー曲の選び方にも“上手さ”を感じた

The WindがGFRIENDの『시간을 달려서 (Rough)』をカバーした動画を初めて見たとき、あまりの“ハマり具合”に思わずうなった。

このカバーがいいなと思ったのは、当時のGFRIENDが持っていた“学生・青春・清純コンセプト”と、今のThe Windのコンセプトが近いからというのもある。

“男性グループがガールズグループの代表曲をカバーする”こと自体は、いまやそこまで珍しくはない。
だけど、その中でもThe Windの『Rough』は特別だった。

ただ“カバーしてみた”で終わらない。
原曲の良さを大切にしながらも、自分たちの魅力や世界観をちゃんと織り交ぜている。
そのバランス感覚に、自然と引き込まれていったのを覚えている。

選曲のセンスには、“自分たちをどう見せたいか”というビジョンと、“今の自分たちに一番しっくりくるもの”を選び取る感覚の鋭さ、その両方がにじみ出る気がする。

The Windは、デビュー以来ずっと“清涼コンセプト”や“青春コンセプト”を軸にしてきた。
今回の『Rough』カバーには、その世界観をさらに補強するような役割があったように思う。

GFRIENDの原曲が持つ、儚くてまっすぐなメロディ。
どこか懐かしさを感じるその雰囲気が、The Windの若々しさやみずみずしさと重なったとき、こんなにも自然に耳に届くんだという発見があった。

The Windがすごいなと思うのは、ファンが受け取っているThe Windのイメージと、実際に彼らが届けてくる音楽やカバー曲のコンセプトに、ほとんどズレがないところ。

ここにズレがあると、「なんか今の曲、似合ってないかも?」と感じてしまうことがある。
どんなにそのグループが好きでも、違和感はやっぱり違和感として残ってしまう。

“自分たちのやりたい音楽”を追求しすぎると、ファンや世間が抱くイメージとの乖離が生まれてしまうこともある。
実際にコンセプトを変えて立て直すグループもいるけれど、それはファンにとっても不安だし、グループにとってもリスクが大きい。

The Windは、そういったズレを感じさせない。
自分たちに似合うものを丁寧に選び、真摯に向き合っているのが伝わってくる。
そして、ファンを置いていくようなこともない。

“今の自分たちに似合っていて、ファンも求めていて、世間がイメージするThe Windらしさもちゃんと含んでいる”──そのすべてが自然と重なっている感じがある。

その調和こそが、もう才能だと思う。

The Windは、“似合うものを選ぶ力”にとても長けている。
それは、ただ“戦略を立てるのが上手い”ということじゃなくて、感性が強いということ。
そして、自分たちのカラーを誠実に伝えたいという気持ちを、きちんと表現できているグループだと思う。

04.おわりに

The Windの魅力を言葉にしようとすると、つい“爽やか”“清涼感”といった表現に頼りがちになる。
でも、それだけでは語りきれない深さがあると、今回改めて気づいた気がします。

自分たちに似合うものを丁寧に選び、まっすぐに届けてくれる姿勢。
その一つひとつに、The Windらしさがにじんでいる。

まだあどけなさが残る歌声。
それは多分、あと数年もすれば無くなってしまう、今しか出せない質感がある。

The Windの楽曲やカバー曲がまっすぐ心に届くのは、“偶然”ではない。
The Windらしさを追求し、ストレートに表現してきた真摯さが作ってきた“信頼”だと思う。
そんなふうに思わせてくれるグループは、なかなかない。
だからこそ、そんなグループに出会えたこと、それを知れたことは幸運だと思う。

The Windにはこれからも、そのまま突き進んでいってほしい。


今日もここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!


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Eum(うむ)|K-POP雑食オタクのエンタメライター このnoteも、スタバで書きました☕️ カフェラテ片手に、誰かの心に届く言葉を探しています✍️ もし少しでも何か残ったら、300円の応援で“また書きたい”を支えてもらえたらうれしいです🕊️