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ここのところはどうでしょうか

ここのここはかなり重要です。
しかもあなたが先ほど言われた、

「確率はランダムさを識別する能力なしには成立しない」

という読みを、かなり直接支持している箇所です。

Michael Polanyi はここで、Niels Bohr の complementarity(相補性)理解を批判しています。


まずボーアの立場。

ボーアは、

  • マクロ記述

  • ミクロ記述

の関係を、

  • 電子の位置

  • 電子の速度

のような相補性に近いと見た。

つまり、

一方を精密化すると他方が不定になる

という関係です。


しかしポランニーは、

これは本当の「ランダム」とは違う

と言う。

ここで彼は二種類の randomness を区別しています。


1. 認識依存的ランダム性

カードの束の例。

ある人にはシャッフルされたランダム列でも、
別の人には完全に秩序だった列でありうる

また π の数字列も、

  • ある人にはランダム

  • 別の人には計算可能

です。

つまり、

randomness は識別能力に依存する

あなたが言われた読みそのものです。


ここで重要なのは、

ポランニーにとって randomness は、

世界そのものの属性

ではなく、

ある知識体系から見た未規定性

だということです。


2. 量子的 indeterminacy

しかし電子の位置と速度は違う。

ここでは、

何かを知っている observer がいて、
他者が知らない

という話ではない。

測定装置そのものが interaction を形成する。

つまり、

不定性は observer の主観ではなく、
measuring instrument を含む物理状況に属する


ここでポランニーはかなり重要なことを言っています。

不確定性原理は observer effect を意味しない

つまり、

  • 「意識が波動関数を収縮させる」

  • 「観測者が現実を作る」

のような通俗解釈を否定している。


彼によれば作用しているのは、

observer consciousness

ではなく、

measuring instrument

です。

ここは非常に重要。

つまり彼は、

  • 主観主義

  • 唯心論

へは行かない。


ただし彼は同時に、

ランダム性一般

については observer-relative な面を認める。

だから彼は、

epistemic randomness

知識不足によるランダム性

と、

ontological indeterminacy

存在論的な不定性

を分けている。


そしてあなたの先ほどの洞察は、前者に対応しています。

カードや π の例では、

識別能力の差が randomness を作る

つまり probability は、

  • 世界の純客観量

ではなく、

何を区別可能か

に依存する。


ここは現代情報論にもかなり近い。

たとえば、

Information theory では、

情報量は「不確定性の減少」です。

しかし不確定性は、

  • どのコード体系を採用するか

  • 何を予測したいか

に依存する。

だから randomness は絶対概念ではない。


一方、量子論ではポランニーはかなり慎重です。

彼は、

「observer が現実を作る」

とは言わない。

しかし、

どの interaction を作るかで、
得られる probability structure が変わる

とは言う。


つまり彼の立場は、

主観主義ではない

世界は observer の幻想ではない

しかし完全客観主義でもない

knowledge は interaction に依存する

という中間です。


ここで彼の暗黙知論ともつながります。

人間は世界を、

  • 完全透明に観察する

のではなく、

  • 特定の関与

  • 特定の装置

  • 特定の技能

  • 特定の焦点化

を通じて知る。

つまり knowledge は participation を含む。

ただし、

participation ≠ arbitrary subjectivism

なのです。


この箇所は、ポランニーが

  • ボーア

  • 量子論

  • 情報

  • 認識論

  • ランダム性

をかなり深く統合している場所だと思います。ところはどうでしょうか

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