【イギリス】 David Hockney の展示を観てきました @ Serpentine Gallery
はじめに
2026年4月上旬に、London の Kensington Gardens にある Serpentine Gallery で David Hockney の個展を観てきました。その体験を記事にしようとしていたところ、つい先日の6月12日に彼の訃報に接しました。
本当は展示の感想をもう少し先に公開する予定だったのですが、あまりにタイムリーな悲報に驚きを隠せません。彼への追悼の気持ちを込めて、つい先日私が肌で感じてきた「ホックニーのいま」の記録を、予定を早めてお届けします。
※展示は8月23日まで無料公開中です
Serpentine North の場所
David Hockney の展示は Serpentine North で開催されています。最寄りの Tube Station は "Lancaster Gate" で、それ以外に Knightsbridge や Hyde Park Corner からも行けます。
📍 West Carriage Drive, London W2 2AR
Opening Hours
月: 12:00-18:00 / 火〜金: 10:00-18:00 / 土・日: 10:00-19:00
⚠️ 訪問前に、公式ウェブサイトで営業時間をご確認ください
予約推奨です
展示は入場無料です。Walk-in も可能なようですが、事前にオンラインで予約しておくとスムーズです。
David Hockney について
David Hockney は、20世紀後半から21世紀にかけて活躍したイギリスを代表する現代美術家の一人です。1937年にイングランド北部のブラッドフォードで生まれ、ロンドンの Royal College of Art で学びました。
1960年代にポップアートの一員として注目を集め、その後は絵画、版画、写真、舞台美術、そしてiPadを使ったデジタルアートまで幅広い分野で活動しました。70年以上にわたって第一線で創作を続け、「現代イギリス美術の巨匠」と称されています。
🕰️ 生い立ち
ホックニーはイングランド北部の労働者階級の家庭で育ちました。幼い頃から絵を描くことに強い関心を持ち、美術教育を受けながら才能を伸ばしていきます。
1960年代初頭にロンドンで注目されるようになり、その後アメリカ・ロサンゼルスへ移住しました。太陽の光、青空、プール、ヤシの木に囲まれたカリフォルニアの風景は、彼の作品を象徴するモチーフとなります。特に《A Bigger Splash》は、ロサンゼルス時代を代表する作品として有名です。
晩年には故郷ヨークシャーやフランス・ノルマンディーの風景を数多く描き、80代になってもiPadを使った新しい表現に挑戦し続けました。
🖼️ 今回の展示: 「A Year in Normandie and Some Other Thoughts about Painting」
全長約90メートルの「A Year in Normandie」
展覧会の中心となる『A Year in Normandie』は、ホックニーがフランス・ノルマンディーの自宅周辺で観察した四季の変化を描いた超大作です。
作品は中世の刺繍絵巻である Bayeux Tapestry に着想を得ており、鑑賞者は長い絵巻を歩きながら見るように作品の前を移動していきます。春から夏、秋、冬へと季節が移り変わる様子が一続きの風景として描かれており、「時間の流れそのものを絵画にした作品」とも言えます。
特に興味深いのは、この巨大作品が油彩ではなく iPadを使って制作されたデジタル作品 であることです。ホックニーは80代になっても新しい技術を積極的に取り入れ、この作品も100点以上のiPad作品を組み合わせて完成させました。「Some Other Thoughts about Painting」
展覧会の副題である「Some Other Thoughts about Painting」では、新作の静物画や肖像画も展示されています。
これらの作品には、家族・友人・介護スタッフ・身近な人物が描かれており、ホックニーが長年関心を持ち続けてきた「人を見ること」「描くこと」がテーマになっています。
また、多くの作品に赤白のチェック柄のテーブルクロスが登場します。これは単なる背景ではなく、「平面上に描かれる絵画は本質的に抽象でもある」というホックニーの考えを表現するための重要なモチーフとされています。
※ ChatGPT によってサマリー生成後、微調整
写真たち
今回の写真は全て Pixel 10 で撮影しました🤳
A Year in Normandie

特に順路は指定されていませんでしたが、入場してから時計回りに観ていくと良さそうでした🤔 理由としては、1つは季節が春から冬に変化していく様を観れるため、もう1つはホックニーの iPad での絵画スキルの変遷を辿れるためです。

とはいえ、80代になっても iPad で作品を作ろうと思われるのが凄いです🤯

















もう一度最初に観た作品を載せます。

最後の作品と比べて表現の幅の広がりが段違いじゃないですか??凄まじい変遷です🤯
Some Other Thoughts about Painting

いずれも2025年の作品です。










おまけ: Kensington Gardens
せっかくなので Kensington Gardens も散歩しました。晴れていたのですが、風が冷たくまだ肌寒かったです。














Gemini によると「マロニエ (セイヨウトチノキ / Horse Chestnut)」とのこと🌰

"Cecily Brown: Picture Making" が9月6日まで展示中

この作品は、イタリアの著名な現代彫刻家である Giuseppe Penone (ジュゼッペ・ペノーネ) による『Albero folgorato (雷に打たれた木 / Thunderstruck Tree)』という、非常に有名な彫刻作品です。
一見すると、本物の枯れ木に金箔を貼ったように見えますが、実はすべてブロンズ (青銅) で鋳造された金属製の彫刻です。背後に写っている建物 (サーペンタイン・サウス・ギャラリー) の前に展示されています。


最近、日本の「大相撲ロンドン公演」が開催されたのがここです。




さいごに - We Can't Take It for Granted
David Hockney の訃報を知っても、まだ実感が湧かない部分もあります。でも、今回のことで「いつでも会える、いつでも観られる」なんてことはないんだ、と再認識しました。
旅やアートに限らず、日々の些細な出来事や見慣れた風景も、いつかは二度と戻らない大切な思い出に変わっていく。だからこそ、今あるものを当たり前だと思わずに、大切にしていきたいです。
David Hockney、素敵な作品の数々をありがとうございました。どうか安らかにお眠りください。
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