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COTEN RADIO「老子・荘子」編聴いたよ

最新COTEN RADIOシリーズである「老子・荘子」編を聴きました。

今回はヤンヤンさん担当のショート編ですね。深井さんは睡眠不足解消のために休養期間でお休みとのこと。

しかし、老荘思想は良いですね。これまでもアバウトには知りかじっていましたが、こうやってまとまって全体像として聴けるとやはりよりよくイメージが掴めてうれしいです。

日本仏教にも教典翻訳の過程で老荘思想の影響が強く入り込んでる話とかは知らなかったのでなるほどーってなりました。かといって仏教をガチでサンスクリット語で学ぶのは難しそうで逡巡しますが。。。

永遠無限の宇宙に比べれば自分なんてちっぽけなものだとか、今の人生が真実ではなく蝶が見た夢かも分からんだとか。とてつもなく巨視的で全体性を重視する老荘思想は、細けえことばかり気にしがちな現代人にとって、やはり魅力的です。

自身をちっぽけな存在だと自覚するというのは、一見ネガティブなイメージになりがちですが、必ずしもそうではないと思うんですよね。

以前noteでも紹介したことがあると思いますが、「楽観的虚無主義(Optimistic Nihilism)」という江草お気に入りのYoutube動画があります。

(日本語版)

(オリジナルの英語版)

あくまでこれは老荘思想とは直接関係ない動画ではありますが、「自分はちっぽけな存在である」と自覚するからこそ細かいことにとらわれずに自由に生きていいんだと解放されるという、その前向きな側面をうまく指摘されてると思うんですね。

ともすると私たちは有用な人間であろうとしすぎたり、間違いなく有効で重要な行為ばかりをしないといけないと思い詰めがちです。特に真面目な人ほどそうでしょう。

たとえば、

困ってる人々を救わなければ。
もっと不正がなく平等で平和な世界にしなければ。

とかね。

そのビジョンはもちろん素晴らしいものなのですけれど、そのビジョンの重大さにその人自身が押しつぶされてしまうケースは少なくありません。医療界なんて、そんな感じで理想と現実のギャップに燃え尽きる人多数です。

だから、自分はちっぽけな存在なんだと、大きなことをしなくてもいいんだと思う方が、そうした「善い」ビジョンに向けての行為を長く継続できて、かえってそのビジョンに資することも高まることがありうるんですよね。そしてなにより自由に生き生きと生きられる。

要するに「肩の力を抜く」って話なのですけれど、そうやって人が「力を抜く」ためには、巨視的で虚無的な老荘思想(やひいては仏教)が効くのではないかと、今回のシリーズを聴いていて改めて思いました。

また、少し前のマインドフルネス入門の名著『サーチ・インサイド・ユアセルフ』も、末尾にこの話に通じるすごく良い詩を詠まれてるんですよね。

怠け者の菩薩

 深い内なる平穏と
大きな思いやりをもって
世界を救うことを日々志そう。
だが、それを成し遂げようと、むきにはなるまい。
ごく自然に思えることをすればいい。
志が強く、思いやりにあふれていれば、
ごく自然に思えることは何であれ  
なすにふさわしいことでもあるのだから。
こうしてあなたは
思いやりあふれる賢人となり、
楽しみながら世界を救う。

そして、この詩に続いて「みなさんが怠け者でありますように、そして世界を救ってくれますように。」でこの書籍は締められます。

「怠け者こそが世界を救う」と言わんばかりのこのメッセージ、江草は結構好きなんですよね。やっぱり世の中がんばりすぎ、働き過ぎだと思うので。

それに「自然に思えることがなすにふさわしいこと」ってのはほんと老荘思想の「無為自然」ぽいですよね。

で、先ほどの「楽観的虚無主義」の動画を作ってるのはドイツの団体ですし、『サーチ・インサイド・ユアセルフ』はグーグル発なのでアメリカです。

老荘思想に影響を受けてるかどうかは江草も存じませんが、老荘思想に通じる考え方が世界各地で見られるというのは、とても面白いことじゃないでしょうか。

人類普遍的な意義がやっぱりここにあるように思われます。

というわけで、みんなで怠け者になって世界を救いましょう。

(あ、これは「行けたら行くわ」ぐらいのテンションで「世界救えたら救うわ」感覚で大丈夫ですからね)

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