Excelの印刷設定を毎回手動でやってはいけない理由と、一度で終わらせるページ設定の固め方
「印刷したら2ページに分かれた」「別のPCで開いたらレイアウトが崩れた」「毎月同じ設定をやり直している」
Excelの印刷トラブルは、実務で最も頻繁に起きる悩みのひとつです。
でも実は、これらのほとんどは**「印刷設定を毎回手動でやっている」**ことが根本原因です。今回はその理由と、一度固めれば二度と崩れない設定方法を解説します。
なぜ印刷設定は「毎回崩れる」のか
理由① プリンター情報が設定に含まれるから
Excelの印刷設定には、使用したプリンターの情報が含まれます。
自分のPCで設定した余白・用紙サイズ・印刷範囲は、別のプリンターを使う環境で開くと再計算されます。結果として、A4でぴったり収まっていたはずの表が2ページに分かれてしまう。
これは仕様上の問題であり、完全には回避できません。しかし、設定の固め方を正しくすることで大幅に軽減できます。
理由② 設定がシート単位で保存されるから
印刷設定はシートごとに独立して保存されます。
「月次報告書」のシートだけ設定しても、コピーして作った「来月の報告書」シートには設定が引き継がれません(一部は引き継がれますが、確認が必要)。毎月シートをコピーしているファイルは、毎月設定をやり直す羽目になります。
一度で終わらせる:印刷設定の正しい固め方
Step1:ページレイアウトビューで設定する
印刷プレビューではなく、ページレイアウトビューを使います。
「表示」タブ → 「ページレイアウト」
このビューは印刷イメージをそのまま画面で確認しながら編集できます。余白の調整もドラッグで直感的に操作可能です。
Step2:印刷範囲を「名前」で固定する
印刷範囲を毎回選択するのではなく、固定の印刷範囲を設定しておきます。
印刷したいセル範囲を選択
「ページレイアウト」タブ → 「印刷範囲」→「印刷範囲の設定」
一度設定すると、次回以降は自動でその範囲が印刷されます。データが増えたときだけ範囲を更新すればOKです。
Step3:「1ページに収める」設定を活用する
行数・列数が多い表は、自動的に1ページに収める設定が便利です。
「ページレイアウト」タブ → 「拡大縮小印刷」
横:1ページ
縦:1ページ(または空白で自動)
これで用紙1枚に収まるよう自動調整されます。フォントや列幅が変わっても崩れにくくなります。
Step4:ヘッダー・フッターを固定する
毎回「ページ番号を入れて……」と設定するのは手間です。一度固めてしまいましょう。
「挿入」タブ → 「ヘッダーとフッター」
よく使うのは以下の自動フィールドです:
| フィールド | 入力コード | 表示内容 |
|-----------|-----------|---------|
| ページ番号 | &[ページ番号] | 1, 2, 3… |
| 総ページ数 | &[総ページ数] | ページ1/3のように使える |
| ファイル名 | &[ファイル名] | 配布資料の出所確認に便利 |
| 印刷日時 | &[日付] | 最新版かどうかの確認に |
テンプレートファイルとして保存する
設定が完了したら、**Excelテンプレート(.xltx)**として保存することで、毎月の新規作成時に設定済みの状態からスタートできます。
「ファイル」→「名前を付けて保存」
ファイルの種類を「Excelテンプレート(*.xltx)」に変更
保存
次回からこのテンプレートを開くだけで、印刷設定済みのファイルが立ち上がります。
VBAで印刷設定を一括適用する(応用)
複数のシートに同じ設定を適用したい場合は、VBAが最も確実です。
Sub SetPrintArea()
Dim ws As Worksheet
For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets
With ws.PageSetup
.PrintArea = "A1:H30" ' 印刷範囲
.Zoom = False
.FitToPagesWide = 1 ' 横1ページに収める
.FitToPagesTall = False ' 縦は自動
.PaperSize = xlPaperA4 ' A4用紙
.Orientation = xlPortrait ' 縦向き
.LeftMargin = 28.35 ' 左余白1cm
.RightMargin = 28.35 ' 右余白1cm
.TopMargin = 28.35 ' 上余白1cm
.BottomMargin = 28.35 ' 下余白1cm
End With
Next ws
MsgBox "全シートの印刷設定を更新しました"
End Sub一度書いておけば、何十シートあっても一瞬で設定が揃います。
まとめ:印刷設定は「一度固める」が正解
| やりがちなNG | 正しいやり方 |
|------------|------------|
| 毎回印刷プレビューで確認・調整 | ページレイアウトビューで最初に固める |
| 印刷範囲を毎回選択 | 印刷範囲を設定して保存しておく |
| シートをコピーして設定をやり直す | テンプレートファイルを使い回す |
| 複数シートを手動で設定 | VBAで一括適用 |
「また崩れた」と感じたら、それは手動管理のサインです。一度きちんと固めれば、印刷に使う時間はゼロになります。
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