Micron $MU はAI推論インフラの主役たるか? | 世界初量産のPCIe 6.0 対応SSDに液冷が要る理由
2026年2月14日、Micron $MU が世界初のPCIe 6.0対応データセンターSSD「9650」の量産を開始した。
シーケンシャルリード28GB/s。PCIe 5.0世代の2倍。ランダムリード550万IOPS。出荷済みSSD史上最速のI/Oレート3.6GB/sを叩き出す。消費電力は25W。PCIe 5.0世代のエンタープライズSSDと同等だ。
数字だけなら「順当な世代交代」だ。しかし、スペックシートの片隅にある一行が、私の目を引いた。
「E1.Sフォームファクタ、液体冷却対応」
(ん?25Wのデバイスに液冷が必要…?)
GPUなら分かる。NVIDIAのB200は1,000Wを超え、最新のVera Rubinは1,800W以上だ。液冷は当然だ。しかし、SSDは25Wだ。家庭用のLED電球1個分にも満たない。
(SSDに液冷って…あ、革ジャン!?)
間違いではなかった。そしてこの「矛盾」の中に、AI推論インフラの構造変化を読み解く鍵がある。
本稿では、Micron 9650という製品を起点に、PCIe 6.0 SSD量産一番乗りの構造的意味、Micronの垂直統合が生む競争優位、そしてForward P/E 12倍という半導体セクター内での割安感の意味を解き明かす。

ここから先は
11,830字
/
15画像
この記事のみ
¥
980
Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?

